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生活保護者の集いコミュのなぜ貧乏な人ほどブラック企業を選んでしまうのか。求職者・企業の双方が惹かれ合うワケ=午堂登紀雄

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https://www.mag2.com/p/money/1032762

なぜ貧困に陥る人ほどブラック企業を選んでしまい、低収入・長時間勤務で疲弊し、ますます貧困まっしぐらというループに陥りがちなのでしょうか。そして、それを防ぐには、どうすれば良いのでしょうか。その原因と抜け出す方法を考えます。(『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』午堂登紀雄)

【関連】「もう風俗で働くしかないのか」元AV女優の貧困シングルマザーに私が伝えたこと=午堂登紀雄



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プロフィール:午堂登紀雄(ごどう ときお)
米国公認会計士(CPA)。1971年生まれ、岡山県出身。中央大学経済学部 国際経済学科卒。株式会社エディビジョン代表取締役。一般社団法人 事業創造支援機構代表理事。

「寮付き派遣」に頼るしかない現実
先日、ネット記事でこんな記事を見かけました。沖縄の若者が寮付き派遣で働こうと県外に出たところ、ブラックでひどい目にあったという話です。

実は私も高校を出て、寮付きの新聞奨学生バイトで東京に出てきた身ですので、他人事とは思えません。



当時、大学入試に受かったものの、入学金・学費が払えず、住まいを借りるお金もない。普通はいったん上京してアパートを探し、契約してから帰宅して引っ越し準備をしますが、ウチは事情があってそれはできなかった。

そこで、母親から紹介してもらったのが、東京で住み込みの新聞配達の仕事。入学金・学費を新聞社が立て替えてくれ、4年間働けば実質無料になるというものです。風呂ナシ・トイレ共同の長屋みたいなところでしたが、寮費は月3,000円。

おかげで東京に行く新幹線チケットも出してもらえ、大学に進学できました。まあ、その大学も日本育英会の奨学金で通ったので、いろいろ借金まみれではありましたが(苦笑)。

ですが、記事のような一般的な派遣とは異なり、新聞配達は慢性的な人手不足業界なので、そう簡単に解雇されるものではないと思います。
※参考:沖縄から「寮付き派遣」27歳男を待っていた地獄 – 東洋経済オンライン(2021年3月12日配信)

また、新聞販売店はオーナー制度で、そこの労働環境や労災うんぬんはオーナー次第のところがあるとはいえ、オーナー側も従業員に辞めてもらっては困るので、待遇はそこまでひどくない販売店がほとんどではないでしょうか(筆者注:私の話は30年前のことです)。

私自身も、オーナー夫妻にはとてもよくしてもらったと感じています(それをたった1年で辞めたのは申し訳ないと思いますが…)。販売店にも学生バイトがたくさんいて、先輩もいい人ばかりでとても楽しかった。

もちろん仕事はそれなりに大変ですし、私も雨の日に事故を起こしたこともありましたが、たとえば「誰が一番最初に配達を終えて戻ってくるか」みたいな競争をしたり、そこそこ充実していました。当時は若くて体力もありましたしね。

では、なぜ1年で辞めたかというと、午前2時には起きて配達開始なので、夜更かしできない。それで6時過ぎに終わって部屋に戻ると、二度寝して学校に遅刻。夕方も午後3時頃から配達開始だから、午後にはすぐに帰宅しないといけない。というわけで、勉強も人付き合いも何もできないんじゃないかと焦ったからです。

もしすべてを失ったら、住み込みの仕事で立て直すしかない
それはともかく、もし私がいま家も財産も仕事も家族も全部失い、身体ひとつで放り出されたとしたら、やっぱり寮付きの仕事を得て立て直すと思うんです。

いくら外資コンサル出身とはいえ、明日から住むところがありません!という人が高給職で雇ってもらえるかというと、かなり無理がありそうですし(まず自分のコンサルをしろよ!とか言われそう笑)。

なので、とりあえずそれで住まいを確保してからお金を貯め、ネットビジネスとかを立ち上げる、みたいな。

記事の例のように、派遣だから雇用の調整弁に使われるのでしょうし、派遣だから派遣先に遠慮しないといけない。なら直接雇用で正社員もしくは正社員登用アリ、みたいな形態がいいのか。でもアラフィフのおっさんを正社員待遇してくれる会社ってあるんだろうか。

ならばバイトでもいい。とにかく住むところが確保でき、インターネットに接続できればいくらでも再起可能できる。ブログとメルマガを書いて、アフィリエイトをやって電子書籍を出して…と何でもできる。

それに、それが製造ラインであっても倉庫内作業であっても、スピードや品質、生産性でその職場ナンバーワンを目指したらどうだろう。そう簡単に解雇されないんじゃないか?(幻想かな?)
などと妄想が膨らみます。

なぜ貧困に陥る人ほどブラック企業を選ぶのか?
しかしなぜ、貧困に陥る人ほどブラック企業を選んでしまい、低収入・長時間勤務で疲弊し、ますます貧困まっしぐらというループに陥りがちなのだろうか。

しかもブラック企業がブラックたるゆえんは、「まともな職業スキルが身につかない仕事しかさせてくれない」「自分から提案できないため変革が起こせない」「半分宗教がかっていて、考える力を奪う」傾向があります。

だからいつまで経っても抜け出せず、退職しても再びブラック企業しか行くところがないとしたら。



なぜ貧困層に限ってブラック企業を自ら選択してしまうのでしょうか。そしてそれを防ぐには、どうすれば良いのでしょうか。

私自身、学生からフリーター時代にかけて10種類のアルバイトをして、会社員としても3社を渡り歩き、起業してからもいろいろな会社を見てきたので、その経験をベースに私の考えをご紹介します(あくまで自論ですので、念のため)。

自分のキャリアコンセプトがあいまい
貧困層は仕事選びにおいて、生活費を稼ぐために「とにかく就職」という意識が強く、自分
のキャリアコンセプトを明確に描いていないことが多いように思います。

キャリアコンセプトとは、自分の職業人生へのビジョンです。そのビジョンに近づくため、いまどのようなスキルを獲得する必要があるか、そのためにどういう経験が必要か、それが実現できるのはどういう業務か、それができるのはどういう職種か、その職種を持つ会社はどこなのか。



自分がやりがいや達成感を感じるのはどういう仕事か、将来的にどんな仕事を成し遂げたいか、その会社は、そういうパス(道)を歩める業務体系や戦略を持っているのか、そういうポテンシャルを感じるか。

そういうコンセプトやビジョンを持たないと、自分の価値観や特性に根差した職業選択ができなくなります。

まともな会社は、エントリーシートや面接でそこを見ますが、ブラック企業はあまり重視しない傾向があります。

ブラック企業はこれから採用するかもしれない従業員の成長戦略には無関心です。それよりも「やる気」というあいまいな指標を重視します。



むろん、やる気は前提条件として必要ですが、それだけだと単なる体育会系です。

それで応募者が「あれ、おかしいな?」と感じれば、「この会社は勢いだけ」ということを察することもできるでしょうが、そういう感受性を持たない人がブラック企業を選んでしまうのでしょう。

自分の資質・適性への分析が浅い
新卒の場合は多少、仕方がない側面はあると思います。しかし、特に中途ともなれば、仕事の進め方、問題解決技法、対人コミュニケーション、上司部下・取引先との信頼関係の作り方などについて、ある程度の経験を積んでいるでしょう。

ならば、自分の得意・不得意を始め、苦手な業務や没頭できる業務、自分の働き方の傾向(がむしゃらにやれるとか、淡々とこなす方だとか、グイグイ人間関係を開拓できるとかできないとか)もわかっているはずです。

しかし、貧困層ほどそういう自己に対する分析が浅い。自分がどういう方面での才覚を持っており、それはどういう業務や状況で発揮できるかということに神経が届いていない。

応募する会社で自分がどういう業務に携わり、それにはどんな関わり方が必要で、それは自分の資質や適性を活かせるかということに想像力が及ばない。

だから「自分はコレができます」と断言できるほどの自信がなく、職種もそれほどしんどくなさそうならまあいっか、というユルい選び方になりやすい。



そのため、とりあえず「なんとなく自分でもできそう」「自宅から通いやすいから」などというあいまいな基準で選んでしまう。

それでも「たまたまその仕事・会社は自分に合っていた」というラッキーに出会えればいいのですが、そうではないケースもあるわけです。

まともな会社は採用試験に時間をかける
まともな会社ほど入社の選考基準が厳しく、履歴書や職務経歴書も手を抜けばすぐに落とされます。面接も数度に渡るなど、それなりに時間と手間がかかります。

そもそも組織に貢献できる意欲と能力があるか、そして一緒に働きたい仲間として適性があるかどうかは、1回や2回会っただけではなかなかわかりません。



そのため、給与水準の高い会社や働く環境が整備されている会社の多くは、何度も面接を経て、じっくり考察されます。

ちなみに私が外資戦略系コンサルに転職する際、面接は10回ほどありました。当然こちらも時間をやりくりするのは大変ですが、こちらも本気ですから対応します。あるいはヘッドハンター経由で、先方からある程度のスクリーニングを受けたはずの企業でさえ、3回の面接がありました。

どんなに人手が足りなくても、それで採用基準を下げるということはなく(たぶん)、しっかり人物を見るということなのだと思います。

しかし、ブラック企業の多くは常に人が入れ替わるなど人手不足が常態化していますから、そこまで厳しくはありません。履歴書もそこそこ名が知られている大学を卒業していれば、一般的なことを書いていても書類審査は通過するようです。おそらく大学名くらいで、それ以外はじっくり見ていないのかもしれません。知らんけど。



また、面接でもあまり突っ込まれることなく内定が出たりします。その面接も1回目が人事担当者、次が社長面接でパスということも多いようです。これはよく聞く話です。

貧困層は選考が厳しい会社を避ける傾向
ここで貧困層は、入社選考が厳しくない後者を選びがちです。

「エントリーシートや職務経歴書をしっかり書くのは面倒」「何度も面接を受けるのは面倒」「もっとラクにサクッと受かりやすい会社がいい」というわけです。

そういえばアルバイトの募集でも人気なのは「履歴書不要、面接不要、給与は即日払い」という条件のバイトだと人材派遣会社の経営者から聞いたことがありますが、そういうことなのでしょう。

これはいわゆるFラン大学(誰でも入れる最下層の大学という揶揄した呼称)を目指す人の発想に似ています。

たとえば「数学が苦手だから受験科目に数学がない大学を選ぶ」「勉強が大変だから受験科目数が少ない大学を選ぶ」という、「できるだけ勉強したくない」「できるだけ面倒を避けたい」という発想です。

これは努力や考えることから逃げているわけであり、搾取される人の典型的な思考パターンです。

会社の研究が浅い
そもそもなぜ簡単に内定が出るかというと、ちょっと極端に表現すれば、「作業をこなしてくれる労働力であれば、正直、誰でもいい」と雇う側の意識があるからです。使ってみてダメならまた募集採用すればいいと、本人のポテンシャルとかキャリアパスには無関心なのです。

現実には中小企業やベンチャーなど、採用にあまり手間暇をかけられない会社も少なくないわけですが、自分がただの労働力扱いなのか、あるいは従業員のキャリア開発にも熱心な会社なのか、見極める必要があります。

たとえば、ワタミやユニクロに応募する人は、当然ながら渡邉美樹氏や柳井正氏の著書を読むはず。すると、経営者の仕事観や働き方に対する考え方が理解できます。そして当然、その会社での働き方に反映されるはずだ、と想像するのは難しくないはずです。

しかしブラック企業を選ぶ人は、そういう企業研究がおろそかで、なんとなく内定が出た会社を選びがちです。

前述のキャリアコンセプトやキャリアビジョンがあれば、その会社で自分が目指す姿に近づく経験ができるのか、完璧にはいかないまでも、ある程度の推測はできるものです。

しかし、そうしたものがないから会社研究も浅く薄っぺらで、入ってみたら「こんなはずじゃなかった」となりやすい。

そこで確認しておきたいのは、その会社を辞めた人がどうなっているか、という情報です。

たとえばリクルートのように、数多くの起業家を輩出している企業であれば、仮にブラック的な働き方を強いられたとしても、仕事の実力がつくことはある程度担保されており、その意味ではブラックではないと判断することができます。



しかし新興企業などでは、実績がないためわかりません。また、スタートアップベンチャーでは福利厚生もなく教育研修制度もなく、ほとんど白紙のケースも少なくない。

そこで重要なのが、面接です。自分も企業を選ぶという姿勢が必要です。

面接の場、面接官への観察が浅い
採用面接は、自分が企業から選ばれるという側面があるのと同時に、自分も企業を選ぶという姿勢が必要です。

なのに、内定をもらうことを最優先にして媚びてしまうと、この観点が抜け落ちてしまいます。



会社の雰囲気は、ビルの入り口を入ったときから感じ取れます。落ち着いた会社なのか、イケイケドンドンな会社なのかとか。あるいは受付での社員の対応、応接室に通されるまでに見聞きできる情報など、観察できることはいろいろあります。

そして面接官とのやりとり。前述のキャリアコンセプトやキャリアビジョンがあれば、仕事のプロセスを微に入り細に入り質問し、確認することができます。もしその反応があいまいなら、仕事の手順もあいまいで、気合いでやっている可能性があります。

面接で聞くべきことは、福利厚生とか教育研修制度とか、待遇ではありません。「仕事の中身とその進め方」です。それを聞けば、自分にどういうスキル・経験が身につくかがある程度予測できるからです。

そして面接官の性格や人格面、そして発する言葉にも注意しましょう。あくまでも私の経験の範囲内ですが、ブラック企業の面接官は、アグレッシブでエネルギーがあふれています。そして言うことが精神論で、論理的でない(苦笑)。



だからまともな応募者なら、「この人、いいことを言っているようで、何も具体性がない」と見抜けます。

しかし貧困層は、それを「なんとなくいいことを言っている」と感じてしまい、そういうあいまいさも疑わずスルーしてしまう。

「がんばれば20代で年収1,000万円、30代で部長」などという景気のいい話も飛び交います。

むろんそれに魅力を感じるなら良いのですが、いま幹部の社員がどんな努力をしてきたかという裏側まではわかりません。もしかしたらドMな仕事中毒で、自分にはとても真似できない人の話かもしれません。

気合いと根性が必要な場面もありますが、それだけで乗り越える仕事だとしたら、自分の資質で乗り越えられるのかどうかを考える必要があります。

ブラックかどうかは本人次第
そして逆説的かもしれませんが、ブラック企業がすべて悪ということではなく、本人の問題も多分に含まれることが多いということにも、意識を向ける必要があるように思います。

それはつまり、仮にブラックだとしても、その経験から何を得られるか、自分は何を得ようとするかという、最後は本人の主体論になるからです。

たとえば、マクドナルドもたびたび過重労働の問題が取り上げられることがありますが、そのマクドナルド出身の知人の経営者は、「マックに入社したのは、リーダーシップを学ぶためだ」「立ちっぱなしで長時間労働など仕事は大変だったが、マックで学んだことは非常に大きかった」と言っていました。

あるいはかつて、居酒屋チェーンのワタミがブラック企業だとやり玉に挙げられたことがあります。しかし私が以前に通っていたワタミ(オフィスから近かったため)のとある店舗の店長は、「この仕事が楽しい」「この仕事に誇りを持っている」「店長という仕事はやりがいがある」と言っていました。

傍からはブラックに見えても、本人にとってはホワイトかもしれない。傍からはホワイトに見えても、本人はブラックと感じているかもしれない。

つまり、大変だとか苦労だとか、はたまたブラックかどうかというのは、法令違反の場合は別として、本人のスタンスや感じ方によってまったく異なるということです。

そして、その経験から何を学べるか、あるいは学べないかも、本人次第です。

確かに、長時間労働に休みが取れないなどでヘトヘトになる、なのに賃金は安いという、労働環境や待遇面だけを切り取れば、ブラックかもしれません。



しかし前述のマック出身の経営者のように、「でもリーダーシップは学べた」とか、リクルート出身者のように「事業の立ち上げ方がわかった」とか、その経験を通して得られた「何か」があるはずです。

そこに無頓着でただ日々の業務に追われ不平不満を漏らす人。しんどい中でも「この業務の要諦はこれではないか」などと仮説を立てながら仕事に取り組むのか、などによって本人の成長度合いには大きな差がつくでしょう。

ブラック企業が求めているのは、考えの浅い「兵隊」たち
そして貧困層は、経験から学ぶ、経験から教訓を抽出するという意識が希薄がゆえに、貧困であり続けている可能性があるように思います。

「〇〇ハラスメント」もこれに似ています。もちろん、セクハラやパワハラなど、定義がある程度固まっていて、被害者は精神症を患うこともあるなど、その悪影響の大きさが認知されているものまで否定するわけではありません。



しかし昨今は、「自分が不愉快な思いをしたら〇〇ハラだ」などと自分にとって都合が悪い状況を何でもかんでもハラスメントと切り捨てる風潮があるように感じます。

しかし、そうやってすべて相手が悪いと片付けるのは、「自分は悪くない」という学習能力が高まらない発想になりがちです。それは受け身の生き方になりやすく、ブラック企業のカモにちょうどいい人のように思います。

なぜならブラック企業に必要なのは会社に都合よく動いてくれる「兵隊」であって、問題意識が高く会社に改善の提言・提案をしてくるような人はむしろ邪魔だからです。

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