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けんのじのさきちな小説コミュのさき☆ちな 第22話 クリスマスイブ(後編) The First Noel

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ふらふらと抱き合ったまま部屋に入る。

「あ・・・すごーい・・・いい匂いだぁ・・・。」
「えへっ。お母さんに買ってもらったアロマキャンドルの香りだよ。」
「すごーい。私もやってみようかなぁ・・・。」

抱き合ったまま暫くじっとしている。お互いに髪や背中を優しく撫でる。お互いの鼓動がすごく早いのがわかる。部屋は冷えているはずなのに熱くて・・・二人ともじっとりと汗ばんでくる。

「熱いね・・・。」
「うん、暑い・・・。」

佐紀はふらふらと歩いてベッドに腰掛ける。千奈美はお姉ちゃんに借りたCDを音量を絞ってかける。定番のクリスマスソング・・・。
佐紀はベッドに横たわっている。

「だめ・・・佐紀ちゃん、立って・・・。」
「え・・・?」
「そのままじゃ・・・せっかくの可愛い服がしわになっちゃう・・・よ・・・?」
「え・・・うん・・・。」

ゆっくりとベッドから降りて立ち上がる佐紀。

「でも・・・着替え・・・持ってくるの忘れた・・・。」
「いいじゃん別に・・・。私の貸してあげるから・・・。」
「そうじゃなくて・・・下着も・・・。」
「下着も・・・?」
「今日一日つけてたままのだから・・・やだ・・・はずかしい・・・。」

千奈美は佐紀をそっと抱き寄せる。

「いいの。そのままの・・・ありのままの佐紀ちゃんが見たい・・・。」

自分で言っててすごく恥ずかしい台詞。でもお酒のせいなのか意識しないで自然に出てくる。

「私が・・・脱がせてあげる・・・。」

抵抗しない佐紀。背中のジッパーを下ろし肩に掛かっている部分をずらすとワンピースはするっと脱げて床に落ちた。

「・・・うっ・・・。」
「どうしたの・・・?」
「はずかしいよぉ・・・。」

照明を少し暗くする。常夜灯より少し明るい程度。佐紀の黒目が大きく見えて・・・とても可愛い。
佐紀は千奈美のスカートのフックを外しサイドのジッパーを下ろす。するっと脱げ落ちるスカート。シャツに手を掛ける佐紀。上から順にボタンを外す。オレンジ色の、少し大人っぽい下着。

「ちぃ・・・キレイ・・・。」
「えへ・・・佐紀ちゃんにそう言ってもらえるように・・・ちょっと頑張りました。」

そのまま抱き合う。すごく熱い。汗ばんだ肌がぴったりと一つになるようにくっつく。

「ベッド・・・入る・・・?」
「うん・・・。」

ひんやりとした布団が気持ちいい。まだ脱いでいないナイロンの靴下が布団と擦れてくすぐったい感じがする。
なんだろう・・・いつもよりもっと・・・体が密着している感じがする。まるでお互いの考えていることが触れ合った肌を通して通じるような感じ・・・。

「ね・・・佐紀ちゃん・・・。」
「ん・・・?」
「ぎゅっと・・・抱きしめて・・・。」

苦しいほどに鼓動が早くなる。呼吸が早くなり時々体が細かく震える。
脚を絡めて抱きつく佐紀。千奈美の腿の間に膝を深く入れる。自分の腿で千奈美の腿の付け根を挟む。小さな布越しに伝わってくる、柔らかい感触。千奈美の腿に伝わる、佐紀の熱さ。小さく聞こえる二つの湿った音。
佐紀は千奈美の首筋に顔をうずめる。大きく口を開けて唇全体と舌で優しくキスをする。千奈美から漏れるかすれた甘い声。佐紀の体を抱きしめる手に力が入る。

「佐紀ちゃん・・・。ちぃね・・・すごく幸せ・・・。」
「ちぃ・・・。」
「え・・・?」

突然佐紀が起き上がり、千奈美を仰向けにすると上に跨った。

「や・・・やだ・・・なに・・・。」

大きな目で佐紀を見上げる千奈美。眉毛が少し下がった、少し怯えた表情。動かないようにしっかりと千奈美の両手を押さえる。
ゆっくりと顔を近づける。小刻みに震える千奈美の体。唇を奪う。

「ん・・・んっ・・・!」

瞼、頬、耳、鼻、首筋、肩、腕、胸・・・下着に覆われていない所を隈なく唇と舌で撫でる。荒くなる千奈美の呼吸と、か細く切なげな声。
苦しい・・・佐紀は鼓動が高まり息苦しくなるのを感じていた。頭がくらくらする。息が荒い・・・。千奈美・・・大好き・・・。愛してるわ・・・。あなたの全てが知りたい。あなたの全てが欲しい。やっと・・・やっと一つになれる・・・。
なのに・・・なんでこんなに苦しいの・・・?お酒のせい?
千奈美の顔を見る。薄明かりの中でも赤く上気しているのがわかる。初めて見る・・・可愛くてキレイな、切なげな千奈美の表情。
その中で千奈美の目から流れる大粒の涙。

そうか・・・。お酒の回った、くらくらする頭でもわかる。千奈美の全てから伝わってくる気持ち。肌で感じる気持ち。五感、六感、全てが敏感になっている今・・・千奈美の心が伝わってくる。

「ごめん・・・ちぃ・・・。」
「ぐすっ・・・あ・・・謝らないでいいの・・・佐紀ちゃんに・・・今日は佐紀ちゃんに全部あげるって・・・うっ・・・決めてたんだもんっ・・・。」
「だめ・・・ちぃ・・・やっぱだめ・・・。」
「だめじゃ・・・ないもん・・・。佐紀っ・・・佐紀ちゃんと・・・ううっ・・・。」
「ちぃ・・・あの・・・。」
「きもち・・・よかったもん・・・おかしくなりそうなほど気持ち・・・よかったもん・・・ぐすっ。すごい幸せで・・・佐紀ちゃんと一つに・・・ぐす・・・。」
「ちぃ・・・。」
「でも・・・でも・・・。」
「言わなくていいの・・・ちぃ・・・ちぃの気持ち・・・すごくよく解るから・・・。」
「ど・・・どうして・・・ぐすっ。」

佐紀は手を離すと・・・ふわっ・・・と千奈美の上に覆いかぶさる。手を千奈美の首の後ろに入れて優しく包む。

「たぶん・・・うまく言えないんだけど・・・体も気持ちも・・・心も・・・全てが一つに溶け合ったみたいに感じて・・・。」
「ぐす・・・うん・・・。」
「自分が・・・ちぃになったような感じで・・・。」
「うん・・・ひっく。」
「ちぃが感じている気持ちが・・・幸せな感じと・・・心地よさと・・・不安な感じが・・・。」
「ぐすっ・・・佐紀ちゃん・・・佐紀ちゃん・・・ううっ・・・。」

佐紀の目にも涙がたまる。

「ただこうして・・・ぴったりと抱き合って・・・いっぱいキスして・・・優しく体中撫でているのが・・・。」
「・・・その先は・・・言わないでいいよ・・・ぐす。」

「え・・・。」

千奈美が体を捻る。佐紀はベッドに転がされた感じになる。千奈美が上に乗ってくる。ちっとも重くない・・・むしろ・・・その重さが心地よい。千奈美の全てを受け止めているようで・・・。

「ちぃね・・・佐紀ちゃんに手を押さえられて・・・いっぱいキスされてて・・・すごく嬉しかったの・・・。すごく気持ちが良くて・・・すごく幸せで・・・佐紀ちゃんに全てをあげたい・・・そう思ったんだ・・・。」
「うん・・・うん・・・。」
「溶け合って・・・佐紀ちゃんの考えてることがわかるような気がして・・・。そしたら・・・佐紀ちゃんが・・・なんか不安に思ってるって感じて・・・佐紀ちゃんがなんか苦しそうで・・・そしたら・・・なんだか涙が出てきて・・・。」
「ちぃ・・・ちぃ・・・ぐすっ・・・あ・・・うっ・・・。」
「きっと・・・ぐすっ・・・きっと試験も近くて・・・不安なんだろうなって・・・前に・・・ちぃが怖いって言ったから・・・それも不安なのかなって・・・そう思ったら・・・。」
「あ・・・ちぃ・・・千奈美・・・わたし・・・わたし・・・。」
「泣かないで佐紀ちゃん・・・ちぃね・・・すごく嬉しいの・・・。」
「ぐすっ・・・ひっく・・・。」
「佐紀ちゃんが言ってくれた言葉・・・そのまま・・・ちぃが感じてたことなんだもん・・・。」
「ぐすっ。」
「ずっと・・・ずっとちぃは佐紀ちゃんの事が好きなんだもん・・・ずっと愛してるんだもん・・・。その佐紀ちゃんと・・・何も言わなくても・・・全てが通じ合ったんだよ・・・?」
「うん・・・うん・・・。」
「ちぃの全て・・・身も心も・・・佐紀ちゃんのものになった感じがして・・・。」
「さ・・・佐紀だって・・・同じだもんっ・・・。」
「うん・・・もう・・・何も言わなくてもわかる・・・。」
「だから・・・きっと自然に・・・そうなるのかなって・・・。」
「言葉は・・・いらないんだなって・・・。」
「うん・・・。」

ちゅ。千奈美は佐紀の涙にキスする。

「えへへ・・・しょっぱい・・・。」
「ちぃ・・・愛してる・・・。」
「世界中の誰よりも・・・。」

ちゅ。佐紀も千奈美の鼻にキスする。

「えへ・・・こうして・・・抱き合ってキスするのって・・・。」
「うん・・・こんなに幸せなことってないよね・・・。」
「ね・・・佐紀ちゃん・・・。」
「一晩中・・・いっぱい・・・ね。」
「うん・・・。」

あらためて二人は横になり優しく体を撫でる。ゆったりと流れる時間。千奈美が佐紀の顔中にキスする。口を開けて、唇と舌と歯で。首に、肩に、腕に。体をすこし下げて、下着の上から佐紀の胸に。

「あ・・・。」

佐紀の声がたまらなく可愛い。おなか、脇、おへそ・・・。千奈美の部屋に熱くて優しい吐息とキスの音が満ちる。
ベッドから落ちないように、上下を入れ替える。佐紀の柔らかい太もも。いっぱい、いっぱいキスをする。佐紀が内股になって身をよじる。白いソックス・・・。両手で脚を抱きしめる。仄かに感じる佐紀ちゃんの匂い。千奈美はつま先を咥える。甘く噛む。ソックスを脱がしてまたキスをする。すね、ふくらはぎ、足首、足の裏、指。さっきソファで佐紀ちゃんがやってくれたように・・・。佐紀が恥ずかしがっているのがわかる。でも・・・抵抗する気がないのもわかる。また上下を入れ替える。内腿にキスをする。
少し上に上がる。佐紀ちゃんの一番大事な部分・・・。薄明かりの中でもハッキリとわかる。そっと・・・指で触れてみる。すごく熱くて、柔らかくて、とても大切な感じ・・・。
布越しに染み出してくる佐紀。頭の芯がぼーっとする匂い。そっと・・・口を開けて・・・キスをする。舌に広がる佐紀。背中に走り抜ける強い感覚。だめ・・・力が抜ける・・・。
またおなか、胸とキスをする。佐紀は両手で顔を覆って震えている。千奈美は佐紀の上にそっと覆いかぶさる。

「ばか・・・ちぃのばかぁっ!」
「ん・・・。」

佐紀の手を外して唇に軽くキスを弾ませる。真っ赤になって涙目の佐紀。

「さっき言ったのに・・・下着・・・朝から替えてないって・・・ばかぁ・・・。しかも足まで・・・ううっ・・・。」
「・・・嫌だった・・・?」

千奈美は佐紀のおでこに自分のおでこをつけてじっと目を見る。

「・・・嫌じゃ・・・ない・・・。恥ずかしかったんだもん・・・。」
「えへへ・・・。」
「ばか・・・お返し・・・してやるんだから・・・。」

佐紀は千奈美がしてくれたよりももっと激しくキスをする。千奈美の肌全てに佐紀が染みこむかのように。
千奈美の小さい胸・・・下着の上から甘く噛む。千奈美の胸がせり上がる。おなか、脇腹、おへそ。太もも。千奈美がしてくれたように、だけどもっといっぱいに。
佐紀は一旦ベッドから降りる。千奈美の黒いストッキング・・・脱がさないでそのままいっぱいキスをする。
またあがって・・・千奈美の・・・大事に部分にそっと指を当てる。オレンジ色の布がそこだけ優しくくぼむ。千奈美が声を押し殺している。そっと動かす。柔らかい音・・・。佐紀はそっと口を付ける。以前佐紀の家で触れたことのある感覚。だけど今はもっと熱くて・・・もっと・・・。腰に力が入らなくなる。あ・・・だめ・・・力が抜けて体が支えられない・・・。
もぞもぞと上に上がり千奈美の上に倒れこむ。千奈美は枕を顔に当てている。

「ちぃ・・・。」
「・・・佐紀ちゃんのばか・・・。」
「・・・おあいこだもんねー・・・。」

「責任・・・取ってよね・・・。」
「え・・・。」

枕を外す千奈美。

「一生・・・絶対・・・離れないんだから・・・。」

「ちぃ・・・。」
「ちぃも・・・離さない・・・絶対離さない。だって佐紀ちゃんは・・・千奈美だもん・・・。」
「うん・・・ちぃも・・・佐紀なの・・・。一緒。一つなの・・・。ずっと、ずっと・・・。」


掛けっぱなしだったCDからビング・クロスビーの歌が流れている。柔らかくて落ち着く声。

「ホワイトクリスマスには・・・ならなさそうだね・・・。」
「うん・・・でも・・・今までで一番のプレゼントをもらったね・・・。」
「うん・・・神様がくれたのかな・・・。」
「神様・・・ステキなプレゼントをありがとうございます・・・。」
「う・・・。」
「どうしたの?佐紀ちゃん。」
「・・・先に言われた・・・。」
「へへ・・・。」
ちゅ。

曲が変わる。

「あ、この曲・・・。なんかすごく耳に残っててさ・・・なんて言うんだろう・・・すごく好きなんだ・・・。」
「ね、ちぃ・・・。」
「ん・・・?」
「この曲のタイトルって知ってる・・・?」
「・・・読めるけど意味わかんないです・・・。」
「あのね・・・『The First Noel』って言うんだよ・・・。」
「うん・・・確かそう書いてあった・・・。」
「日本語のタイトルはね・・・。」
「うん・・・。」
「初めてのクリスマス・・・。」



二人に永遠に神の御加護のあらんことを・・・

コメント(4)

興奮して事故りそうになった(ノ∀`)

>ぬこさん

どうしても最後までやらせられなくて(ノД`)シクシク
>ひろさん

基本弩Mなんで切なくて苦しくて泣きそうになるのが好きなんです(ノД`)シクシク

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