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けんのじのさきちな小説コミュのさき☆ちな 第10話 ちょっとだけ・・・

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「暑い・・・。」

翌朝、まだ早朝。外は日が昇る前。東の空がほんのり青紫色な、そんな時間。
佐紀は暑さと寝苦しさで目が覚めた。

(なんでこんなに暑いんだろう・・・。)

佐紀はまだ半分眠っている頭でぼんやり考える。

(えーと、昨夜は千奈美と一緒に寝て・・・抱き合って・・・ずっとキスしてて・・・えへへ・・・。)
(それでそのまま眠っちゃって・・・。)

(あ、途中で暑くなって掛け布団外したら千奈美が震えてたからやっぱり掛けて・・・)
(私が暑くてパジャマを脱いじゃって・・・)

(千奈美も寝汗をかいていたからボタンだけ外してあげて・・・。)
(汗をかいている千奈美が色っぽくて・・・)

(眠っている千奈美に気づかれないように体中キスしちゃって・・・)
(そうか、肌が密着してる面積が多いから暑いのか・・・。)


(って、ちょっと待ってよ・・・私が暑いから脱いだのはパジャマだけ・・・)
(千奈美のシャツも上着のボタンを外しただけ・・・。)

(なのに何で二人ともパンツ一枚なの?)

(やだ・・・恥ずかしい・・・着ないと・・・ちょっと・・・)
(ちーがしっかり抱きついてて動けない・・・。あ・・・また眠くなってきた・・・。)


その少し後。千奈美も暑くて何となく目が開いていた。

(佐紀ちゃん・・・)

横に寝ている佐紀を見る。髪が汗でしっとりしている。

(可愛い・・・。)
(昨夜・・・なんかもぞもぞするなーって思ったら、佐紀ちゃんがパジャマを脱いでて・・・)

(私のシャツのボタンを外して・・・胸とかお腹とかいっぱいちゅーしてきて・・・)
(佐紀ちゃんの柔らかい唇と舌が気持ちよくて・・・佐紀ちゃんの匂いがいっぱいして・・・)

(胸がキュンとして・・・)
(声が出そうなの我慢してたら佐紀ちゃんが寝ちゃって・・・。)


(そうだ・・・暑くなったから私も脱いじゃって・・・)
(どうしても直接触れ合いたくなってパンツ一枚だけになって・・・)

(佐紀ちゃんもそっと脱がして・・・。)
(佐紀ちゃんが起きないように体中いっぱいキスしてたんだっけ・・・。)

(胸とか腿にキスするとピクッとするから起きてたのかな・・・。あ・・・また眠くなってきた・・・。)


しばらくすると窓の外が明るくなってきた。外で鳴いてる雀の声。
時折通り過ぎる車の音。

朝だ・・・佐紀はボーっとしたまま千奈美を見る。千奈美もちょうど目が覚めたみたいだ。
顔をこちらに向けかすれた声で

「おはよ・・・。」

と言う。そのまま体をこちらに向け脚を絡ませる。千奈美が佐紀の体を撫でる。
お腹から胸へ何度も往復する・・・。

「・・・あ・・・。」

思わず声が出てしまう。

(駄目だよ千奈美・・・。)

佐紀も千奈美の体を撫でる。なめらかに滑る二人の手。

「・・・は・・・あ・・・。」

千奈美から切なげな声が漏れる。絡み合うようなキス。
佐紀の部屋に二人の呼吸とキスの音が響く。

(ちょっとだけ・・・)

下着の上から千奈美の大事に所に触れてみる。熱く湿った音がする・・・。
ビクッと体を震わせる千奈美。千奈美の手も佐紀に伸びてくる。

(あ・・・やだ・・・あ・・・ああっ・・・。)

くちゅ。

体がのけぞってしまう。

(やっぱりちょっと怖い・・・。)

「お・・・起きよっか・・・。」

「う・・・うん、そうだね・・・。」

二人ともすごい汗をかいている。千奈美は

「すごい汗ー。」

と言いながら自分の胸からお腹のあたりを撫でている。
撫でていた手を口に当てる。潤んだ目。ピンク色の頬。
すごくドキッとする表情・・・

(千奈美・・・こんなに色っぽかったっけ・・・。)

「・・・佐紀ちゃんの匂いがする・・・。」

佐紀は少しドキッとするが

「そ、そう?」

と誤魔化す。

「・・・ん?」

佐紀も汗をかいている自分の体を触ってみる。
汗だけではない、少しぬるっとした溶けてしまいそうな感じ。

(これって・・・千奈美といっぱいキスした後と同じ・・・)
(千奈美の匂いだ・・・。)

佐紀は少し内股になりへたり込みそうになる。

「・・・あ・・・。」

体の力が抜けてしまう。

「ねぇ・・・ちー・・・もしかして・・・。」

口を少し開いた赤い顔で佐紀が聞くと・・・。
千奈美は悪戯な笑顔で佐紀を抱きしめて耳元で囁く。

「そのうち・・・ちーのこと全部・・・食べて・・・?」

「ちーも佐紀ちゃんのこと・・・全部・・・。」

ちゅっ。

(どうしよう・・・)
(もう・・・言葉だけで体の中から溶けてしまいそう・・・。)

佐紀は千奈美に抱きつく。いつもよりももっとぴったりと体が重なり合う・・・。

「シャワー・・・浴びよっか・・・。着替えないとだめだね・・・。えへ。」

「あ・・・ちー、着替えどうする?」

「あー!そうだ・・・どうしよう・・・。」

「とりあえず・・・佐紀の・・・着る・・・?」

少し照れちゃうな・・・。千奈美も恥ずかしげな表情で

「・・・うん・・・。」

と頷く。



二人で一緒にシャワーを浴びる。
熱めのシャワーが気持ちいい。同時に浴びようとするので体が密着してしまう。

時々・・・軽くキスをしながらお互いに汗を流してあげる。少し長めのシャワー・・・。
バスタオルで体を拭く。

佐紀が用意したのは・・・。おそろいの豚さんのバックプリントの入ったパンツ。
少し佐紀には大きめだけど普段からよく着ているジャージ。
佐紀も同じデザインの色違いのジャージ。

「えへへ。ペアルックー♪」「ペアルックー♪」

なんとなく手を合わせてみたりして。


「朝ごはんどうしゅる?」

佐紀が千奈美にきゅっと抱きつきながら聞く。

「んー。なんか買いに行こっか。コンビニ近いし。」

千奈美もきゅっと抱きしめながら言う。

「ねー、佐紀ちゃん・・・。」
「なぁに、ちー・・・。」

「あのね、あのね・・・これからさ、二人きりの時はさ、・・・」
「その・・・今みたいに甘えた言葉で喋って欲しい・・・な・・・。」

「・・・ふふ。いいよ・・・。その代わりちーもそうしてくれなきゃやだよ・・・?」

「うん・・・わかった・・・。わかりまちた。」

「えへへ。二人だけの秘密の約束・・・。」

「・・・なんか恥ずかしいでちゅ・・・。」

照れる二人。


近所のコンビニまで歩く二人。しっかり手を繋いでいる。
まだ朝の7時。日曜のせいか殆ど人は歩いていない。

角を曲がってコンビニが見える。自動ドアが開き、出てくる一組のカップルがいた。

「あ・・・お兄ちゃん・・・。」

「ホントだー。ね、ね、隣の人って彼女かな?」

「うーん、わかんない・・・。友達のところに泊まるって言ってただけだし・・・。」

「でも・・・手・・・つないでるよ?」

「ホントだー。今度聞いてみるね。」

「えへへ。うちらと一緒だねっ。」

繋いだ手をぶんぶん振る千奈美。
店内に入りいろいろ物色する。結局買ったのは食パンと出来合いのサラダだけ。
また手を繋ぎながら歩く。


お湯を沸かして、今日はコーヒーをいれる。
佐紀はまだ上手くいれられないのでインスタントだけど・・・。

サラダも容器のままだと味気ないので可愛いお花の模様のお皿に移し、
野菜庫から取り出した野菜を少し加えてアレンジする。

佐紀の得意のスクランブルエッグを作り、トーストを焼く。

「ウチのトースターって変わってるんだよー。」

佐紀が得意げに言う。

「えー、なになに?」

「あのねー・・・」

チン。

こんがり狐色に焼けて飛び出したそれには・・・。

「あー!佐紀ちゃん!これ凄ーい!」

うっすら浮かび上がる「I LOVE YOU」の文字。

「なんかね、お父さんが大好きな作家の書いたエッセイの中にこのトースターがあって」
「たまたま仕事でアメリカに行ったときに見つけて衝動買いしたんだって。」
「なんか最近は調子悪くて文字がかすれちゃうんだけどね。」

「すごーいすごーい!」

子供のような千奈美の笑顔。

(可愛いんだから・・・もう・・・。)

「はいっ。」

千奈美が自分のお皿に置かれたトーストを両手で佐紀に渡す。

「・・・?」

きょとんとした顔の佐紀に

「私の気持ち・・・。」

と言う千奈美・・・。

(もう・・・ばか・・・ほんとに予測できないこういう行動が・・・。)
(大好きだよ、ちー・・・。)

トーストにバターをたっぷり塗ってスクランブルエッグを乗せて食べる。

「おいしいぃー!」

と頬を膨らませて食べる千奈美。

(えへへ。毎日この顔が見たいなぁ。)
(でもそれって一緒に住むって事で・・・やだ私ってば・・・。)

一人で照れる佐紀を見て千奈美が微笑んでいる。

後片付けと食器を洗うのは千奈美がやることにした。

「じゃあ、私は洗濯してくるね。」

浴室に隣接している場所に置いてある洗濯機。
佐紀は脱衣かごの中の物を洗濯機に入れる。

(あ・・・千奈美の下着・・・。)

手に取ったときに偶然に触れた、しっとりとした部分・・・。

(ひんやりと冷たい・・・乾いてなくて・・・)
(そっと指を動かしてみると・・・あ・・・。やだ・・・ドキドキしてきた・・・)
(なんで?ただの下着なのに・・・。だめ・・・変だよ私・・・。呼吸が苦しい。)
(顔が熱い。いつもと違う千奈美の匂い・・・。)

「佐紀ちゃーん。洗い物終わったよー?」

ビクッとして慌てて洗濯機の中に入れる。

「う、うーん!ありがとー!」

(私って・・・おかしいのかな・・・。)
(指についた千奈美・・・ドキドキして手が震える・・・。)

(だめ・・・もう・・・。)

そっと指を顔に近づける。佐紀の体に染み込む千奈美の匂い・・・
舌に触れる千奈美の味・・・。

(もう・・・だめ・・・千奈美が欲しい・・・)
(千奈美の全部が欲しい・・・千奈美の全部が知りたい・・・。)

何とか気を取り戻して洗濯機を廻す。
食器をとりあえずテーブルに積み重ねていた千奈美が不思議そうな顔をしている。

「どうしたの?佐紀ちゃん。顔が赤いよ・・・?」

「う、ううんっ。なんでもないよ?さ、しまっちゃおっか。」

洗濯は量が少ないのですぐに終わった。
二人で庭に出て一緒に干す。

バスタオルとジーンズ、トレーナー、パーカー、靴下。並べて干す。

(なんだかくすぐったいね・・・。)

二人で顔を見合わせる。
リビングが一番日が当たるし他に誰もいないので下着は室内に干した。

またソファに座りぴったりとくっつく。
お互いに体に手を廻し、顔を擦り付ける。仔犬がじゃれあってるみたい・・・。

時々唇でかぷっと噛む。時々軽くキスする。
他に何もいらない、二人だけの、誰にも邪魔されない幸せな時間。
他愛のない話。耳元で囁く甘ーい言葉。優しく触れる手。すべすべした頬。綺麗な髪。

(大好き・・・。)


ピンポーン。


玄関のチャイムが鳴る。

「はーい。」

佐紀は千奈美に軽くキスすると

「ちょっとまっててね、ちーちゃん。」

と言い玄関に向かう。
のぞき窓に少しだけ届かない佐紀はチェーンをかけたまま鍵を開けてドアを開ける。

「さーっきちゃんっ。うふふ。あーそぼっ!」

(も、もも・・・。)

「ち、ちょっと待ってて!」

慌ててドアを閉める佐紀。
ドアの向こうで

「なぁーによぉぅ。佐紀ちゃん冷たーいー!」

と声がする。奥から千奈美が

「ねーねー佐紀ちゃーん、誰だったのー?」

と声を掛ける。

「ちょっ。ちー。もも!もも!」

「えっ!?」

「どうしよー!」

「と・・・とりあえず上がってもらうしかないよ・・・ね。」

「うん・・・。」

ドアの外では桃子が聞き耳を立てていた。誰かいる・・・。

(あの声・・・まさか徳さんじゃ・・・。)



つづく

コメント(8)

このコミュのカテゴリーが芸能じゃなくてアダルトのような気がしてきた(ノA`)
ももの登場のシチュエーションがネ申だなw
院長の中の佐紀ちゃんが暴走しているのか、佐紀ちゃんに院長が乗り移っているのか分らなくなってきたぉ(・∀・)

州*‘ o‘リ<いつ出してくれりゅの?
>ヒロキたそ

あ・・・あだるとにしちゃおうかな(*´д`*)ハアハア

>だんける

ももちはわざとらしいほどイイコなの・・・青春桃子かな?

>( ゚∀゚)人(゚∀゚ )

融合してきてます(*´д`*)ハアハア
ももちキタ━━━v(゜∀゜)v━━━!!!
何て言うタイミング!
まるでけんのじさんに僕らの生態を見られてるかのような絶妙のタイミングじゃないですかぁ♪
ももち登場に軽く舌打ちしてみました(笑
>はろじゅうたそ

自分の中に流れるキャプヲタの血が・・・w
わくわくしてきたぁ━━━━━━;´Д`━━━━━━ん!!!!

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