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モンハン小説書いてみない?コミュの歩む者、受け継ぐ者

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(-公-;)ノシ
どうも、3rd発売が待ち遠しくて首がフルフル並に伸びてしまったゼロです。嘘です。

また勢いで一筆仕上げてしまいました。クエストのショボさに石を投げないでください、みんな通った道でしょう?あと氷上さんの小説から丸パクr‥‥ゲストを招いてます。ゲフンゲフン。

※ザザミ装備は寄生時代に揃えたものと受け止めて下さい。

コメント(6)

私は音楽が好きだった。母も幼かった頃の私を笛の音色で寝かし付けてくれたし、父も多少音痴ではあるが歌が好きだった。

「おいカノン、早くしないと置いてくぞ」

「あっ、はぁい!すぐ行きまぁす!」

砂浜に乗り上げて縄で固定された船、ベースキャンプ。青い箱から応急薬やペイントボールをリュックに詰めて走り出す少女。ダイミョウザザミという大きな蟹の甲殻を加工した赤い鎧を一式着込み、“ボーンホルン”という狩猟笛を背負っていた。



緑の大地と森林の香り。しかしピクニックに来たわけではない。



「いたぞ、抜かるなよカノン!」



―――私は、戦いに来ている。



大地を踏み締める大きな足。赤い羽根に青い翼膜。大きく発達した耳はすぐに敵の気配を察知し、

「キョワワワ‥‥クェエエッ!!」

大怪鳥『イャンクック』は臨戦体勢に入った。それよりも一瞬早く、懐へ潜り込む双剣使い。

「おぉらぁあああぁぁぁ!!」

ギザミ装備の男は両手に持った“ガノカットラス改”を縦横無尽に振り回し、クックの全身を切り付けていく。双剣が繰り出す技の中で最も高い威力を誇る“乱舞”だ。

―――♪〜♪〜♪〜

乱舞は“鬼人化”をした状態でなければ繰り出せない。鬼人化中はスタミナが減り、0になると切れてしまう。私の主な仕事は、笛の音色でスタミナの減少を無くして半永久的に双剣を鬼人化させる事だった。

「‥‥すぅ、はぁ‥‥。」

演奏を終え、呼吸を整える。ただ奏でるだけが狩猟笛の仕事ではない。狩猟笛はハンマーから派生した武器のため、笛そのものでモンスターを殴打できる設計になっている。火力はあまり高くないが、乱舞で切れ味が下がった双剣が武器の手入れをする時間は稼げる。

「キオさん、ここは私が!」

「分かった、無理するなよ!」

狙うのは大きなクチバシ。打撃武器はモンスターの頭を叩き続けると「スタン(=目眩い状態)」を起こして行動不能にできる。だが前衛はすぐ戻ってくるので欲張って狙う必要は無い。後に役立てるためにと率先して狙う癖を付けるように彼から教わったからだ。

「えいっ、やぁっ!」―――ガスッ、ゴツン!

「クワァァッ!」

水平に振り回された尻尾が風を切ってカノンに迫る。キオはあえて何も言わなかった。

「‥‥そこっ、」

攻撃を一撃控えて中断し、クックの懐へ転がり込む。尻尾は敵を捉えられず虚空を切り、カノンは尻尾の届かない範囲まで逃げ切っていた。いい動きをする、とキオは感心にほくそ笑んだ。

「上出来だカノン、演奏に戻ってくれ」

「はいっ!」

カノンを追撃しようと振り向いたクックの背後から、弱点属性である水属性の双剣が猛襲する。クックはカノンよりもキオの方が危険だと察知し、カノンを追撃しようとはしなかった。



 [続]
クックの身体に付着させたペイントボールの臭気を追って、二人は密林の北エリアに来ていた。ベースキャンプの東とは違い、砂浜に波が寄せては返す景色のいい場所だった。

「あれれ、この辺りなんですが‥‥。」

追っている途中からペイントの臭気が薄れていた。獲物の居場所が分からず途方に暮れるカノンを追い抜いたキオが、手早くギザミヘルムを外した。ボサボサではあるが不精でない程度に切り揃えられた黒い髪に精悍な顔付きをしていて、若くはあったが垢抜けない若さは微塵も感じさせない。鋭い目付きが辺りを見回す。妻と子を守る“父親”の出で立ちに、まだ生まれて十年強しかないカノンは魅入られていた。

「‥‥近いな。こっちだ」

「あ、はい」

ヘルムを被り直して走り出すキオに、慌てて我に返ったカノンが続く。その先にあったのは洞窟だった。入口は狭いが、空中からならイャンクックほどの飛竜でも楽に通過できるほどの広さを持った洞穴で、多少の枝分かれはあるが密林の山岳地帯を南北に貫く構造をしていた。南の高台へ出る直前、キオが足を止める。

「いたぞ‥‥ペイントボールを用意しておけ」

「はいっ‥‥。」―――腰のポーチから手投げ玉を取り出し、身を低くする。

キオが頷いて合図をすると、ガノカットラス改を構えて洞窟から飛び出していった。前衛のキオがクックを引き付けているうちにペイントボールを投げ付け、演奏で強走効果を付与するのがカノンの役目だ。この動作をかれこれ半年ほど繰り返しているため、すぐ行動に移せるようになっていた。

「キャワワワ‥‥クェエエエェッ!」

身軽な動きでクックの攻撃を次々と回避するキオ。それもクックが洞窟に背を向けるように誘導しながらだ。その洞窟の中で待機しているカノンは、クックが突進を外して地面に崩れ落ちた隙に走り出した。文句無しのタイミングだ。

「当たってっ!」

カ一杯投げられた玉は真っすぐにクックの顔面へ飛んで行った。キオが攻撃に本腰を入れようと接近した時だった。



―――キィィィン!!



響き渡る快音。カノンはポーチを見ずに玉を取り出したため、ペイントボールと音爆弾を間違えて投げてしまったのだ。キオの動きが止まる。

「あわわ、すいません!間違えちゃいました!」

「クワァアッ!キュルルルゥ〜‥‥」

キオは双剣を納め、立ったままフラフラと気絶しているクックの胴体に手持ちのペイントボールを投げ付ける。

「撤退するぞ、カノン!」

北側の洞窟に向かおうとするキオだったが、カノンの返事は無かった。代わりに聞こえたのは、決して有効打とは言えない鈍い打撃音。嫌な予感しかしなかった。



 [続]
「何やってんだよ、役立たずが」

「足手まといになるなら一人でやれよ、俺達はガキのお守りやってんじゃねぇんだ。」

「お前ハンター向いてないわ‥‥辞めちまえよ、マジうぜぇ」



今まで仲間にそんな事ばかり言われてきた。自分の取り柄って何なのかも、何でハンターになったのかも見失いそうになっていた。正直、既に見失っていたのかもしれない。ゲストハウスのランクでも最下級に位置するポーンの部屋で、虫が湧いた藁葺きのベッドを涙で濡らす毎日。生きるのが、苦しい。

「俺と一緒に来ないか?」

そんな私に手を差し延べてくれたのがキオだった。夜空のように深い青の鎧に、磨き上げた赤銅のような色で輝く双剣。黒い髪に鋭い眼差し。今まで出会ってきては足蹴にされたハンターとは違う何かを感じた。












   「怪我は無いか?カノン」












―――その優しさに、涙が溢れた。












「えっ、お、おい、何で泣くんだ!?」

「あーあ、キオはんが女の子泣かしてもうたー。嫁さんに言い付けたろー」

「茶化すなって、カ、カノン?何処か痛むのか?大丈夫か???」

「ら、らいびょうぶれふ‥‥キオひゃんが、あっだがぐで‥‥やざじぐで‥‥あたひ‥‥びぇええぇん!」



    ―――10分後―――



「落ち着いたか?」

「うぐっ‥‥はい‥‥ぐすっ、ずびぃ」

「しっかし何や、えらい事泣きよったな。時間大丈夫なん?」

「問題ない。多少急がなきゃならないかもしれないが」

「猫の手でも貸したろか?にゃー」

「‥‥いや、まだいい。」

「さよか。あ、それと支給品に残っとる携帯食料と散弾‥‥なんや、もう行ってもうた。」



ベースキャンプから西の水辺を経由して北エリアへ向かう二人。空は薄紫からオレンジのグラデーションに彩られ、タイムアップである日没が近い事を示していた。

「カノン、さっきの事なんだが」

「は、はい」

「アイテムを間違える事は俺にもよくある。だから俺も使う前には見て確認するようにしている。」

「はい‥‥」

「間違える事は恥ずかしい事でも悪い事でもない。人間よくある事さ。だがその間違いをどう少なくするか、失敗してもどうリカバリーするか考える事が大事なんだ」

「‥‥はい、」

「あれくらい気にするな。俺が着いてる。どんな失敗しても何とかしてやるさ。」

「‥‥‥ありがとうございます、キオさん」

「‥‥北エリアに着いたら強走効果を付けてくれ。あと、教えたい楽譜が一つある。」

「はいっ!」



カノンを見ると、よく“あいつ”を思い出す。元気が取り柄のザザミ娘というかつての相棒も、ここで色々と手ほどきしてやったな、とキオは小さく笑ってギザミヘルムを被った‥‥まったく、何年前の話だか。



 [続]
日没間近、それはタイムアップが迫っている事を示していた。北エリアに響き渡るボーンホルンの音色。ギザミ装備の双剣使いは、ガノカットラス改に砥石をかけた。

「‥‥ん、それじゃあ俺の言う通りに吹くんだ。いいな」

「はい!」―――♪〜♪〜♪〜

「そうそう、もう一回だ」

強走効果を付与する楽譜とはまた違う戦慄。それは攻撃カを強化する戦慄だった。その楽譜が吹き終わると同時に、何かが羽ばたく音が近付いてきた。

「やはり来たか、ケリを付けるぞ」

「はいっ」

砂と草を巻き上げて降り立つイャンクック。カノンがペイントボールを投げ付けて、戦いは始まった。

「せやぁぁっ!」

双剣を突き出して突進、クックの懐で左右に切り払う。両足の、それも甲殻の薄い膝裏を切られたクックが怯んだ。

「これを広げて、えいっ!」

平たい円筒缶を開き、鉄芯を地面に突き刺して固定する。スイッチが入り、円筒缶から電撃のような光が広がった。

「シビレ罠、設置しました!」

「よし、いいぞ!」

踊るように回転してクックの羽根を攻撃、怯んだ隙に鬼人化するキオ。洗練された無駄のない動き。カノンは罠から離れ、ボーンホルンを肩に担いでクックに肉薄した。

「クワァアッ!」

左右から敵に挟まれたクックが尻尾を振るう。キオとカノンはクックから離れて尻尾を交わした後、それぞれ攻撃を再開した。

「そらそらそらぁっ!」

「グォオッ!」

足に乱舞して、転倒させるキオ。すぐにカノンが頭へ向かい、ボーンホルンを振り回して殴打した。

「えいっ、えいっ!」

イャンクックが立ち上がろうとした時、振り回して遠心力が最大の位置に来たボーンホルンがクチバシに直撃した。その瞬間、



「ゥグォオッ!?」―――ズシィィン!!



イャンクックが崩れ落ち、何度も瞬きを繰り返してもがき始めた。カノンが始めてスタンを取った瞬間である。

「よくやったカノン!今のうちに攻めるぞ!!」

「はい!」

キオは羽根を、カノンは頭に攻撃を集中した。山の向こうに太陽が沈みかけ、辺りはまばゆいオレンジ色の光に包まれた。

「いかん、日没が近い!」

「ゥグァオ‥‥キョワアァッ!」

スタン状態から開放されたクックはボロボロになった耳を畳み、足を引きずって逃げ出した。ここで逃したら失敗に終わる!



―――「大丈夫、予測通りだ」―――



キオは双剣を納め、ポーチから赤い玉を取り出した。支給品に入っていた『捕獲用麻酔玉』だ。そして、

「ゥグォオッ!?」―――クックの逃げ道にシビレ罠が。

「これで、終わりだ!」

捕獲用麻酔玉を2つ投げ付け、イャンクックが地に伏した。捕獲、つまりクエスト達成である。



 [続]
木箱のカウンターに渦高く積み上げられた怪鳥の甲殻や鱗。片目にルーペをあてた髭面の男が、眉根を寄せながら一つ一つ品評していく。

「‥‥どうですか?」

「そうだなぁ、これだけ立派だと少々値は張るな‥‥ざっと4500ゼニーだな。」

「文句無しです。4500ゼニーでお譲りしましょう」

「へい、まいどありぃ!」



素材屋を出た二人がまず向かったのは雑貨屋でも加工屋でもなかった。テロス密林の最寄り村であるジャンボ村はキオの故郷で、オススメの場所があると案内されたのだ。

「着いたぞ、ここだ」

「わぁ‥‥!」

村の南にある水際。昼間は行商の小船を係留させておく場所だが、夜になると人気が無くなる。用事が無いため誰も近寄らないので、夜風に吹かれながら物思いや考え事にふけったりするキオの穴場なのだ。そして、

「星空がすごい綺麗です‥‥。」

「そうだな。にしても、今夜はいつもより星が良く見えるな‥‥。」

寒冷期へと変わりゆく空に、宝石をちりばめたように星が輝く。隣にいる人が恋人なら、甘い囁きが合うような光景だった。

「成長したな、カノン」

「いえ‥‥私なんて、まだまだです。」

「みんなそう感じるもんさ‥‥俺と始めて行った依頼、覚えてるか?」

「‥‥はい‥‥あの時も特産キノコを集めるだけなのに一杯ご迷惑お掛けしました‥‥。」

「そうだな。ランポスを見た途端に腰が抜けたり、ランゴスタに刺されたからって俺が渡した回復薬グレートをガブ飲みしたり、なぞの頭骨を見せたら奇せ‥‥悲鳴あげて泣いたりしたよな‥‥正直、あのまま竜の巣に置いてってやろうかと思った。」

「あ、酷い!それ酷いです!ホントに怖かったんですから!」

「ははは、まぁまぁ‥‥ちゃんとベースキャンプまで連れてったからいいじゃないか。」

「もう、キオさんったら‥‥」



    「‥‥」



         「‥‥」



―――長い長い、静寂。









     「‥‥ありがとな。」















「ふぇっ?キオさん、今何て‥‥」

「な、何でもない。さぁ、ギルドカウンターでベッキーがアプトノスのステーキを用意してくれてるんだ、今夜は腹一杯食うぞ!」

「え?あ、はい‥‥ってキオさん、さっき何て言ったんですかぁ〜!?」



走り去るキオを追うカノン。石につまずいて転びそうになるも何とか体勢を立て直して走り出した。狩りも人生もそういうもんだぞ、とカノンを応援するかのように、夜空に一つ、流れ星が堕ちた。



 [終]



> K.Ykさん

感想コメありがとうございます!稚拙な文ではありますが、これからも頑張っていきたいと思います!

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