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モンハン小説書いてみない?コミュの嵐を纏いし龍達

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短く、一話完結ものです。
クシャルダオラ(♂)とアマツマガツチ(♀)との出会い。
いつかこの二頭が共に一つのシリーズ作品に出てきてくれればいいなぁと思うのは私だけでしょうか。
ちょっとアマツがクシャルに恋してそうなないような場面で乙。

コメント(4)


激しく鳴り響く雷と地面を叩く雨。
雲は飛沫の感触に代わってその肌を叩く。

私は嵐を従える者。
人々は私を嵐龍と呼び、災害とみなし、畏れる。
故に人との交わりなど滅多にあるものではなく、常に空を行き交う。
…だが、偶には光に溢れた空も見てみたいものだ。


同族の数が少ないため、滅多に会うことがない。
その上、他のもの達は嵐に遭うと逃げ隠れしてしまう。
退屈な数百年間――――


『…』


遥か上空から大地を見降ろし、私は一度降り立つことに決めた。
見慣れぬ土地に良く降りようと思ったものだが、もう一度言うように私に近寄る生き物など滅多にいるものではない。

そこは緑の覆い茂る鬱蒼とした森のような場所であった。
私が来る以前から雨は降っていたが、その激しさたるや穏やかなものとはいえない。
ということは、同族がすでにここにいるのか…?


『ふぅ…』

海岸へと降り立ち、改めて周囲を見回してみる。
砂浜の近くにも木々に覆われた地面があり、何かが地面に隠れるのがかすかに見えた。
ハンターではないようだ。
よく見てみようと試みたが、私の体に木の枝や蔦が絡まり、とても奥まで行けたものではない。
この辺りはそれほどに木が密集しているのだろう、良くこの中を飛竜達やハンターが動き回れるものだ。

―――充分な休憩も取ったことだ、行こう。

そう思った時、風を切る音がした。




空を見上げると、黒い影がこちらに向かってくる。
それと同時に雨の激しさが増す所を見ると……どうやら、この雨の激しさは同族が原因ではないようだ。

その影は背中から生えた翼を羽ばたかせ、近くに降りてくる。
その姿は私より一回り小さく、四本の足で大地に降り立つ黒い龍であった。
銀色の光沢を放つ鋼のような黒い体に瑠璃色の瞳が美しい。
その龍もこちらに気づき、私を振り仰いだ。


『何者だ、貴様…?』

良く通る低い声だった。

『貴方の住みかに無断で踏み入ってしまったのなら申し訳ない。私はアマツマガツチ。貴方は?』
『…クシャルダオラ』

警戒していたものの、こちらが名乗り出ると落ち着きを見せてくれた。
まともに話せる相手ができて、非常に嬉しいものである

『見たことのない顔だな。この辺りの連中ではなかろう?』
『私は遠い地から移り飛んできた者です。休みに降りようと思ったら、このような雨でしたので同族かと』
『…ほう、貴様も嵐と共にあるのか』

クシャルダオラと名乗った彼は、どこか納得したように私を見つめた。
彼もまた、孤高な龍なのか。

『ところで、何を気にしている?』
『いえ…あそこに、何かいるようなのですが私の体では身動きが取れなくて』
『あれはヤオザミと言ってな――それより、貴様ここに来たはいいが、悪い時に来てしまっていいのか?』

悪い時…それが何か私は自然と知り、頷いた。

『早くここを立ち去れ。あの厄介な人間どもが俺を殺そうと来ている』

言いながら彼が目線を移した先には、鎧兜で全身を覆う、あの小賢しいハンター達の姿が見えた。


『―――悲しいものです』

私は静かに呟いた。
同族でなかったとはいえ、折角出会えた同志…。
いつもなら見捨てるところだが、もっと彼と話がしたかった。

『どうした?早く立ち去れ!』

そう私に叫んだ彼が、翼を仰ぎ、その勢いで飛び立つやハンター達へと突っ込んでいった。

「いたぞ、クシャルダオラだ!」
「閃光玉の用意はしたよな?行くぞ!」

気づいたハンター達も、一斉に彼へと走っていく。



嗚呼・・・!

彼の体を覆い尽くす風が、ハンター達を寄せ付けぬ。
その様は、同族に劣らず勇ましく、高貴なものだった。
風を纏ったまま風を吐き、ハンター達を苦しめていく。

しかし、ハンター達も馬鹿ではない。
一人が閃光を放つや、彼の体が地面に落ちていく。
そこへ斬りかかるハンター達の攻撃に、彼も猛り狂う。
彼もあの閃光にかかっては風が使えぬらしく、あの美しい鋼の体をハンター達の振るう忌々しい武器が傷つけていく。
辺りには奇妙な旋律が響き、爆音が響き渡る。


バキッ!!


やがて、硬いものの砕けた音と共に彼がもんどりうった。
見れば、頭部の後方に生えた角が見るも無残に砕け散っている。


「よし、角を破壊した!風さえ起きなければ後少しだ、畳みかけるぞ!!」

一人が歓喜の声を上げるのを確かに聞いた。
このままでは…彼が殺されてしまう!






くっ…。
人間め、よくも俺の角を砕いてくれたな。
だが、まだこのまま死ぬわけにはいかん。
二本の何かを持ったちょこざいな一人が俺の後ろ足へ回り込み、激しい痛みを更にくわえてくる。

なんとかしなければ…。
だが、意識が――――





きゅおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん………





「おい、なんだ!?」


空に響き渡る咆哮を聴いた。
聴いたことのないものだが…まさか奴がまだいたのか!?
ハンターどもも、その咆哮は聴き慣れないものだったようで、盛んに辺りを見回している。

「こんな時に他のモンスターが来るなんて冗談じゃないぞ!?」
「どこだ!?」

そんな彼らを上空から水の柱が吹き飛ばしてきたのは、その時だった。


「うわああああっ!?」
「!?」

俺に密着していた一人が何事かと空を振り仰ぎ、そこを再び降ってきた水の塊で直撃された。
・・・どうやら、俺と違い奴は水を操るようだな。

「く、くそっ!?」

最後に残った一人が、空を降り立って現れた奴…アマツマガツチの前で閃光を放つものを投げようとした。
だが、その閃光が走る中奴の巨体が一人を容赦なく吹き飛ばすのが見える。
…それを最後に、俺は意識を失った。



―――――



『・・・・・・・・・』
『嗚呼、お気づきになられましたか?クシャルダオラ…』

俺が目を覚ました時、すでにハンターの姿はなく代わりにアマツマガツチが傍らへ寄り添っていた。
全身を覆うヒレのようなもので、俺の体を労わるように覆っている。
・・・情けない。
鋼龍ともあろうものが、他の龍に救われるとはな…。

『貴様…立ち去れと言っただろう…余計なお世話だ』
『ええ…ですが、あまりにも痛々しいものでしたので』
『ふん・・・』



彼を助けることができて、私は安堵の息を静かに漏らした。
体をだいぶ痛めつけられていたが、それでもその身に纏う高貴さを失わない。
それがまた、私にとって彼をより親しく思わせるのには充分だった。

『あまりご無理をなさらないよう…幸いハンター達は私に打ちのめされて撤退していきましたが、油断できませぬ』
『ふん…借りはなしだぞ』
『ええ、私の好きなようにしていますから…わかっていますよ』

ばつが悪そうに顔を背ける彼に、私は微笑んだ。
やがて、彼が動けるようになると、私はここを立ち去ることを彼に話した。

『ふん…世話になったな』
『素直ではありませんね。…また、会えますか?』
『さあな・・・』

そう、素っ気なく答える彼の顔に、そっと鼻をすりよせた。

『!?』
『ではまた…』

身を翻し、風を纏いて私も去る。
いつかまた、彼と会える日が来るだろうか。
ハンターに狩られていなければ、また彼に・・・会いたい。

















後日。
ハンター達は謎のモンスターによる襲撃をギルドに知らせたものの、それが嵐龍アマツマガツチであると知られるようになったのは、また別の話…。

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