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モンハン小説書いてみない?コミュの砂漠の王

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今日Kaiやっててあった事に多少の尾ヒレを加えて書き上げました。稚拙ながら読んでやって下さい。感想メッセージなど受け付けておりますが、必ず昼間に送信してください。ではどうぞ。

コメント(3)

弱肉強食の頂点に君臨する“王”。しかしそれはいつしか玉座から引きずり降ろされ、人間という抗えぬ“天敵”に蹂躙されるようになってしまった‥‥。



高級耳栓の老山龍砲・極と閃光玉、高台に亜武祖竜弩。人間は“神”とうたわれるモンスターの素材まで用いて強力な武具を作り出し、ついに野性の王まで捩伏せる域まで到達したのだ。



―――しかし、人間はやはり人間である。



今日、砂漠の王と真正面から向かい合った一人のハンターがいた。



「マズったな‥‥。」

黒のファランクスという、G級で扱われる難関クエスト。その依頼内容とは、南北に縄張りを張る2匹のディアブロス、その“亜種”を屈服させよ、というもの。

運よく北の岩場にいる方は仲間達と協力して討伐できたものの主が一死。



―――ピチョン、ピチョン、ピチャン、



南のディアブロスに接触した直後に激しい砂嵐に見舞われ、孤立してしまったのだ。つまり、ここからは一人でディアブロスを討伐しなければならない。

「やるしか、ねェわな‥‥」

ジャッジメントGに砥石をかける老ハンター、カロン。彼はハンターという職が広く定着するより遥かに早くからハンターをしている、いわばベテランハンター。切れ味を犠牲に威力を高めたこの大剣に“心眼”スキルを加え、この戦いに臨んだ次第。



洞窟から出ると、頭上で激しく光る太陽がジリジリと背中を焼く。



熱風が駆け抜ける、砂の大地。



―――プーォ、プーォ、プーォ、



その中に、角笛の音色が響き渡った。



「グォオオオォォォ!!」

「そこに居たか」



耳障りな音色で砂中から飛び出した漆黒の塊。それはすぐにこちらを向き、



「ォオォォォ!!」―――大きく口を開けて威嚇した。



カロンは大剣の柄に手をかけ、鼻から息を吐いた。「参る」と呟き、走り出す。これが彼なりの“戦の口上”だ。

「―――“擦過斬”―――」

突進モーションの隙を突いて腹下に潜り込み、抜刀斬りを放つ。ディアブロスの甲殻はG級ともなると半端なく固い。逆に腹は無防備で柔らかいのだ。

―――ブシュッ!!

突進モーションへのカウンターとして出すこの攻撃は、間合いさえ上手く保てば一方的に奴の体力を削れる技。

―――ビシュウッ!!

彼はこれを自己流で編み出し、

―――ググ、ズン!!

「ォオォォォアアアァァァァ!!」

タイミングを遅らせて尻尾を斬る事もできるようになった。早めれば角も折れるが、早めに前転しないと突進の餌食になる。



尻尾を斬り落とし、シビレ罠と閃光玉で角を折って、あとは討伐するのみ、となった頃の話。



―――砂漠の王は、ついに牙を剥いた。









―――ピィーヒョロロロロロロゥ‥‥、



 [続]
潜ったら音爆弾、飛び上がったら閃光玉、 怪力の丸薬を飲み、腹に溜め斬りを2発。

「グォオォォォォ!!」

視界を回復させたディアブロスが地中に潜る。音爆弾のポーチに手をかけるカロンだったが、それを使いはしなかった。

「知れておるわ、貴様の戦い方など!」

回転回避した背中を掠める、折れた双角。三眼装備を主体としたこの装備で喰らえば致命傷に成り兼ねない。

「オォォアァァァァ!!」

咆哮を防御し、すぐ納める。6年余りに渡る戦いで咆哮の予備動作も身体が反応するようになり、喰らう事はまず無い。

「ぬンッ!!」

「オォアゥ、」

腹から噴き出す鮮血を、頭から浴びる。少しずつ、だか確実にカロンはディアブロスを追い込んでいく。だが、

「グォォアゥ‥‥」

ディアブロスは一撃加えただけで怒るようになった。まともに戦えば消耗戦になる事も、カロンは重々把握していた。



―――しかし、今回は“秘策”があった。



ポーチの中に一つだけ残してある、音爆弾、閃光玉、シビレ罠。そして“捕獲用麻酔玉”が8つ。

怒りやすくなった奴は瀕死。念のためもう少し攻めて、平静で潜ったら音爆弾を使う。この状態で罠を仕掛けても破壊されてしまうので、飛び上がった時に閃光玉を使い、大人しくなったところに罠を仕掛けて捕獲、という勝ち方。



「オォォォォ!!」―――ズンズンズン‥‥、

「ぅおっと」



「ォオァァアァ!!」―――ズズン、ブォン!!

「無い尻尾など当たらんわい」



口元から漏れる黒い息が消える。一度わざと攻撃して瀕死かどうかを確認すると、カロンは回避に専念した。



―――来い、来い、来い‥‥。



「ォオァァアァ‥‥」



―――黒い息が消え、地中に潜った!



「ッし!!」



音爆弾で地表に引きずり出し、最後の丸薬を飲んで腹に溜め斬り。飛び上がったところに最後の閃光玉を当て、罠を仕掛け、



「仕舞いじゃな、王よ」



―――麻酔玉を2つ投げ付ける。






「オォォォアァァアァァ!!」









―――まだ、倒れない。






最後の罠が無駄に終わった。追い込まれたのは奴ではない、



―――“自分”だ。



 [続]
砥石、クーラーミート、ペイントボールが多数。回復薬グレートが5本。

奴の移動を期にベースキャンプへ退却し、応急薬と携帯食料をポーチに捩込む。クーラードリンクを飲み、再選。



双角という誇りも折られ、強靭な尻尾も失った。だがそこには、堂々と砂漠を踏み締めて吠える“王”の姿があった。



ここまで来たなら、もはや情けは要らない。



全身全霊を以て、この戦いに勝つ!!



大きく深呼吸し、脳や身体の隅々に神経を張り巡らせる。



「いざ、尋常に勝負!!」



老ハンターの経験と、砂漠の王としての誇り。勝つのは、どちらか。



「ォオォォォォォォォォ!!」
「ぅおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」



ぶつかり合う、カとカ。突進、尻尾、タックルをかわし、一撃一撃を腹や足に刻み込む。



「オォォォォォォォォォ!!」



高らかな咆哮はかすれていたが、、死期が近い事すら感じさせない。敵に傷を見せる事こそ、負けを認める事と同じなのだから。



―――負けない、こいつにだけは!!






―――負けられない、男として!!






―――生きとし活ける者として!!






人間と飛竜は、何のために戦うのか。






また少し見えた‥‥狩人の神髄が。






「ゥグァアァ!!」
「ぐぉぉあっ!!」



一瞬の隙を突いた、渾身の振り上げ。



宙を舞い、砂漠に叩き付けられる。その衝撃で腕に激痛が走る。恐らく折れているだろう。起き上がるカが、ない。



「う、ぐっ‥‥」

「ォオァアアアアアアアァァァ!!」―――地中に潜るディアブロス。



   近付いてくる。奴の鼓動が。



     死ぬのか?俺は



      死にたくない



「まだ‥‥死ねんのだぁぁぁァァァァ!!」



―――残り時間、5分。



大剣を杖に立ち上がり、最後の音爆弾を投げる。快音だけが高く、高く響いた。









        その時だった。






「オァァアァアアァァ!!」―――ズズゥウン!!



地中から現れたディアブロスがもがき始めた。これを好機と見たカロンは活力剤と怪力の種を調合し、最後の丸薬を飲み込んで走り出す。



「死にたくねぇ、死にたくねェんじゃあああああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァ!!!!」



無我夢中で大剣を振るう。右へ、左へ、右、左、右、左‥‥血にまみれた傷の中に肋骨が見えた。擦過斬で何度も与えた、あの傷だ。その中に、脈動する“心臓”が見えた!!



「わしの、勝ちじゃあああぁぁぁっ!!」



剥ぎ取り用のナイフを抜き、



―――ズブゥッ!!ブシュアァァァ!!



熱湯に近い温度の血液が、傷口から噴き出す。



「オォァ、アァ‥‥」






―――ズズゥン‥‥。






   砂漠の王の、最後の時である。






カロンがギルドに戻ったのはそれから数時間後、夕闇に染まる頃である。通商の荷馬車が砂に埋もれた彼を発見して、息がある事を確認して保護したお陰である。

ポッケ村の温泉で湯治したらしいが、なんと腕は半日で完治。今日も彼は武勇伝を高らかに話しながら、酒入りのジョッキを振るっている。



―――ピーィヒョロロロロロロロロォ‥‥、



 [完]

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