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■今週の倫理コミュの探査機「はやぶさ」を 流星にした変容の火

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「探査機「はやぶさ」を 流星にした変容の火」     2011.4.2〜4.8



昨年、宇宙への果てしないロマンを私たちに届けてくれた小惑星探査機「はやぶさ」。
想像を絶する飛行期間とその移動距離には大いに驚かされましたが、何より心を打たれたのは幾度もの困難を乗り越え、約束されたミッションを見事果たしたということです。
「はやぶさ」は、小惑星「イトカワ」から採取した岩石質微粒子を収めたカプセルを、地球に持ち帰ることを目的としました。

二〇〇三年五月に打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ」は、二〇〇五年九月に小惑星イトカワに到着しました。そして、同年十一月にイトカワへの着陸に成功したものの、その後、燃料漏れやエンジン停止、音信不通などのトラブルが相次ぎ、帰還が何度も危ぶまれました。しかし「はやぶさ」は、そのトラブルを克服し、二〇一〇年六月十三日にオーストラリア中南部の上空で大気圏に再突入し、約六〇億キロの旅を終え七年ぶりに帰還したのです。月以外の天体に着陸した探査機が帰還したのは世界で初めてのことです。
(「宇宙航空研究開発機構」ホームページより)

地球誕生の謎を解き明かす役割を遂行し、満身創痍の地球への帰還の様子を、国立天文台「はやぶさ」大気圏再突入観測隊メンバーは以下のように語ります。

「西の空から光の点が見え始めたのです。私の目はその光に釘付けになりました。流星のごとく尾を引いた光は、どんどん明るくなって周囲の雲を明るく照らし、天の川を横切っていきます。先行していた小さな点がカプセルで、探査機本体は明るく光りながら、その後を追いかけるように動いていきました。その後、カプセルの後ろにいた本体は、大気圏再突入に耐えられず、バラバラになって燃え尽きました。一方、カプセルと思われる光は、夜空に消えていきました。光が見えてから消えるまでの間は、四〇秒ほどの短い時間。人工流星『はやぶさ』の最後の日に立ち会うことができたのは、とても素晴らしい経験でした」
(同前より一部抜粋)

故郷地球を再び踏みしめたかったであろう「はやぶさ」は、地球を目前にして実際は帰還できなかった訳です。しかし、たとえ己が身がどのように変容しようとも、与えられた任務を全うする姿は強烈な教訓を残しました。
 それは、物事を成し遂げるに相当の困難はつきものであるが、我が身を焼き尽くすほどの苦難を潜り抜けてこそ開ける世界があるということです。そして、その渦中が最も輝く瞬間であるということ。流星と変容した「はやぶさ」は、満月の倍の明るさで人影が映るほどの輝きを放ったといいます。
 私たちも、見た目には変容こそしないものの、迎え来る苦難を遠ざけることなく真正面から受け止めて前向きに善処する時、精神的・内面的な変容を自ら遂げているのです。
 次の短歌は「はやぶさ」への讃嘆であり、我々へのエールと捉えられるでしょう。

その帰路に己れを焼きし「はやぶさ」の
光輝かに明かるかりしと
(平成二十二年 皇后陛下御歌)

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