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音楽書を読み込もう!コミュの「もっと知りたいピアノのしくみ」

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西口礒春、森太郎著『もっと知りたいピアノのしくみ』(音楽之友社)を紹介します。

ピアノのジョイントコンサートなどを聴きに行って、複数のピアニストの演奏を聴いた場合などで、同じピアノを使用して演奏しているにも関わらず、演奏者によって異なった音色が出ていることに驚いた経験はありませんか。ある人は濁りのある音が出たり、ある人は潤いのある音が出たり、ある人は音が暗めに響いたり、ある人は温かい音色に感じられたりします。

ピアノは各音に対応したハンマーが鍵盤のタッチに応じてアクションを通じて弦を叩くことによって発音します。このため、同一のピアノの同一の音を出している限りは同一の鍵盤のタッチに応じて同一のアクションを通じて同一の弦を叩くことによって発音しているはずです。ですから、そのピアノを弾く人によって音色が大きく異なるはずがない、という考え方も成立するかのように思えます。

だが、この「もっと知りたいピアノのしくみ」を読むと、そう話しは簡単ではないのだということがわかります。この本では、鍵盤のタッチからハンマーが弦を叩く動作に至るまでの「アクション」と呼ばれている機構をじつに詳しく説明しています。そしてこれだけアクションが精緻に設計されていると、鍵盤のタッチという一見単純な動作も、その動作の鍵盤の沈み深さに応じた速度プロファイルや加速度プロファイルのいかんに応じて微妙に音色が変わることはあり得ると納得させられます。

このことは、そのピアノを演奏する人の鍵盤のタッチ如何によって様々な音色の個性を生み出す余地が広がっていることを予感させ、ピアノという楽器の可能性の深さを感じさせるものとなっています。

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