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リレー小説(僻地支部)コミュのストーリーC(僕&なんでもあり)

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コメント(38)

三角関係のもつれの末、昨晩恋仇から肉体へ受けた痛みがまだ疼いている。
雨は急激に強く降り注ぎ、空は暗くなり、僕の頭の中のあの記憶も暗く重くなっていった。
僕は男女関係でトラブルを起こすような人間ではなかった。
何故あの三角関係は発生したのか?それは偶然であり必然なのだろう。
そう必然・・本能とも言うべきだろうか。

腹減れば飯喰らう、眠たくば夢を見る。

雨に打たれ過ぎ少々体も冷えた。暖を取る場所は何時も決まっている、この街でも数少ない木造平屋の縁の下である。

そう、私は猫である。
「もういいだろう。許そう。」
心の中のもう一人の自分がそっとささやく。
誰の何を許すのかわからないが、たしかに今そう言った。
色々なことを許し、受け入れてきた。
なにも昨日だけに限ったことでは無い。

そもそも、僕が猫としてこの世に産み落とされた時から、それは始まっているのだから。
さて、この気持ちを受け入れてくれる人はいないだろうかと、今日もまた街をうろうろしている。

だが、この街、この都会は、猫に冷たい。

風は常に向かい風で冷たく、身に染みる。
あちらこちらにあじさいの花が並ぶ路地。

対向からは足の短い犬がこちらを牽制しながら、綱に引かれ通り過ぎて行く。

その横を、何か確固たる一つの目的の為に邁進するかの如く、僕は黙々と歩いてみる。

‥だからいつも余計に疲労が溜まってしまうのである。

「疲労があれば何でもできる!」
と言った元レスラーの戯言を励みにやってきたが、
そろそろ限界か?

疲労のせいで最近アゴがしゃくれてきたようにも思える。
このまま‘しゃくれネコ‘とか言われて
人間の世界でもてはやされたりしたら、あの時の二の舞
ではないか!!!!

それだけは・・・・




そう、僕はしゃくれ顎・・可愛くない!!

猫は可愛がれてなんぼ。

このままだと食いっぱぐれる!

この生存競争、どう生き残る・・みんなだって、その事だけ考えてるはずだ。



今、何か、自分の後ろを何かが横切ったような気がした。

風?鳥?

空中を何かが通り過ぎた気がしたんだ。
次の瞬間、路面が赤く染まり、鳥の頭部が転がっていた・・

多分、カラスだと思う。

僕の背筋に寒気が走った。
「ケケケケケケーー!!」
そのとき、甲高い叫び声が聞こえてきた。

どうやら、そのカラスのような鳥から発せられた叫びだった。

頭部しかないのに、口を小刻みに震わせて、何かを訴えようとしている。
そして、その物体、つまりカラスらしきものの頭部が、僕に向かって猛スピードで突進してきた。
僕は咄嗟にマタドールのように身をかわした。

がしかし!
そのカラスの頭部はかまいたちのように僕の乳首を切り裂いてた。

このままでは・・・・・
もはやあの技を使うしかない!
伝説の力士より譲り受けた「秘技・のらネコだまし」を・・・。

‥鮮血

そう昨日の三角関係の末の暴力も、このスイッチだった。

つい自分の間合いを忘れてしまう。

でも仕方ない、僕は猫としてこの世に存在しているのだから‥


僕:のら猫だましを放った!!▼

カラスの頭部らしき物体:びっくりした!!▼

カラスの頭部らしき物体:身動きがとれない!!▼

僕:その場から逃げ出した‥▼

「ふぅ。」
このカラスらしき物体との格闘は終わった。

さてと、ここからまた歩き出したいのだが、気持ちが重い。
やはり、あの三角関係が自分の心に何か重たいものを残していったようだ。

あいつのせいだ。
「ねずみ」、そうだよ。そうなんだよ。「ねずみ」が悪いんだよ。
そんな独り言を心の中でぶつぶつと呟きながら、とりあえず意味もなく空を見上げてみた。

弱虫な僕は頭の中にねずみを置く。

そして気が済むまでそいつを追い掛け、隅へ追い込む。
そして物質が元素になるまで噛み砕き続ける。

ずっとここにいれたらいいのに・・
ねずみは僕にとっては天敵なんだ。

世界からあいつらがいなくなればいい。
僕はふとそんなことを思い、凶暴になる。

ねずみよ。悪く思わないでくれ。
これは宿命だ。
僕はまだ狂気を秘めて、君達を追いかけているんだ。

もし彼が存在しなかったのならば、
気持ちが考えもつかないほど不安定になり、
表を一歩も進むことが出来なかっただろう。

そう考えると、彼は僕にとって救いの主なのかもしれない。
そうなんだ。
結局のところ、彼と僕とはお互いに補完しあっているんだ。
だから、彼の存在が世界から消えたら困るということはわかってる。
そんなことを毎日毎日自問自答していたような気がする。
そういう自問自答は疲れるものだ。とりあえず、家に帰ることにしよう。

僕の家は古くも新しくもない、築十年ちょっとの都心の下町にある一戸建てである。

世帯主の前の代から住んでいる。
という意味では僕は江戸っ子ということになるのか・・
あぁ、それにしても、今日は変な天気だ。雨が降ったり止んだり。

おまけに変な出来事が起きるし。

早く家に帰らないと、また変なことが起きそうだぞ。


玄関まで来ると、突然引き戸がガラガラ音をたてた。

世帯主−親父さん−が、どうやら作務衣姿や鼻の先の黒ずみから見て、お得意先へ向かう様だ。

「おぅ、けぇったか。留守頼んだぞぉ。」

と、ごつごつした手で僕の頭髪をくしゃくしゃとし、タバコをくわえ出て行った。
鋭い目つきの全身の毛が逆立ち

低い唸り声が聞こえ

−退避するスペースを探せ−と言う指令だけが僕全身に伝達された

そこからは、
悲痛を通り越し、
笑い声に似た虫のなげきが聞こえてくる。

僕はそれを踏みつけ、に奥の茶の間へと続く裏回廊を急いだ。


茶の間奥の床の間

招き猫が飾ってあるその後

この日の為に

親父っさんにおねだりして買ってもらった

ピンクトルマリンの装飾が施されたママカリの隠し場所だ

何とかたどり着いた僕
ハッとした

「ない・・・」


「はぁ〜ぃ・・・
あら源さんとこの猫ちゃん。
どーしたにょ〜」

そして

お決まりの如く

お隣りのおばちゃんは決まって僕の顎下をもじゃもじゃともてあそぶ

仕方ないんでにゃごろごろなどと鳴いてみる

「お留守番えらいわねぇ〜・・

確か煮干しあったわね・・
ちょっといい子で待っててねぇ〜
」

ちゃう!

留守番もしてないし

煮干しもいらん!

持ってきた煮干しを目の前にし

不機嫌そうに素知らぬ顔してゴロゴロとごねた

「まっかわいくない子」

人間とはつくづく難しい生き物だ

「ゴラァァァァァ、ニャン公!
おんどりゃ、猫だけんなめとんかぁ〜!!!」

有り得ない形相

有り得ない勢い

有り得ないスピード

逃げる隙を全く与えられなかった


そして肢体におばさんの全体重がのし掛かり
羽交い締めにされた僕は

真っ白く濁った靄の中へ消えていってしまった・・

僕は死んだ。

と思ったら生きてた。
気がついたら、どこかの学校の体育館らしきところに僕は寝そべっていた。

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