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仏教を楽しむ会(^^)コミュの他者と共に生きる

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 1999年ころのことですが、
 私は本屋に行って、仏教関係の本のコーナーで、ぶらぶらと歩きながら、何かいい本はないかと物色していました。
 そのとき特に目に留まった本がなかったので、帰ろうかと思ったのですが、何気なく、ある一冊の本に手が伸びました。
 それは、ダライ・ラマ法王の本でした。そのころからダライ・ラマ法王の本はたくさん出版されていて、まだ読んでいない本もたくさんありましたが、もちろんすべて読破しようとは思っていなかったので、その本も、「たくさんあるダライ・ラマの本のうちの一つ」くらいの認識しかなく、タイトルを見た段階では、買おうという気持ちは全くありませんでした。
 しかし不思議なことが起こりました。
 その本に手が触れた瞬間、体中に、電流のような歓喜が走ったのです。
 私はその本をぱらぱらとめくって見ました。その段階でも、それほど魅力のある本には感じられませんでした。
 しかし触れただけで歓喜の電流が走ったという自分の体験を信じ、これは何かの示唆かもしれないと思い、その本を購入しました。

 その後、私はダライ・ラマ法王の著書はたくさん読ませていただきましたが、今でも、この不思議な体験によって購入することになった本が、法王の著書の中では一番好きです。

 その本のタイトルは、「他者とともに生きる」です。

 これは、「誰にでも勧められる、わかりやすい本」という感じではないと思います。ですから人に勧めるという観点では、一番良い本とは言いがたいですね。
 今読み返してみても、訳の問題もあるのでしょうが、すらすらと読める感じの本ではなく、なかなか難しいところもあります。
 しかし、忘れてはならない大事なことを、思い出させてくれる本です。
 
 この本は簡単にいうと、「心の訓練」について書かれた本です。
 仏教というのは、どんなに知識が豊富でも、どんなに形ある修行を達成していても、実際にその人の心が、ダルマによって訓練され、変革されていなければ、まったく意味がありません。
 その意味で、この本の扱うテーマは、仏教を学ぶ上で最も重要なことであるともいえると思います。私は、こういうタイプの本が、もっと世に出てほしいと思っています。
 私が以前、シャーンティデーヴァの「入菩提行論」などを解説した本を書いたのも、そういう理由からです。入菩提行論も、心の訓練という意味では最適な本ですから。購入希望の方はメールください(笑)。

 さて最後に、「他者とともに生きる」の本文から、いくらか抜粋してみましょう。興味を感じられた方は、ぜひ購入してお読みください。


「私は時々、”もしダライ・ラマが頼るべきダルマの理解を少しも持っていなかったならば、今頃はもう、私は睡眠薬を飲まずには眠れなくなっていることでしょう”といって、人々と冗談を交わすのです、しかし、私は睡眠薬無しで元気にやっています。たとえ私がまだ何も悟ってはいないとしても、仏陀の教えに対するささやかな理解は、絶望的な日々の中にあっても、大変な助けになるのです。ブッダは、『物事は実在する』と思い込んでいる限り、そして自己中心性に支配されている限り、あなたには心の平和、すなわち幸福はないでしょうと説かれました。
 これらの基本的な教えは、物事がうまくいかないときに、あなたを手助けして緊張を和らげ、そして心を落ち着かせてつらい状況に立ち向かわせます。チベット人が中国共産党の統治下で受けた抑圧と迫害は、人類の大きな悲劇の一つです。そして、それは今も続いています。しかし、そうした状況にただ否定的であることは、建設的ではありません。落胆は、私たちが問題の解決をする手助けにはなりません。ですから、私たちはブッダの教えに照らして、『勇気』をはぐくまなければならないのです。」


「逆境とは、実際的には、私たちの『心の訓練』の実践を刺激して、進展させるものなのです。本書において説かれているのは、自己中心性の支配を衰えさせ、それと同時に他者の幸いを確実なものにしたいという願望を増大させる『一つの体系的な方法』です。
 こうした世界にあって、私は深い思いやりのある心、つまり利他の心は、世界の人々の平和を確実にするための根本であると思っています。」


「仏教徒は、自分の家の仏壇に仏像や仏画を持っています。寺院や僧院に行って、仏陀に敬意を表明します。これらはすべて、尊敬と信仰の現われです。しかし、真に問われるのは、『私たち仏教徒がどれくらい、仏陀の言葉に従って行動しているか』なのです。」


「菩提心とは、ブッダの境地という実を結ぶので、『一粒の種子』のようです。命あるものの善き徳性をはぐくむので、『田畑』のようです。世界全体を支えているので、『大地』のようです。貧窮の苦しみをすべて取り除くので、『施財天』のようです。すべての菩薩を守護するので、『慈父』のようです。目的をすべて成就させてくれるので、『如意宝珠』のようです。望みをすべてかなえてくれるので、『魔法の壷』のようです。


「私たちは、命あるものがさまざまな段階の苦しみに悩まされているとき、『真の哀れみ』を起こすべきなのです。私たちがダルマについて学び、思惟し、そして瞑想している間も、苦難に耐えている人たちがいます。しかしながら、もしあなたが彼らに対して”申し訳ない”と思うとしたら、それは『履き違えた哀れみ』です。なぜならば、命あるものは最終的には苦しみを克服する過程の中にあって、非常に価値のある苦難を経験しているところなのです。私たちは、『履き違えた哀れみ』に代わって、命あるものに対する”共感”を起こすのです。」





 最後に、以前にも何度か日記に載せましたが、この本にも引用されていて、ダライ・ラマ法王も毎日唱えていらっしゃるという「心を訓練するための八つの詩」を掲載します。



 心を訓練するための八つの詩


 如意宝珠にもまさるすべての衆生の最高の幸福を実現しようとの決意をもって、いつも彼女たち(母なる衆生)を慈しむことを学べますように。

 いつであれ、他者と交流するときは、自分自身を最も劣った者と見なし、自らの心の奥底から、他者を優れた者として慈しむことを学べますように。

 あらゆる行為をするときに、心の中でよく吟味することを学べますように。
 自分と他者を危機に陥れる思いが起こったならば、すみやかに断固としてそれに立ち向かい、退散させることができますように。

 性根の悪い人たち、悪行や苦しみによって強くさいなまれている人たちを大事にすることを学べますように。
 あたかも貴重な宝を見いだしたかのように。

 他者が妬みから悪口、中傷などをもって私を不当に扱うときも、損失はすべて私が引き受け、勝利は他者に与えることを学べますように。

 自分が大きな期待をもって尽くした人が理由もなく私をひどく傷つけるときも、すばらしい心の導き手として、その人を見なすことを学べますように。

 要するに、直接的にも、間接的にもあらゆる手助けと幸福を、我が母なるすべての人々に例外なく与えることと、我が母なる人々のあらゆる危害と苦しみを謹んで私が引き受けることを学べますように。

 これらすべての心の訓練が、八つの世間的な関心物の垢によっては汚されないことを学べますように。
 また、あらゆる現象は幻のようであると理解することによって、執着の束縛から解放されますように。


コメント(7)

Shavariさん、こんにちは。
ダライラマ14世のファンは多いです。
ダライラマからチベットに興味をもち
チベットに行ってチベットの人々が好
きになった人も多いようです。

ヨガの先生なのですが日本のヨガと言
うと技術でけで信仰や生き方と言う面
が軽視されてる様な気がしますがいか
がでしょうか。単に多くのヨガ愛好者
の要求がそうだからだけなのかも知れ
ませんが。(^^;

私もヨガと関係があると言われるチベ
ット体操と言う物を少ししています。あせあせ
Da!みーやん さん

コメントありがとうございます。

ヨーガはもともとヒンドゥー教や仏教を土台に誕生・進化してきたものですが、
日本ではたしかに、生き方や信仰の面を打ち出すと、敬遠されてしまうので、技術に偏ってしまう場合が多いようですね。
ヨーガの準備段階として、師や神への信仰が必要であることは、はっきりとヨーガ経典にもうたわれているんですけどね。
しかし最近は以前よりも、そういったヨーガの本質的な面に対して興味を持つ人が、日本でも増えてきたように思います。

現在、日本で流行っているチベット体操と同じかどうかわかりませんが、
チベット仏教にはトゥルコルという、ヨーガのアーサナと中国の気功を混ぜたような体操がありますね。


>Shavariさま

 はじめまして。

 ご紹介されている本は“ダライ・ラマ他者と共に生きる”でしょうか??

 読んでみたくなったので、早速Amazon.co.jpで探したら1冊だけありました。
 早速発注しましたけど2900円もする本なので、さぞや読み応えがありそうなきがしてきました。
そうです、その本です。
読み応えは十分にあると思います(^^)。

>Shavari さま

 早速のコメントありがとうございます。
 すでにAmazon.co.jpにて確保できたようですので、届くのを楽しみにしています。
はじめまして

良い勉強になります。

ありがとうございます。
>「たとえ私がまだ何も悟ってはいないとしても、仏陀の教えに対するささやかな理解は、絶望的な日々の中にあっても、大変な助けになるのです。ブッダは、『物事は実在する』と思い込んでいる限り、そして自己中心性に支配されている限り、あなたには心の平和、すなわち幸福はないでしょうと説かれました。これらの基本的な教えは、物事がうまくいかないときに、あなたを手助けして緊張を和らげ、そして心を落ち着かせてつらい状況に立ち向かわせます。」
(ダライ・ラマ14世)


本当にその通りですね。

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