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さしゃの二次小説(ハリポタ)コミュの本編第八章 成長期2

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ハリポタ二次小説 レナスの物語

第八章「成長期」2 口論



何とかして欲しい…。そう思って、ため息混じりに頭を抱えた。


「貴様…、一体何者だ?!!!」

「解らないお人ですね…、オレは…ただの、使い魔…。そう何度も申しあげていると言うのに……。」


声を荒げるセブルスに対して、シオンは至って冷静に対処……と言うより…明らかに、からかっている感じ…。


セブルスもシオンも、お互いの視線の先にはお互いがいる。
あの〜すみません…。人を放って、火花を散らさないでくださいませんのこと?!



今更だけど…この2人…爆裂仲が悪い…。



セブルスの方が年上に見えるけど、シオンはこう見えても、どちらかと言うと、ダンブルドアの方が年が近いくらいの年数を生きてる…。なのに………


「何を企んでいる?!何故レナスに付き纏う!!?」

「オレの主は…、レナス・ヴァルキュリア様、只一人だから…ですかねぇ…。」


明らかにからかって遊んでるようにしか見えない…。
セブルスの怒声を聞くたびに、シオンの口角が不敵に上がってる様な気がしてならない…。
それでも、シオンがセブルスに対しての冷ややかな目つきは相変わらずだった。
嫌ってるっていうか…なんかそれともまた違うって言うのかな…。


「貴様っ…!!我輩を愚弄するかっっ!!」


流石に一瞬空気が凍った。セブルスが怒りに任せて、杖を取り出し、シオンの鼻先に突き出す。
シオンは、セブルスを黙って見据えてるけど……


セブルスは…、とても正気を保ってなどいられないようだった…。目は血走って充血し、その黒い瞳で憎憎しげにシオンを睨みつけ、怒りのあまり肩で息をしている。


止めようにも、動けない…、動いてはいけない気がした。
シオンは何もかも解ってやっている…そんな気がしたから…。

現に、ダンブルドアや、マクゴナガルもそれを止めようとなんて、していないのが良い証拠なのか…?そんな気もした…。




暫く固まったままの2人を見守ると…先に言葉を発したのは、シオンだった。


「オレが何者か…そんな事は…どうでもいい…。」


低く唸るような声は、小さいながらに部屋全体に響いた。この威圧感…今まで感じた事の無い…感覚。


「インキュバスの侵入を許した…それは紛れも無い事実…」


シオンは淡々と語る様に話すけど…、その威圧感は、ダンブルドアにも匹敵する…。
眉間に皺を寄せて、怒りの感情を露にするシオンを見たのは初めてだ…。


「ホグワーツは…安全ではない……」


耳が痛い…頭が割れそうなほどの衝撃…まるで嵐のような。
髪が逆上がるほどの風、嵐!
突風が吹いたなんて物じゃない、杖を構えていたはずのセブルスの体がシオンから遠ざかる。
たなびく黒い髪に逆らって、足で踏ん張るけれど、数メートル引き剥がされてしまったセブルスが、その場に膝を付く。


「セブルス!!シオン止めろ!!」


その言葉で、やっと突風が止んだ。
セブルスに駆け寄って、大丈夫か?と手を差し出したけれど、ピシャリと払われてしまった。

バツが悪そうに、立ち上がってシオンを射殺すように睨み付ける。

うわ……、頭に血昇っちゃってるよ……。


「貴方がたは…一体何を…していたのでしょうかねぇ…?」


セブルスを一睨みした後、再びダンブルドアに向き直るシオン。


「貴方がたは、ホグワーツを護る身で在りながら、インキュバスの侵入に気付かず、主を危険にさらした…。」


ゆっくりと歩調を進めて、ダンブルドアに歩み寄る。怒りを露にしつつも、彼は冷静だった。
それが、一層彼の放つ感情の冷たさを表しているようでならなかった…。

ってか…あたしの事で怒ってるの…?
なんか…それだけじゃない気がする…。


「もしオレが只のペットであったならば…、主も、あの少年も、殺されていた…。」


ダンブルドアの数歩前で立ち止まって、シオンがダンブルドアに冷たく言葉を発する。


「貴方がたに…、任せては置けない……。そう思ったからこその…行動なのですがねぇ…?」


うっわ……。コイツ…自分の立場とか、そんなんじゃなくて、もう居直ってるよ…。


まるで、悪びれた様子がない…。


追い出されるなんて、考えてないんだと思う。
むしろその逆…。


自分が居ないと…誰が主を護るんだ?という意味を含んでる。ってか絶対そうだとしか思えない!



ってか…偉そうだ…すっごく偉そうだ!!



「感謝はしておるよ。」



ダンブルドアが、シオンに向かってにっこり笑って見せた。
なんて優しいんだ…。普通こんな、慇懃無礼されたら、誰だって怒るだろ!!
なんて器がでかいんだ…ダンブルドア…!!


気持ちの上では、親指を立てる勢いの私。
でも…私の心配事が消えたわけじゃない…。これじゃ、ただ煙に巻いてるだけだもの…。


「あのさ……。」


言いたい事が山ほどある…何から話して良いのか分からない…。また全員の視線が私に向く…。
居心地が悪い空気の中…分かってもらえるという確信がないまま、思うままに言葉を発した。


「今回、インキュバスに襲われたのは、明らかに私が力不足だったからであって…ビルを危険にさらしたのも私の責任。」


護られたいわけじゃないんだ…。強くならなきゃ…意味が無い。
あのインキュバスは、きっとまた現れる…。


「私自信が、もっと強くなればいいだけ。誰に責任があるわけじゃない。」


視線を落として、でもはっきりとあふれ出て来る感情、考え、思い、全部がどんどん形になっていく。


「シオン、お前が何者であろうとも、私はお前を手放す気はないし、見限ったりもしない。でも、ホグワーツの意向に、私は従おうと思う。出て行けと言われるなら…その時は、私もここを去る覚悟でいる。」


シオンが顔をこちらに向けてるのがわかる。でも、視線を上げることができない。
今回の事の重大さは、私が一番良く分かってる…。


私の…せい……


「ダンブルドア…。誰にだって言いたくない事、知られたくない事の一つや二つあるだろ?シオンだって分かってたはずなんだ。こうなる事。それでも護ってくれたのに…追い出すなんて…しない…よね?」



ただ…ただ懇願した…。


出て行きたくないんじゃない…。


見放されるのが怖いんじゃない。



「私がヴァンパイアであっても、アルがセイレーンであっても、人と渡り合って行けるって知った。シオンだって同じじゃないか。」


いくら得体が知れなくたって、妙な魔法なのか何なのかよくわからないものを使ったって、人を小ばかにしたような態度だって、女たらしこんだって、馬鹿にされたって、からかわれたって……、コイツはコイツじゃないか。


「コウモリだっていい、人間だっていい。シオンがシオンだから別に構わない。たま〜に性格違ったって、それだっていいんだ!」


頭が痛い…。感情がぐるぐるして、頭の中がざわざわする…。いつもと違う感覚に、吐気がしてくる…。

怖い…。嫌だ…。
体中が、嫌悪して、拒絶する感覚…。




「名付け親って…大切なんだよ…。」




思わず突拍子も無い言葉が出た。自分でも何を話してるのかなんて分かってない。



「シオンは、百年以上生きてるんだったら、以前にも名前があったはず…。」



私が【シオン】と名付けた。



「私にもあったよ。以前に使ってた、別の名前が…。でもね、ダンブルドアが今の私の名前を付けてくれたの。」



運命に負けないように…。
運命を司る女神の名前を…。



「生まれ変われた気がした…。嬉しかったんだよ。みんなが、私の名前を呼ぶの。私の事を見てくれて…、ここに居ていいんだって、言ってくれた気がした。」



ヴァンパイアであることには、変わりは無いけれど…



「それでもいいって、言ってくれた人がいたの。私自身を見てくれた人達いたの。」



リリーも、ジェームズも、セブルスだってそう…。



「シオンは、新しい名前になって、喜んでくれてた。」



アルには女の子みたいな名前と言われ…。熊のぬいぐるみに、ベアと名付けるネーミングセンスの無さには自信があるけど…。


それでも喜んでくれた。



「名前を与えるって…、運命とか、何かを変えたり、少しだけ分かち合ったりできるのかなぁ…とか…思うんだよね…。」



そんな気がするってだけ…あたしの思い込みかもしれない…。でも…でもね…



「シオンは…変わりたかったと思う…んだよね…。違うかもしれないけど…。私、何もわかってないかもしれないけど…。だから…、だからね…」



こんがらがってた頭が、少しだけスッキリしてきた。
うつむいてた顔をあげて、ダンブルドアに向き直る。
真剣に、言いたい言葉を口にした。



「だから、今まで、シオンが何をしてきたかとか、どんな生き方をしてきたとしても、私は別に構わない!これからがあれば、それでいい!」



私を見透かすような瞳で、まっすぐに見てくるダンブルドア。
私に、新たな名前をくれたのはダンブルドア。
解って欲しい…。
押し付けてるのは解ってる。


だけど…これだけは…譲りたくない!!



「その言葉…後悔はないかのう?」



威厳を伴った声…。
その言葉に…一瞬、背中に汗が滲む…。冷たい感覚…。


でも…。それでも…覚悟は出来てるから…。


「条件が…あるのじゃがのう?」


へ?


出て行けって言われると思ってた所に、意外な言葉を言われたもんだから、ものすごく間抜けな顔をしてたとおもう…。



じょ…条件ってなんっすか……?




****続く****

コメント(7)

ここで注意!!

レナスなんで学校やめる覚悟してたかっていうと…。

自分のペットの為に、マンション追い出されるとか、そんなイメージ。
やっぱペットと一緒にいたいから、そういうマンションに引っ越すじゃん?って感じです。


あはははは〜〜。勃発したけど、嵐にはならなかったね。シオンキレてなかったっし。
ってか、やっぱ、シオンのほうがセブより一枚上手だわね☆

セブ〜しっかりしてよ〜〜(^_^;)

このあと、どうなるんでしょうね〜〜〜?
シオン=警備担当

セブルス=警備担当の警備担当(笑)

なぁ〜んつってな(笑)
ホグワーツも流石に生徒全てを常に守りきることは難しいんでしょうかあせあせ(飛び散る汗)

偉そうだけどシオンの言ってることも正しいですね☆

余談ですが僕の住んでる高層住宅はペット禁止に関わらず半分以上の住民がペット飼ってます(苦笑)
シオン君、強いですね〜指でOK
もし、学校に通う事になったら…モテるな…間違いなく…( ̄ー ̄)ニヤリ
しらけさん

あぁ〜……そ、そんな感じ…。大正解!

でも、シオンのやってることが、正論ではあるから、文句がただの嫌味になってしまうセブなのでした(ToT)
モーフィアスさん

ハリポタの中でも、ホグワーツは完璧ではないので、そこは応用しました(ToT)
完璧だと、事件がおこらないんだもん〜(笑)

一応シオンくん、100歳こえてるので、正論は言いますが…何をかんがえていることやら(^_^;)

やっぱりペットのために、秘密にしたり、守ったりしますよねo(^-^)o
いいじゃないですかハートハート
飼い主さんと、ペットが幸せならo(^-^)o

って、レナスとシオンは…シオン偉そうなペットですね(-.-;)
みけちゃん

強いよ〜☆頼りになるペットだ(笑)

モテモテになる…予定だったけど、ややこしくなるので、モテるエピソードは別の機会に(^_^;)

生徒というより…先生…?いやんハートハートハート

授業…?保健体育!←セクハラです!

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