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さしゃの二次小説(ハリポタ)コミュの本編第四段 生きがい1

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ハリポタ二次小説 レナスの物語

第四段「生きがい」1 空間



「えええええええええ?!ダンブルドアが保護者あああああ?!」

「しーーーーっ!!!声でかいって!!!!」


夜の談話室。生徒はもう寝静まっている。
私は相変わらず、毎日忙しく過ごしてて、魔法薬の教室で薬の開発をしていた事もあって、どうしても深夜を過ぎてから談話室に戻る。
その後に、アルと2人で普段人前で話せないことを、この時間に話してた。こっそりとね。


「ご、ごめんね…。でも、どうして、ダンブルドアが保護者なの?」


アルが申し訳無さそうに、小声で聞きなおしてきた。もう…本当に気をつけて欲しいよ。
私は、どこから説明したものかと思って、一呼吸して考えてからアルに話した。


「ハリー・ポッターって知ってる?」

「え?あの、『例のあの人』から生き残った男の子のこと?」

「……うん。その父親のジェームズと、母親のリリーが、当時この学校の生徒でね。ジェームズの両親が私を引き取ってくれたんだけど、病気で亡くなってね。そのあと、ジェームズとリリーが結婚して、私を引き取ったんだけど…」

「『例のあの人』に…?」

「うん…。殺された……。」


思いに耽った。
幼いハリーを引き取りたかったけど、まだ11歳だった事もあったし、何よりヴァンパイアである私が一緒に居る事など、不可能だって…知ってたから。


「私の事をどうするか、魔法省はなすりつけあったみたいだけど、全部ダンブルドアが処理して、私を引き取ってくれたんだ。」

「ハリー・ポッターはどうなったの?」

「リリーにマグルの妹が居てね、その夫婦に引き取られたんだけど…。ちょっと心配。」


会った事がある…あのマグルは嫌い。


「どうして?血の繋がった甥になるんだったら、きっと…」

「いや…ペチュニアは、リリーを良く思ってなかったから、きっとハリーにも優しくはしてないと思う…。」


アルティアが心配そうに、私の顔を覗き込む。


「そのうち会いに行ってみる?」

「会えたら嬉しいけど…。まずは自分のことちゃんとしなきゃ。会った瞬間に、ヴァンパイアで襲っちゃいました!なんてシャレになんないもん。」


私は元気つけてくれようとするアルに笑いかけた。あまり心配かけてもね。


「ヴァンパイアの薬、早く完成するといいね!」

「おう!頑張るよ!」


私はアルと2人で、クスクス笑った。


アルと話すようになってから、私は少し笑うようになった。アルと話してると、ううん、アルといると本当に楽しいから。
こう思えるのって、アルがセイレーンで、その声や歌に魅了されてるからなんかじゃない。


友達だから…なんだよね。



*********



そうあの時から友達になった…。


あの事件のあとすぐ……。




私は校長室に向かっていた。
ダンブルドアから、呼び出しを受けたから。

あの日の事で、スネイプやダンブルドアが自分を庇った事で、とがめられる事があるんじゃないかって心配ばかりしてて、薬の開発にも身が入らなかった。
もちろん、私がアズカバンに行かないといけないのかってしんぱいもあったけれど…。

魔法省はなにを考えてるのか…。



「失礼します…。」


扉の前で力なくノックをすると、扉が勝手に開き、その奥にはダンブルドアと、セブルスが居た。


「よう来たのう?さあ、お入りなされ。」


ダンブルドアに優しく促され、校長室に入るレナスの表情はとてつもなく暗かった。ダンブルドアはそれを見逃すほど鈍感でもないようだった。


「どうしたのじゃ?そんな暗い顔をして。」

「魔法省から通達があったんでしょう?どんなお咎めですか?まさか…2人が辞任とか…しませんよね?!」


レナスはダンブルドアをまっすぐ見た。
ダンブルドアはにっこり笑って、そこにあった、お菓子をすすめてきたけど…食欲なんかないっての!!


「教えてください!2人はどうなるんですか?!」

「少し落ち着くのじゃレナス。悪い知らせではないのじゃから。」


え……?
きょとんとしてると、ダンブルドアは、私の頭に手を置いた。優しく笑って。


「コーネリウスが、持っていた逮捕状じゃが、あれを発行されたと言う記録が出てこなくてのう。」


はい…?どゆこと……?


「つまりじゃ。魔法省のミスで、君に逮捕状が出ていると言う事になっていたらしいのじゃが、それは勘違いに終ったわけじゃ。」


おかしい…そんなはず無い。魔法省がいくら気に食わなくても、そういったことには目ざとい。システムだって馬鹿に出来ないほど張り巡らされて、そんなミスをするなんてありえない。


「失礼します。」

「おお、マクゴナガル先生。どうじゃったかね?」

「はい。うまくいきましたわ。校長。」


マクゴナガルの手には、どこかで見たような形のペンダントが握られていた。

どこかで…見たような…。


チラリとセブルスのほうを見ると、彼も私のほうを見ていた。少し口元を上げて、笑ってた。なんだよ、その不適な笑いは…。


「でも…私に逮捕状が出て無くても、ダンブルドアもセブルスもファッジに歯向かったじゃない!こんどは貴方達が標的って事ないよね?!」

「レナス。ここ校長室では良いが、皆の前では『スネイプ先生』じゃよ?そして、わしの事は、『ダンブルドア校長』じゃ。」

「…ごんめんなさい……。」


興奮するとつい飛んじゃうんだよね…。普段の呼び方になっちゃうんだよな…。
反省……。


「レナス。心配をせずとも、大臣が我々を捕らえに来る事は無い。」

「え…?なんで……?…ですか…?」


セブルスの言葉に反応して、慌てて付け加えた、ギコチナイ敬語。
危ない危ない…。


「あの後、我輩と校長との2人で魔法省に向かったのだが、応接間に迎えられ、衛兵達に囲まれたさいにな。“偶然持っていた忘却液”が彼らに“うっかり降りかかってしまって”な。」


忘却液。
忘却魔法よりも症状は軽いけど、48時間前後の記憶がなくなってしまう。
それをたまたま持ってたっていうのか……?


「飲めば効果はさらに発揮されてしまうが、降りかかっただけでは24時間の記憶が曖昧になる。そのため、大臣は“偶然記憶がなくなってしまった”がため、話にならなくなった。と言う事だ。」


わざとだ…。この人絶対わざとだ…!!!!
泣きたくなるほどわざとだ…!!!!


私が校長のほうを見ると、校長もニコニコ満足げに笑ってる。
おそらくは2人で計ったんだろうな…。この2人って……。


「ヴァルキュリア。よかったですわね。」


マクゴナガルまでがニコニコ笑ってる。


「あああああああああああ!!!!!思い出した!!!!」


これって…!マクゴナガルが持ってるこのペンダントみたいな奴!!!


逆転時計だ…。
まわすと時間を戻す事が出来る。いわばタイムマシン。
戻した時間の世界では、決して人に見られてはいけない。


……使ったな…この人達!!

これを使って時間を戻して、逮捕状が出た記録を消したんだ。

なんて教師共だ……。


「レナス。なにか…問題があるのじゃろうか?」


口をあんぐりあけて、びっくりしてた私を見て、ダンブルドアが、少し心配そうに聞いてきた。


「え?あ、いいえ。なんでも…。」


びっくりしたけど、そりゃびっくりしたけど…本当は嬉しい。ううん。すごく嬉しい!!めちゃくちゃうれしい!!


「みんな!!ありがとう!!!!」


なんかすんごく嬉しくなって、ダンブルドアに飛びついた。おじいちゃんのはずなのに、すごくしっかりした体格で、あったかい。



私にとっては父親だから。




「これこれ、年頃の娘が…」


ダンブルドアはすごく照れて、私の頭を撫でてくれてた。本当は嬉しいんだよね!!


「ところでじゃ。レナス。薬の研究の進み具合はどうじゃ?」


はっとした。心配ごとが沢山で、薬の開発どころじゃなかったっけ…。


「あ、ごめんなさい…。ここ数日は…その…。」

「そうか、早く試して欲しいのにのう。せっかくデライラを取り寄せたのじゃから。」


…………はい…?
そのために、あの、超危険Sランクの薬デライラを取り寄せたって…?どゆこと?


「え?あれって…イモリ試験に使うんじゃ…ないの?」


ダンブルドアは一瞬硬直して、セブルスをみやった。
とうのセブルスは、まずいって顔で、視線を合わせないようにしてる。


もしかして……。


「セブルスはレナスに肝心な部分を話しておらんようじゃの?デライラをイモリ試験に使うのは確かじゃが…、それはあくまで魔法省の目をかいくぐるためじゃ。」


まじっすか…!!!私きいてないっす!!!
今度は私が、ギロ!!ってセブルスを睨んだけど、やっぱりそっぽ向いてる。
きーーーーーー!!ムカツク!!


「最近の研究で、デライラと中和薬を掛け合わせると、半人間の中和薬になるとわかったのじゃ。」

「半人間の研究なんてしてる人いるんだ?」


ちょっとムッとしたけど、ダンブルドアに聞いてみた。


「実はのう…。それを研究して答えを導いたのは…セブルスなのじゃよ。」

「校長!!」


ダンブルドアに、セブルスが声を荒げる。


え?うそ…?まじっすか!!

え…?え……?えっ……???


セブルスが…?それをずっと研究してくれてたの?



「本当…?セブルス?」

「勘違いをしてもらっては困る!お前のためではない!!」


うわ…いつも白い顔が真っ赤だ!!

嬉しくなって、顔がにやけちゃった。


「まったく!ダンブルドア校長もダンブルドア校長だ!!レナスに誤解を招く言い方をされては困る!!」


そう言って、セブルスは、校長室から、ズカズカ出て行ってしまった。


「あ〜、私まだお礼言ってないんだけどな……。」

「セブルスはな、熱心に研究しておったのじゃが。期待させて、もし失敗した時、がっかりさせたくは無い、そう言っておった。黙っていてすまなかったのう?」

「そんなの。言ってくれればよかったのに…。」


本当に表立ってなにかしてくれない人だ…。だから嫌なやつって誤解されるっていうのを…本人は知ってるのかな…。


後でお礼言いに行こう。ちゃんといえないなんて、嫌だから。




それから数日


私は魔法薬の教室で、薬の研究の続きを行なった。



彼と2人だけの空間で




*****続く*****

コメント(3)

ママさん

お茶目なセブハート
そして、照れ隠しに怒るセブハート

なんかもしもシリーズでやらないで、本編にしただけなのに、うれしくなってくるっす☆☆

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