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アスペルガーの育児・進学・就職コミュのヤフーニュースより転記します。

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『発達障害はあの「ニュータイプ」かもしれない
〜アスペから自閉症スペクトラムへ』



田中 俊英 | 一般社団法人officeドーナツトーク代表
2013年5月3日 13時14分 はてなブックマークに追加
■ 社会維持のためのマイノリティ化

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僕は、社会参加しづらい子どもや若者の支援を本業としている。

そのなかには、不登校・ひきこもり・ニートの人たちが
大勢いらっしゃるのだが、それらは日頃の「状態像」を指す言葉であり
中身をよ〜く見ていくと、それぞれ専門的に区別することができる。

たとえばひきこもりの若者の中には
精神障がい(統合失調症や躁うつ病)の方もいらっしゃるし
発達障がいの方もいらっしゃる。


これら精神障がいや発達障がいは
近代社会が「発明」したものかもしれず、
近代社会成立以前にはこのような障がい名は世界に存在していなかった。

逆にいうと、我々の近代社会が成立するために必要だったもの
(このような「変わった方々」を排除することで社会は統率され
生産性が上がっていく)が、これら「精神障がい」や「発達障がい」等の
障がい名と障がい基準だと言える。

一人ひとりの状態を見ていくと、そんな「障がい」みたいな
大げさな名付けは必要ではない(まあ、一定の安定やペースをつかむまで
本人と周辺はたいへんだが)と思うものの、人間の特徴である
「社会」を形成していくとき、このような、「変わった人たちを
マイノリティとしてカテゴライズして一定のルールのもとに統率することで
社会そのものを維持していく」ことは仕方のないことなのかなあと思うことで
僕は折り合っている。


何よりも、当事者やその家族が
ある程度の障がい名とカテゴライズを受け入れることで、
近代社会が持つ「障がい者支援」制度のサービスを受けることができる。

こうした制度を受けることで、当事者とその家族は、
そうした制度を受けないよりも「ベター」な状況となることが多い。

僕は学者でもジャーナリストでもなく「支援者」だから、
本人たちが必要であれば、たとえその裏に近代社会がもつ
ある意味「暴力的カテゴライズ」に気づいていたとしても、
それに反対はしない。



■アスペがせっかく市民権を得たのに……

で、そうした暴力的カテゴライズによって
安定する障がいのひとつが「アスペルガー症候群」に代表される
発達障がいだと僕は思っている。

アスペ(こっちのほうがかわいいので略します)は、
嘘か本当か知らないけれど、アメリカでは社会から歓迎される要素もある
「障がい」らしく、ある意味「突出した才能を持って生まれた代わりに、
人間社会をやりすごすための『見えない諸ルール
(“場の空気”をよむ、言葉の多義性を読み取る、計画の変更を
受け入れる等)』に対処しにくい人たち」だと一言で言い表してもいいと思う。

かわりに、アスペの人が活躍できる「環境」さえ設定できれば
ものすごい才能を発揮すると言われ、たとえば坂本龍馬もエジソンも
アインシュタインもゴッホもアスペルガーだったといわれているし、
映画監督のスピルバーグは診断も受けている。

逆に、そうした環境を設定できなければ、
アスペの人たちはたいへん苦しくかつ生きづらくなり、
二次障がいとして抑うつ状態になったりその他さまざまな精神症状が現れる。

このような二次障害を生まないために、
支援者は家族とともに「生きづらくない環境づくり」を形成していく。

このブログの媒体はYahoo!なので、これ以上の専門的見解は控えておこう。

このようなアスペルガー症候群が、
アメリカの精神医学の診断基準DSM5での改定で消滅し、
「自閉症スペクトラム障がい」に統一されるそうだ。

これは以前から専門家の間では知られていたのだが、
ついに一般にまで報道されるようになった
(すぐに見つけた記事ではこんなの→自閉症、アスペルガー・・・
「ASD」に統合 米精神医学会、基準を改訂)。

僕は、日本では、アスペがせっかく市民権を得始めたのに
非常にもったいないと思う。

アスペはこれまで、時々犯罪と結び付けられて
報道されることも多かったが、行政や保健・医療期間、
関係者によるメディア活動等の地道な取り組みにより、
最近はそれらの偏見もだいぶ緩和されてきたと思っていた。

それなのに、関係者はまた一から社会的偏見との格闘を始めなければいけない。




■ニュータイプ

また、最近は「発達凸凹」というかわいい名称も流通し始めたところだった。
これは、発達障がいとまでは診断しにくいけれども
「かなりそれっぽい人たち」のことを総称しようということで、
杉山登志郎医師が発案したものだ。

発達凸凹はすごく便利な言葉で、はじめに書いた
カテゴライズの暴力性から逃れてはいないものの、
凸凹というある意味「アート的」というか抽象的な意味合いが交じることで、
この概念のあいまいさを上手に表現している。

何よりも凸凹と言われても、
当事者はあまり傷つかないように見えるのがいい
(僕自身も発達凸凹な人なのだが、むしろ笑いに転嫁できる強みが
この言葉にはある)。

だから、だ。

アスペルガーにしろ発達凸凹にしろ、
近代的「名づけ」とカテゴライズの暴力性からは逃れられないにしろ、
その言葉を受け入れることの有利さをいかすために、
関係者の努力でその言葉に伴う偏見をやっと除去し始めることができていた。

なのに、またまた新しい暴力的カテゴライズ
(DSM5での自閉症スペクトラム障がいへの統一)
が登場した。関係者・当事者は、またその言葉に伴う
偏見と格闘しなければいけない。

新しいもの好きの日本の専門家の方たちも、
以上のようなことを考慮した上で、新しい言葉を使ってほしいものだ。

実は僕は、スピルバーグもエジソンも含まれるこうしたタイプの人達は
「障がい」というよりは(主体的にハンディキャップをもっている
というよりは社会からハンディキャップを与えられているという点から)、
進化した「新しい人類のかたち」なのでは、とこの頃は思い始めた。

これはジョークでもなんでもなく、
あの「ガンダム」で出てきた「ニュータイプ」の、
ひとつの現実的展開がここにあるのでは、と真面目に思っている。

笑いとばしてもらってもいいんですが、
「ニュータイプ」としてアスペルガー症候群をとらえると
すべてが説明つくんですよね〜。

といっても凸凹である僕はニュータイプまでとはいかず、
たぶんシャアどまりなんでしょうが(←これも誤解を与えそうな……)★





田中 俊英
一般社団法人officeドーナツトーク代表

出版社起業、NPO法人代表のあと、2013年4月より一般社団法人officeドーナツトーク代表。子ども若者問題(不登校・ニート・ひきこもり等)の支援と、子ども若者ソーシャルセクター(NPO等)への中間支援を行なう。2003年、大阪大学大学院「臨床哲学」を修了。主な著書に、『ひきこもりから家族を考える』(岩波ブックレット)ほか。  




管理人様、不適切と判断されましたら削除して下さい。

コメント(4)

私もこのニュースを知った時 やっと世間がアスペを理解しかけてきたところなのに…と不安が強くなりました
自閉症スペクトラムに括られるのは反対ではないけれど 今までアスペと診断されて支援を受ける対象だった方の中で カテゴリーの判断基準が変わる中 はじかれる(スペクトラムに入れない方々)が出てくると聞いたからです
数値化して診断出来るわけではない障害ですからね
行政がやっと追いついてきたところなのに また支援が後手後手になってしまうのかと不安ですね
息子が社会人になった時 支援体系がどうなっているのだろうか?
>>[1]


自分がかねてから感じてた気持ちが
文章になっていたので、差し出がましいとは思いましたが
転記させていただきました。

常に障害者、他の制度にしてもそうかもしれませんが
我が家の1番身近にある自立支援法にしても、自治体のサービスにしても
抜けだらけと感じる今日この頃です。
(2014年に改定されるようですが。。。)

こういった判定は、医療の発展と共に
変化していくのは仕方のないものだと思いますが
判定をされ、支援が必要とみなしたのなら
最後まで面倒をみてほしい、と感じます。

「あなたはボーダーです」と判定をされ
本人や家族に劣等感を植え付け、でもギリギリの部分なので
支援はできかねます。というのは余りにも酷いと私は感じます。


細分化された現代の教育。
通常学級を軍隊のようにしたいのか?

疑問を感じますね。


制度や判定の変更は全て
「苦手が多い子供達」の明るい未来に
繋がるものにしてほしいと切に願います。
こんばんは。


自分からしますと、この方の意見は傾聴に値しない、というのが正直な感想です。
坂本龍馬やスピルバーグ氏にしろ、彼が本当にアスペかどうか裏を取って言っているとは、とても思えません。仮に坂本龍馬もアスペだったとして、それがどのように薩長同盟を締結させるに至ったのか?という事に詳細に触れた研究者なり著書を見た事がありません。要するに、伝記などによる「推測」の域を出ない訳ですね。


これは、誤解を恐れずに言ってしまえばこれこそ「暴力的カテゴライズ」なんですよ。何でもかんでもアスペだの、ADHDだのとレッテル貼りをして何をしたいのでしょうか??当事者や一部の保護者、支援者もそうした言葉に甘えてしまい、結局の所何かあれば直ぐに「アスペがあるから・・・」などと免罪符にしてしまっている。これでは一向に理解はされません。


我々当事者の取り巻く現状は、理解からほど遠いというのが実感です。
でも、だからと言って当事者や保護者などの説明不足を棚上げして、理解されていないなどと宣うのはハッキリ言って、お門違いも甚だしいと思います。伝わっていないのは、こちら側にも原因があるかもしれない訳ですから。



自治体など公的機関の支援も今以上に税金を投入すれば可能でしょう。そうなれば、福祉目的税などの創設も必要になってきますよね??つまり、相応の支援を受けたければそれなりの負担をしなければいけません。ですが、現状はみんな税金の値上げはまっぴらだ、と思っている訳ですね。
誰も負担増を享受しなければ、支援は受けられないと冷厳に物事を見なければならないのです。そして、負担増の正当化を社会に訴えかけないと、何の意味もなしません。


こういう主張を見る度に思うのですが、何故こうしたことを社会に訴えようと行動しないのでしょうね??
ネットなんて所詮、「ツール」に過ぎません。また、自分に都合の悪い意見などを見ない事も可能です。だったら、講演をするなり署名活動をするなりした方が、社会に広く伝えられると思うのですが・・・?
貴重なご意見ありがとうございます。^^



私も、この方の書かれた事を
全て賞賛しているわけではありません。


坂本龍馬にしてもスピルバーグにしても
「こんなに大成した人もアスペルガーだったんだから
貴方達にも無限の可能性がある。」とでも言いたいのか?

発達障害という括りにされ
「自分は・我が子は他人と違う」と自信を失ってしまった部分を
こういった表現で取り戻させようとしているのか?


あらゆる発達障害に関する文献で
有名人を引き合いに出すのは私もどうかと思います。

のだめカンタービレの「のだめ」も
アスペの可能性が。。。などと書かれたものには
思わず笑ってしまいました。



ただ私が感じたのは
現代の研究だか医療で、ある時期「発達障害」という
括りで、通級なり支援学級なり「通常学級」から
ある意味、区分けをされた者達を、途中から
判定基準が変わった、あなたはもう支援の対象ではないです。

という事が起こった際の
その言われた当人と関係者の戸惑いを思うと
ある取り決めをして、新たなる判定基準を入れてほしいと思うのです。

実際、この海外の判定基準を日本に導入するのか
どうかは分かりませんし、療育手帳なり、精神障害手帳を
所持してなければ、再判定という事はしないかもしれませんが。

こいった部分を私自身は心配してるのです。



確かに発達障害があるから、何でも許されるわけでもないし
その部分に甘えてしまうのもどうかと思います。

その部分の意識は保護者が1番にしなければならないと思います。


しかし、私が上記に書いた「ボーダー」というのは
発達障害と健常児のボーダー、という意味もありますが
「重度障害者」の中にもある「ボーダー」という意味もあるのです。


今回、下の子が発達障害があるかもしれない。と指摘され
まだ判定は受けてないのですが、その勉強の為にこのコミュに入ったのですが

私のもう一人の娘、長女が重度障害児で
彼女を育ててきた上で、障害者の中にもボーダーが存在するのだな
と、身をもって知った上で、判定の重要さを考えて欲しいと思いました。


長女は恐らく、誰の支援もなければ
1〜2日で簡単に命を落とすでしょう。

明らかに支援の対象の障害児でも
その判定のボーダーラインで、生きる困難を感じる事が多いです。


手引き歩行はできるけど、しっかり歩けないので
知的障害者対象の施設利用が困難になったり

独歩はできないけど、それなりに動けるから
肢体不自由児の施設は断られたり。


こういった部分で私は長女を
障害者の中の「ボーダー」と感じたわけです。
行き場所に迷う時ばかりでした。



そういった判定を細分化したり、大まかにしたり
そうするのであれば、それに合致したサービス利用の
変更もぜひして頂きたい。

判定の変更は慎重にして欲しいと感じます。




長くなり、申し訳ありません。
確かにネットツールで思いを書くだけでは何も変わりません。

でも1人でも多くの人が、未来について考える
きっかけにはなるのではないかな?とも、少し思います。


いずれにしても、自分自身が何より
小さいながらでも働きかけをしていけたらな、と思います。
ま、今まで色々と訴えてきましたが
殆どスルーされてきた現状ではありますが(笑)。


読んでくださり、ありがとうございました!^^

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