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近代民族主義研究会コミュの「頑蘇夢物語」

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「徳富蘇峰終戦後日記―頑蘇夢物語―」(全四巻)が刊行されて話題になっていますね。
その第四巻(アマゾン→http://www.amazon.co.jp/%E5%BE%B3%E5%AF%8C%E8%98%87%E5%B3%B0-%E7%B5%82%E6%88%A6%E5%BE%8C%E6%97%A5%E8%A8%98-%E3%80%8E%E9%A0%91%E8%98%87%E5%A4%A2%E7%89%A9%E8%AA%9E%E3%80%8F%E5%AE%8C%E7%B5%90%E7%AF%87-%E5%BE%B3%E5%AF%8C-%E8%98%87%E5%B3%B0/dp/4062141302/ref=pd_sim_b_shvl_title_3/250-9513492-2719420)には、陸羯南について蘇峰が思い出を振り返っている部分があります。
 この本は明治・大正・昭和の三時代を生涯現役で活躍した蘇峰だからこそ言えることではないかと思うほど、貴重なものです。四巻全て読みたいところですね(私は読みました。このコミュの中でも詠んだ人はいるのではないでしょうか)。
 マッカーサーの占領体制や「日本国憲法」にも非常に批判的で、勉強になりましたw
 日本の軍部には評価が辛すぎるところがありますが、まぁいい本と考えて良いのではないでしょうか。

 さて、羯南に関する部分を抜書きしておきます。
「新聞方面には、世の中に名を成したる人も多いが、大抵良き経営者は良き記者でなく、良き記者は良き経営者ではない。例えばわが国においても、村山(龍平)、本山(彦一)などは、最も良き経営者であり、最近正力(松太郎)の如きも、これに陵駕せんとする程の、経営方面には、技倆を発揮したが、しかし記者としては、三人とも問題ではなかった。良き記者として経営に迄力を及ぼしたのが、予の知る限りでは、福沢(諭吉)、福地(源一郎)、陸(羯南)、黒岩(涙香)などであったが、何れも充分の成功とは、認められなかった。(中略)陸氏も相当財力は、有力と言うことができなければ、後援者として、有力なる人々を控えていて、一時は随分、全部と言わぬが、日本のある部分には固き根拠を持っていたに関わらず、遂にこれも他に転売し、やがては廃刊するに至った」(138頁)。
「予の創刊したる国民新聞の競争相手は、「日日」でもなく、「時事」でもなく、「万朝」でもなく、陸氏が発刊したる「日本」であった。「日本」が明治二十二年紀元節から創刊した―その前陸氏は、「東京電報」という新聞を、発刊していたが、「日本」の発刊と共に、それは今日の言葉で言えば発展的消解を遂げた。国民新聞はその翌年二月一日から発刊した。即ち一年の弟分である。しかし日本新聞は、国民新聞より、余程の以前に陸氏の手を離れた。その社員が、相当数国民新聞に転社して来たから、陸氏は鎌倉極楽寺の辺に病を養いつつあったが、予に一書を贈り、項羽が漢何ぞ楚人の多きやという言葉を引いて、感慨を洩らし来った。陸氏には団体的バックの勢力が、かなり根強く、かつ強かった。しかも記者と経営者の弾き語りには、陸氏も当惑したに相違はない」(139〜140頁)。
「(第二次松方内閣について)最初に予に消息を語った者は、薩摩人長谷場純孝と、予が同業の日本新聞社社長並主筆の、陸実であった。陸は自ら見るところを予に語って、頗る悲観説を吐いていた。彼はむしろ、予が何も知らずに、この渦中に驀に飛び込む事を心配しているものの如くであった。それで予に向かって、相当の警戒を与うべく語ったものと、予は考えたが、陸には慥かにかく考うるだけの、友情を持っていた漢と思う。今にして考えてみれば、陸は予よりも余程賢明である」(168頁)。

コメント(5)

>あとむクンさん

確かに蘇峰の昭和天皇批判は非常に興味深いものがありました。
皇室中心主義者であるからこそ、昭和天皇の姿勢に疑問をもった部分があったのかもしれません。ただ、やはり皇室を崇敬している蘇峰ですから、言い方が厳しいながらも非常に敬意が前面に出ている批判の仕方ですね。

三島由紀夫の人間天皇批判の仕方に近いものを感じました。
蘇峰の「日本は支那文明の亜流」的言い方は、終戦後日記でも述べられていたと思います。
今調べたところ、?の「日本歴史の再検討」という場所で述べられていますね。
支那文明の亜流と言うだけでなく、朝鮮文化の影響についても述べています。

そのあたりに関しては、蘇峰の考え方は非常に疑問ですね。

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