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芸人サークル ムーブメントコミュの走れクリパ 第5話 サイは投げられた

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「若者よ、書を捨て、ビラを配れ。」
 この言葉は、十八世紀のフランスにおいて、若者たちに活動することの大切さを説き、フランス革命を陰で支えた革命家、ジョン・H・ビラームスが言った言葉である。

 ビラームスは言う。
「志ある若者は、ビラを配り、人々を豊かな方向へ導いていかなければならない。それは志を胸に抱いた者としての権利でもあるが、しかしそれ以上に、義務なのである。」

 ビラ配りが始まってからというもの、毎日、いや、毎秒ごとに成長を遂げていく3人の戦士達がいた。クリパ、バーベ、ビラ崎であった。彼らはクリパの革命児であり、廃れきった世の中に明るい一筋の光を射し入れようとしていた。

 しかし、世間はそれほど甘くない。それもまた事実であった。彼らが道行く女性達を引き止めるにはあまりにも経験不足すぎた。通常は、経験のある者に付き従ってレベルを上げていくものなのに、彼らは手探りであったし、唯一頼りのコンパ昌矢も、あまりのレベルの違いに、真似ることは不可能であった。

 そんな3人も、ある程度の力を身に付け、クリパまであと5日ほどしかないという状況で、遠征に出かけた。そして遠征先で、彼らは生まれて初めての経験をする。

 ビラ崎がある女性に声を掛けた。
「すいません、ちょっといいですか?…」
この状況を物陰から見ていたクリパとバーベは
「まぁビラは渡せるか…。」
と思っていた。
 
 すると、どうであろう、ビラ崎が携帯を取り出したではないか…。
「う、うそ〜ん!?すごいことなってるやん。」

 なんとビラ崎はメアドをゲットした。バーベもクリパも足の震えが止まらない。ただ、同じことをしたにも関わらず、コンパの時に比べ、ビラ崎の行為は、ショックというよりはむしろ勇気になった。
 
 クリパもバーベもこう思った。
「オレたちにもチャンスはある。」

 ビラ崎の一歩は、残り二人の一歩でもあった。ビラ崎に勇気付けられた2人は、自分達も成功させて帰るために、意気込んだ。

 バーベがクリパに言った。
「クリパさん、オレらも頑張りましょ。あの娘、行ってみましょうよ。」

 するとクリパはこう答えた。
「ちょっと待って、先にう○こさせて。」

 バーベは言葉を失った。

 クリパがトイレから帰ってくると、2人はそばを歩いていた女性に声を掛けた。
「ちょっとすいません。僕達、サークルで今度クリスマスパーティーを開くことになって、参加者を募ってるんですけど、もし興味あったらどうですか?で、もしよかったら、連絡先を…」
「あっ、はい、携帯のアドレスでいいですか?」

 2人の顔に赤みが差した。こんなことがあっていいものか…。メアドを交換するバーベの横で、クリパは昇天していた。

 こうして、3人とも、大きな自信をつけて帰還することとなった。忘れもしない二〇〇六年十二月十六日のことであった。

 その翌日、3人はコンパに一部始終を報告した。コンパは3人をねぎらい、その勇気に最高の誉め言葉を残した。

 そして…その時…ついにビラの成果も形となって現れた。
「あっ…ぷらすの方にメール着てますよ。『参加したいんですけど』って。」
バーベの声が上ずった。
「うそやん!?やったなぁ、クリパ!!」
コンパもその報告を素直に喜んだ。

これはまさにクリパ祐介の企画勝ち。曽祖父クリパ直人から脈々と受け継がれたDNAが、祐介にもしっかりと受け継がれていたのである。

 クリパはバーベQ太の報告を聞くと、皆に聞こえないほどに小さな声で、しかしはっきりと、こうつぶやいたのだった。
「サイは、投げられた。」

 しかし、この幸せなメールが実は、日常の平穏を打ち破る、人類史上最悪の「第一次メール大戦」の幕開けを告げていたとは、神のみぞ知るところであった。

                                 (つづく)

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