ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

温暖化について本気出して考えるコミュの温暖化対策「日本は乾いたぞうきん」

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 COP13バリ会議を受けて、日本の町村官房長官が以下のようなコメントを寄せている報道を読まれた方はどのくらいいらっしゃるだろうか。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/112053/

 少なくとも国際認識ということで、経団連の奥田前会長とまったく軌を一にして、EUを敵に回したようなかのような構図で発言を行っている。そもそも温暖化というより気候変動の加速化という地球破滅へのシナリオの深刻さと、それに対する生理的なレベルでの危機意識が根本的に欠落している印象が否めない。
 たとえばこのような発言である。
「しかし、地球温暖化を防止するという、大きな目標に対したとき、EUが今、主張していることが本当に世界全体の地球環境問題の解決に役立つのだろうか、どうだろうかというあたりはもう少し冷静に日本のメディアのみなさんも報道していただかないと」
 
 結論から言うと、解決に役に立つかどうかというレベルよりも、解決のための不可欠な必要条件であるということです。そのあたりをこの政治家は認識できていない。
 まず偏にEUといっても各国の国内事情は様々であり、それぞれの国でそれぞれの事情を抱えつつ全体で高い目標を達成できているという点を無視するわけにはいかないということです。
 さらにEUでなくとも高い数値目標を掲げていくことは全世界の必然的課題であり、IPCCの報告にもとづいて要求されている問題であるわけです。むしろ日本政府が中長期的な目標戦略をEUに先駆けて発表してリードすることもできるわけで、EUを一括して域内事情を論じて批判するのはたやすく、しかもナンセンスです。

 「もう乾いたぞうきん状態になっている日本は、そう簡単にいかないという事情があることはぜひご理解をいただきたいと思っております。」

 この「乾いたぞうきん」という比喩は直接何を指しているのか不明であるうえ、そんな弁解をするならEU加盟各国も同じ理由で自国の実情はこうだと弁解をすることができるわけです。
 それでも欧州産業界の温暖化対策に対する高い理解と、欧州域内排出量取引市場、高い炭素税の設定、自然エネルギーの普及といったできる限りの対策を各国が率先して実現してきたからこそ、今のEUがあります。
 そのいずれの努力もまだ行っていない日本に、努力を抜きにしてEUの立場をどうこう指摘する余裕も資格もないということです。

 「少なくとも今、COP13の状態でそれを定めることは、多くの国を逃してしまうことになりますから適切ではないということですね。EUの宣伝合戦に乗ることはないということです」

 1年対策が遅れれば、それ以上の気候変動対策が遅れる。取り返しのつかないことになってしまうという世界中の科学者の警鐘を理解できていないというしかありません。宣伝合戦だ、ビジネスだといっているレベルでの話ではなく、この問題は偏に時間との戦いであるということを、政治家も産業界も根本的に認識できていないことが、この国の最大の不幸としかいいようがありません。
 側近の数値目標が示されなければ、「2050年にまでに50%削減」(美しい星50)といった安易なスローガンを掲げるほうがよほどの罪であり、今年のG8サミット議長国として世界をリードしたいのなら、むしろそのためのバックキャスティング的な数値設定を踏まえた具体的なシナリオを、日本は世界に向けて提案すべきでしょう。
 そうすればEUの主張の妥当性も自ずとわかるというものです。

 あと「排出権取引=EU主導のビジネス」という発想は誤りです。これは一見ビジネスに見える手法を利用して、総合的な事業者の排出量を抑えようというものであり、EUはすでに各業界、各事業所単位にまで落として排出量のキャップを掛け、CO2削減量を義務づけているからです。(EU−ETS)
 キャップ・アンド・トレードは実質上の排出総量規制の役割を果たすものであって、それを恐れ多くも「環境先進企業」として自社をアピールしてきた経団連の前会長が「まったく不勉強だからわからない」などと、今更ホザくのは世界の「恥」以外の何物でもありません。
 
 結論として、日本はEUの発想や認識から30年以上も勉強や対策が遅れている。だから未だにEUの政策を「ビジネス」としてしか理解できない、というしかないようです。

コメント(1)

昔からですが、日本の政府は何に対しても本当に口だけですよね。本当はそうじゃないのかもしれないですけど、僕は今まで22年間生きてきてそういう印象しか持っていません。
EUの活動実績があるからこそまだ成り立っているというのに、そのEUを批判するなんてあってはならないことだと思います。
中国やアメリカなどの国を取り込みたいのなら、むしろ日本のような経済大国がCO2の削減をいち早く実現してみせるべきですね。
日本が本気になっていないのに、アメリカや中国をその気にさせるのは不可能だと思います。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

温暖化について本気出して考える 更新情報

温暖化について本気出して考えるのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング