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詩歌全般・日本古代史・たべものコミュのわすれじの ゆくすゑまでは かたければ 今日をかぎりの 命ともがな

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ー54ー 

わすれじの ゆくすゑまでは かたければ 今日をかぎりの 命ともがな   儀同三司母 高内侍 
・・・・・・・・・・・・・・
あなたは「いつまでもおまえを忘れまい」と言うけれど

先々まではそれも難しいので

いっそ この上なく幸せな今日を限りの命であったらよい。
・・・・・・・・・・・・・・
◇中関白(なかのかんぱく) 作者の夫、藤原道隆(953-995)。兼家の子で、道長の兄。正暦元年(990)、関白となる。
◇わすれじの 私を忘れまいとのあなたの約束が。「忘る」は恋歌では「気にかけなくなる」「捨てる」といった意味で用いられる。
◇かたければ (約束が守られることは)難しいので。
◇今日をかぎりの 今日を最後とする。
◇命ともがな 命であってほしい。「もがな」は願望をあらわす助辞。奈良時代「もがも」であったのが、「もがな」に変じ、「も・がな」という二語として意識されるようになった。
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わすれじの ゆくすゑまでは かたければ;

「わすれじのゆくすゑ」は、あなたが私をけっして忘れまいとのその将来。
「忘れ」は下二段活用動詞「忘る」の未然形。
「じ」は打消しの意を表す助動詞終止形。
「の」は「忘れじ」を句として受けて連体修飾語とする格助詞。
「ゆくすゑ」は名詞。
「まで」は物事の及ぶ限度を示す副助詞。
「は」は係助詞。
「かたけれ」は形容詞「難し」の已然形、順接の接続助詞「ば」を接して確定条件。維持されるのは難しいから。

今日をかぎりの 命ともがな;

「を」は動作の対象を示す格助詞。
「かぎり」は名詞。最終・最後の意。
「の」は連体修飾語作る格助詞。
「と」は状態を示す格助詞。・・・ありたいと願望する状態を示す。
「もがな」は願望の終助詞。
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高階貴子 たかしなのきし(-たかこ) 生年未詳〜長徳二(996) 通称:儀同三司母 高内侍
ぎどうさんしのはは 

<新古今集巻十三(恋三)「中関白かよひそめ侍りけるころ 儀同三司母」>

作者は式部大輔従三位高階成忠の娘。円融天皇の内侍となり、高内侍(こうのないし)と呼ばれる。 百人一首では時代順となって53道綱母の次に来る。
高階氏は長屋王の末裔と伝わる。式部大輔従三位高階成忠の娘。中関白藤原道隆の妻。伊周(これちか)・隆家・定子らの母。伊周の号「儀同三司」から、儀同三司母(ぎどうさんしのはは)と称される。
円融天皇の内侍となり、高内侍(こうのないし)と呼ばれる。その後、藤原道隆の妻となる。
正暦三年(990)、正三位。長徳元年(995)に夫が死去し、同二年伊周・隆家が左遷されるに及び、中関白家は没落。同年十月、失意の内に没した。
女房三十六歌仙。
和歌を能くし、女ながらに詩文に長けた由、『大鏡』など諸書に見える。
円融朝に内侍として宮中に出仕し、漢才を愛でられ殿上の詩宴に招かれるほどであった。
おなじ頃、中関白藤原道隆の妻となり、内大臣伊周・中納言隆家・僧都隆円の兄弟及び
長女定子を含む三男四女を生んだ。

定子が一条天皇の中宮に立てられたため、正暦元年10月26日、従五位上から正三位に昇叙。
一方、貴子腹の嫡男伊周も急速に昇進し、正暦三年十九歳にして権大納言に任ぜられ、
翌々年さらに内大臣に昇ったため、貴子は末流貴族の出身ながら関白の嫡妻、かつ中宮の生母として栄達し、高階成忠は従二位と朝臣の姓を賜った。

ところが、(995)4月10日に夫・道隆が病死すると、息子の伊周と隆家は叔父道長との政争に敗れ、
権勢は瞬く間に道長側に移った。翌年になって、伊周と隆家は、花山院に矢を射掛けた罪によって
大宰権帥・出雲権守にそれぞれ左降・配流。
貴子は出立の車に取り付いて同行を願ったが、許されなかった。
その後まもなく病を得て、息子の身の上を念じながら、同年10月末に薨去した。四十代であったと推定される。

【他の代表歌】
夜のつる 都のうちに こめられて 子を恋ひつつも なきあかすかな  (詞花集)

【主な派生歌】
あすならば 忘らるる身に なりぬべし 今日をすぐさぬ 命ともがな 
 (赤染衛門[後拾遺])
忘れじの ゆく末かはる けふまでも あればあふよを 猶たのみつつ
 (藤原家隆)
春霞 かすみし空の 名残さへ けふをかぎりの 別れなりけり
 (九条良経[新古今])
忘れじの ゆくすゑかたき 世の中に むそぢなれぬる 袖の月かげ
 (源家長[新勅撰])
逢ひみむの 行末までは かた糸の よりよりかこつ 中のうきふし
 (堯孝)


出典・転載元は千人万首・遊びをせんとや 等。
http://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/kisi_t.html
http://blogs.yahoo.co.jp/dokudami_no1/32796736.html

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