リッシャシュリンガが「今昔物語」の一角仙人となるのは云うまでもないですが、他に私が思い起こすのは、小栗虫太郎「黒死館殺人事件」で「マハーバーラタ」が言及されていること、笠井潔「バイバイ、エンジェル」の主人公・矢吹カケルがその初登場シーンで「ここにあるものは彼方にあるものであり、ここにないものはどこにもない」と些か恣意的な訳ではあるもののサンスクリット語で述べる(恐らく「yad iha asti tad anyatra yan neha asti na tat kvacit」と)くだりがあります。