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ウッディー瓦版/コミュの★発掘!朝まで生ノート/警備員時代編★

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〜どうなる!?フォークソング:第2部〜

僕は警備員時代、隊員の連絡用ノートを勝手に「es'ノート」と名付け、ヒマに明かして業務とは無関係の雑文を綴り合って、隊員間で回し読みしていた。

で、この「朝まで生ノート」は、5册にもなる「es'ノート」の中から抜粋した、フォーク&ロックンロールについての架空討論。

田原総一郎はもちろん、一世を風靡した西部邁や宮台真司など、当時の「朝まで生テレビ」の常連に勝手に喋らせて楽しんでいる。当時のメンツ、知らない人はごめんよ。野坂昭如なんかもいたりしち。尚、文中の多田氏・馬崎氏・松永氏・久保夫は、警備員時代の同僚。

ちなみに、サブタイトルは〜どうなる!?フォークソング:第2部〜となっているが第1部を掲載した「es'ノート」紛失のため、やむなく第2部からの掲載とした。

それでは、行ってみよ〜!!

パーパ〜、パーパパッ、パ〜!!スチャラカ、スチャラカ、スチャラカ、チャン!
------------------------------
田原総一郎/
「えー、第一部ではフォークソングの発生からその流れ、社会的な意味合い、えっ?社会的って言わない方がいい?いや、でも実際問題になってるのは叙情派フォークじゃなくて社会派と言われる方なんだしさ、そこんとこ分けとかないと。ちょっと多田氏!待ってよ。今、全体の流れを説明してるんだ!それでさ、そうそう、その調子でウッディー氏の一連のフォークの定義にワッと噛み付いて来たワケだ。で、第二部はその噛み付きも含めつつ、もう少し内面的に掘り下げて、個人的価値観とその発現としてのフォーク、みたいな所から入ってってもらいたいんだけど。まあ、平たく言や価値論だけど、そう言うとあまりに広すぎるんで。あと、一部中盤で“死”がウンヌンカンヌンって言う話が出たけど、これは今回あまり関係ないんで割愛します。…じゃ第二部、始めます!ウッディー氏、どうぞ!」

ウッディー/
「田原さんの言ってた価値論とはぜんぜん関係ないんだけど…どうもねえ、多田氏の場合、オチョクリっていう何だかよくワカラナイ方法論が意外と重要なファクターになってるみたいなのね、不思議なことに。でもさ、オチョクリって言ってもゼンゼンイケてないっていうか、オチョクリ切れてない。レニー・ブルースにしろタケシにしろ、彼等の天才的なオチョクリは物事の核心部に触れていればこそ有効なんだよ。多田氏みたいに“ただ、何となく気に入らない”つーだけじゃ、いくら本人が声枯らして“オチョクってるだけなんだ、オレは”なんつっても単なる負け惜しみにしか聞こえない。だってゼンゼンマジでしょ?言ってる割にゃ。無理しない方がいいよ。見方によっちゃあんたの方が真剣この上ないんだからさ。今までの流れを聞いてりゃ誰でもそう思うって!」

女子高生パネラー/「そうよねー」

馬崎/「…」

松永/「…」

西部邁/
「まあまあウッディー氏。多田氏の場合、己に対するオチョクリも多分に入ってるんじゃないかなあ。僕はそう思うなあ」

ウッディー/
「まあ、もう少し多田氏の必須アイテムであるオチョクリに言わせてもらえば、それが免罪符になってるって言うかさ、それさえ言や全てに対して優位に立てるみたいな大いなる錯覚があると思うんだよねー。“なーになに、こっちはオチョクッテルだけよ”って言ったその一瞬だけホッとしてるってーのか、幻想の上座を手にしたような気になってるんじゃないかな。それってゼンゼンイケテないと思う。だいたい多田氏の各分野における知識力が相当なもんだってのは、皆の認めるところなんだしさ。ワザワザオチョクリに逃げ込まなくてもいいんじゃないの?中途ハンパなオチョクリに。それがカッコイイとでも思ってるのかな?まあ、分からないでもないけどね」

宮台真二/
「いや…オチョクリでも何でもいいんだけどさ(笑)。それで、多田氏がさっきさあ、ウッディー氏はアカデミズムよりもサブカルチャーに価値を見い出しているんじゃないかみたいな発言があって、でも結局双方同じようなもんで、自分はどちらもオチョクリたいんだみたいに言ってたけどさ。それは詭弁だよ。やっぱり多い田氏の中には絶対的なアカデミズム崇拝みたいなのがあるんだよね。逆にウッディー氏がそこんとこをオチョクリたいと思っても不思議じゃない」

ウッディー/
「ちょっと待ってくれ!そうじゃないよ」

宮台真二/
「いや、もうちょっと喋らしてよ。アンタの味方してんだからさ、どっちかと言えば。だいたい今どきサブカルチャー、カウンターカルチャーなんて言ってちゃ駄目だよ。時代遅れなんだよ。そんなものもうメインもサブもなくなっちゃってんだからさ。まあ、そんな時代なればこそ、多田氏がそれこそ躍起んなってアカデミズムを信奉・崇拝する必要があるんだろうけどさ」

藤井良樹/
「ちょっとねー話戻るんだけどー、さっき“プロテストを口にするなら戦場で歌って花と散れ”的な物言いがあったけどー、やっぱ現地の状況っての実際行ってみなきゃ分かんないんですよ。オレなんて海外青年協力隊でタイとか行ってみてですねー、そこのコ達と話してみてやっとね、分かって来たというかー」

ウッディー/
「だから何なんだ?タイとヒラメの舞い踊りってか?」

馬崎/
「例の表層的なオチョクリですね?」

松永/
「タイとヒラメでもいいからヤリたい!」

ウッディー/
「僕は別に多田氏にフォークの真意を汲んでもらおうとは全く思ってない。それとこれは喧嘩でもない。双方勝手なステトメントを述べ合ってるだけなのヨ。まあ、楽しくなければやめりゃいいだけの話だし。だいたい喧嘩売った、買ったなんて話になるところからして何か違うんだよ。どー言やいーのかなー、まあ、強いて言えば歌詞だの私小説だのを、他人を巻き込みつつ書いてる楽しさというか。じゃ、一人でやれよって話はこの際、通用しないのね。僕は好きでやってるんだから。取りあえず、取っ掛かりを与えてもらったんで、それを有効に利用してるって感じかな。僕は自分のその都度その都度の喋りに陶酔してるだけであって“オレとあんたは違う人間なんだから”なんてマジに言われても困っちゃう。まあ、困りつつも“来た、来た、来たあ〜”とか思ってる部分もあるんだけど。」

多田氏/
「よく分かんない」

ウッディー/
「いい?僕がAだと言う。相手はBだと言う。さらに僕がAだと言い張って、相手は遂に“分かった、話は平行線だ、だって元々オレとあんたは違う人間なんだから”なんて言い出す。この場合、それぞれが自分の答に対して様々な思い付きや実証を持ち出して討論し、本当に正しいのはどっちかを決めたり、それが無理でもAとBをバランス良く統合させる必要なんてない。そんなくだらないことが目的じゃないんだよ。AとBは平行線のままでいい。意見が一致したり、統合できなくても大した問題ではない。極論すれば、それが国家レベルの問題で、そのせいで世界が滅びたってゼンゼンかまわない。僕はそれぞれが勝手にAだBだ言い合ってる過程が楽しくて、面白くて好きな訳。まさに力が鬩ぎ合ってるその瞬間が。そこから新しいアイデアが生まれたりするんだからさ。そもそも、この朝までなんちゃらって番組はそういう趣向でしょ?」

小田実/
「何言ってんだ!?人間は唯一、他人の気持ちになって想像することの出来る動物だろ?世界が滅びていいわけないじゃないか!だいたいゼンゼン方向がズレてるよ。反戦フォークとやらの話だろ?私はフォークソングなんぞ大嫌いなんだ。昔の都々逸の方がよっぽどリアリティがある。ウッディー氏は“反戦フォークとは何ぞや!?”という多田氏の問いに答えてないじゃないか!」

野坂昭如/
「ウッディー氏はやれフォークだ、やれロックンロール?だとかっておっしゃるけどね、今時の何とかいうヒットソングなんてどうしようもないんだよ。正しい日本語使えてないんだから!それでもって“青い山脈”なんて見てごらんなさいよ。あの曲の売れ方ってのはそれこそ何千万枚って単位でさ。本当の意味での全国区だったんだよ。数字がゼンゼン違うもん、ケタが。あと坂本九の“スキヤキ”ね。あれなんて、アメリカでナンバーワンヒットしたのよ!」

ウッディー/
「(小声で“時代が違うダロ、半ボケ老人共!”)…とにかくね、“アホな山脈”にしろ“ウドンスキ”にしろ、クソしょうもない感情音楽の権化でしょ。文化的にゃ不必要なんだよ」

野坂/
「“ウドンスキ”じゃなくて“スキヤキ”だろう!?正しい日本語使えよ!」

西部/
「それにしてもウッディー氏の言い方は少し乱暴だと思うなあ、僕は。あなたねー、いいですか?どのようなヒット曲でもそれを支持した大衆がいたんですよ。つまり大衆がその曲を選択したってことですよ。大衆をバカにしちゃいけませんよ」

池田晶子/
「アノ…“力が鬩ぎ合ってるその瞬間”トオッシャイマスガ…ソレハ“権力への意志”…トイウコトデスネ…シカシナガラソレガ…ドノヨウニ発現スルカ…トイウコトニツキマシテハ…ワタクシモ…」

田原/
「ちょ〜っと待って!!議論がゴチャゴチャになって来ちゃった!この辺で一回CM行きます!次はウッディー氏の反戦フォークの説明から始めましょう。いいですね、一回CM行きます。わかった!わかりました。大島さんにも後で喋ってもらうから。とりあえずイッタンCM行きます!」
----------
アナウンサー/
「ハイ!スタジオです。ここでイッタン視聴者の皆様からの御意見を紹介したいと思います。たくさん来てますねー。えーと、ハイ、こちらからでよろしいですか?では、一番左上から読んで行きます。“音楽にジャンルなんて関係ない。いいものはいいし、悪いものは悪い”」

ウッディー/
「頭悪いなそいつ」

アナウンサー/
「…続けて行きます。“音楽に国境はない、下手な線引きなどすべきではない”」

ウッディー/
「ロマンチックだね」

アナウンサー/
「“どの音楽が優れているのかどうかは人それぞれの主観なので、他人がとやかく言うべきではないのでは?”」

ウッディー/
「自信がないんだろ?オレはとやかく言いたいし、言われたいんだよ。このオレの考えをお前に押し付けてやる。アホらしい相対主義なんてクソくらえ」

アナウンサー/
「…次。“音楽とは書いて字の如く、音を楽しむものだと思います”」

ウッディー/
「楽しんでりゃイイだろ。どころでその“音を楽しむ”っての、どうやるんだい?やって見せてよ」

西部/
「ちょっとウッディー氏、うるさいよ。黙って聞いてなさいよ」

ウッディー/
「えっ?あんたらしくもないこと言うなあ。あんたの大好きな大衆もきっとそう思ったよ、今」

アナウンサー/
「…えーと、続けます。“ウッディー氏の意見を聞いているとヒトラーのワーグナー崇拝を思い出さずにはいられません。音楽とはそのようにしか機能しえないような、恐ろしいものなのでしょうか?”」

ウッディー/
「ヒトラーは最大のロックスターである、とか誰か言ってたな。誰だっけ?」

池田晶子/
「デビッド…ボウイー…では…?…」

アナウンサー/
「えー次。“ウッディー氏は何ら証明できないことを断言し過ぎ”」

ウッディー/
「“お前はバカだ”と断言してやる。とっくに証明済みダロ?」

アナウンサー/
「…“音楽の平和利用についてもっと建設的な討論をして欲しい。これでは時間の無駄”」

ウッディー/
「建設的な気分になりたきゃ、この番組を観ないこったな!あと…何?音楽の平和利用だって?そりゃ錯覚だよ。今だかつて音楽が平和に尽力したことなどない。そんなことがあったような気がしてるだけだ。これまでも、この先もずっと、音楽は平和に尽力などしない。テメエの頭の中の平和だけで満足すべきだね」

アナウンサー/
「…“ロックンロールだけがそれ程特別だとはどうしても思えないんですが…”」

ウッディー/
「お前がある種のロックンロールによって殺された時、それが分かるだろう」

アナウンサー/
「…“今日の討論を聞いて悲しくなった。私の大好きなフォークが汚された気がします”」

ウッディー/
「オエッ!吐きそう。キショク悪いやつめ」

アナウンサー/
「…“青い山脈にも、スキヤキにも、私にはそれぞれ思い出があり、それをクササれた気がして不愉快だ。どちらの曲も、それが流れて来るとその当時の場面や気持ちが蘇り、懐かしく優しい気持ちにさせてくれる。このような音楽の素晴らしい効用を、どう考えるのか?”」

ウッディー/
「素晴らしい効用だって?悪しき側面のマチガイじゃねーの?懐かしい気持ちねぇ〜。まあいいや。しかし、ロックンロールはその懐かしい気持ちとやらをダイナシにしてナンボなんだよ。どっちにしろそのヘボい山脈だの、ウドンスキだのがクソしょうもない感情音楽ってことに変わりはないね。いや、それどころか、今の意見によってそれが見事に証明されたじゃないか」

アナウンサー/
「…えーっと、田丸さん、そちらどうですか?」
----------
田丸美寿々アナ/
「はーい!え〜と、それじゃ、こちら側行きますね。ちょっと毛色の変わったご意見を…あっ、これがいいですね。“何のかんの言ってみても、クラシック音楽の前ではすべて遊びみたいなもの。実際私の人生はクラシックを聴き始めて、より豊かなものになった。一度クラシックの深い世界に入ってしまうと、他のジャンルの音楽など聴く気がしない”」

ウッディー/
「(笑)フーン。朝起きてさ、ガウンなんかはおっちゃって、英字新聞でも広げてさー。紅茶か何か飲みつつドビッシーでもお聴きになってるんでしょうか、このお方は。背筋が寒くなる様な光景だ。まあ、こういう類いの生活の豊かさ?とやらが、クラシックそれ自体がすでに有している権威性をカサに来たものであることは99%間違いないね。まあ、クラシックの権威ったって単なる共同幻想なんだけどさ。要は近代のヨーロッパ至上主義の風潮の中で、タマタマ当のヨーロッパ音楽が最終到達地点みたいに位置付けられてさ、学校でも“それ以外にない”みたいに教え込まれて来たけど、実はクラシックったって一種の民族音楽に過ぎないんだからさ。それを勘違いして、有り難がっちゃって“やっぱり、素晴らしい文化は生き残って行くんだ”なんて思わない方がいいね。根源的に何があるのかと言やー、まッ、あるとすればそれはロックンロールと重なる“何ものか”でしかないんだからさ」

西部/
「あなた、そりゃ暴言だよ!」

久保夫/
「あっ、どうも!倉敷染工の久保夫です。どうせウッディーのことやから、クラシックも感情音楽の権化だ、とか言うんやろ?あんたはすぐ音楽を“感情音楽”と“衝動音楽”に分けたがるからなあ。もー、かなんわ。そやけど、オレ思うけど、そないにスッパリ分けられるもんなんか?ロシナンテ」

ウッディー/
「いや…クラシックは…感情音楽でしかない。感情音楽でさえない、と言おうか…。クラシックは大仰な人数の技術屋集団によって紡ぎ出されたハーモニーの曲芸であり…明らかに過大評価されたエスニックミュージックの一種だ」

田丸アナ/
「あの…討論はまた後程じっくり…と言う事で、視聴者の方からの次のご意見をご紹介します。“音楽は語るものではないし、語ってもしょうがない。音楽について言葉をもって討論しているこの番組自体が無意味”」

ウッディー/
「アホですな。何でそう自虐的になるのかねェ。音楽をやたら神聖視して不可侵だ、などと主張するお前の態度は無意味よりタチが悪ぃな。もはや害毒だよ。バカのバカによるバカのための理屈だとしか思えないね。音楽より人間様のが偉いハズだろ?音楽なんて人間様に隷属してりゃいいんだよ。いいかい?オレ達人間様は音楽を飼い慣らし、生け贄にして遂にロックンロールを発見した、ってのがオレの偽らざる見解だ!」

田丸アナ/
「…皆さん、言いたいこともあるでしょうが次行きます。“ウッディー氏は純粋な音楽を信用していないのではないか?”これは痛いところを突かれたんじゃないですか?ウッディー氏、いかがですか?」

ウッディー/
「モジリアニが“風景画、そんなものはない”と言ったのと同じ意味に於いて、純粋音楽など有り得ないね」

アナウンサー/
「え〜と、それじゃ、今度は会場に来てもらってるパネラーの皆さんにも意見を伺います。どなたか…あっ、それじゃ、そこのリーゼントに皮ジャン、サングラスのあなた、どうぞ!」

パネラー(1)/
「えっとー。自分もバンドやってるんですけどォ、ウッディー氏のロックンロール至上主義的な考えは非常によく分かります。ロックンロールは単なる音楽を超えたもの…生き方なんスよねェ!」

ウッディー/
「頼むから一緒にしないでくれよ、顔が赤くなっちまゎあ」

アナウンサー/
「それじゃ、次、タテカンを持ってる女性方…えっと“愛の歌声会”ですか?…の皆さん、一言どうぞ!」

ウッディー/
「ゲッ、愛の歌声会だって!?」

パネラー(2)/
「どうもコンバンワ〜!私たち(3人が声を揃えて)“愛の歌声会”で〜す!メンバーは現在7人、40代の主婦のグループで、保育園や老人ホームの慰問を中心に活動しているんですが、音楽によって人と人の心が繋がって行くという…」

ウッディー/
「犯すぞ!ババァ共!」
----------
アナウンサー/
「それじゃ、田原さんにお返しします!」

田原/
「はい!それじゃ続けましょう。ところで多田氏トイレ長いね〜、エッ!?帰っちゃったの?さっきから発言しないと思ってたけど、そうか、帰っちゃったのか。それじゃしょうがないな。えー、皆さん、多田氏は帰っちゃいました」

西部/
「議論のレベルが低過ぎたんじゃないの?僕には分かるなぁ、彼の気持ち」

田原/
「まあ、帰っちゃったものはしょうがない。それじゃウッディー氏、取りあえず多田氏の言ってた“反戦フォークとは何ぞや?”ってとこから喋ってください」

ウッディー/
「ちょっと待ってよ。その前に討論の最初の方でちょっと出て来たアムロナミエに対する馬崎氏の質問に答えときたいんだけど」

田原/
「えっ!?アムロナミエ!?関係ないんじゃないの?ちゃんと繋がるなら喋ってもらってもいいけど…」

ウッディー/
「繋げるからさ、大丈夫、大丈夫!えっ…と、オレがアムロナミエの楽曲にはロックンロールのテイストを感じってった時に、彼女は自分で歌作ってないじゃんって話になって…」(と馬崎氏の方を見る)

馬崎氏/
「…え、そうでしたっけ?」

ウッディー/
「それなんだけど、別に自作自演である必要はないワケ。馬崎氏がなんでそう思ったのか分かんないけど。ひょっとして前に僕がそう誤解されるような発言をしたのかな…で、アムロナミエの曲はご存知の通り、小室哲哉が詩も曲も書いてプロデュースしてる訳だけど、小室さんってのは実はよく分かった人なんですよ、ロックンロールについては…多分ね。アムロの、例えば“チャンス・ザ・チャンス”なんかの詩もそうだけど、細かな言い回しとか、分かってなきゃ書けないって気がする。そういうとこに一番出るからね、分かってるか分かってないかは。アムロの歌じゃないけど、小室さんの出世作に渡辺美里の“マイ・リボリューション”って有名な曲があるでしょ。“わかりはじめた/マイ・リボリューション/明日を乱すことさ”ってコーラスの部分。何気ないんだけど“明日を〜”と来て次に“〜乱す”って言葉は中々出て来ない。この語感ってロックンロールなんだよ、間違いなく。まあ、世の旧態然としたロックンロールバカ共は、はあ?アムロ?小室?こいつ何言ってんの?ってホザクだろーけど。こういうとこが僕の新しいところなんだよ。小室さんは頭が良くて商売上手だから現在の位置に納まっちゃってるけど。まあ、小室さんのそういうバックボーンが、実は今の時代とシンクロして来てるってとこがある。時代の方向としてはね、ぜったいロックンロールだから。小室人気はだから、表層的なものじゃない。もっと根が深いんだよ。正当な理由がある。そう言った意味で小室作品ってのは仮装したロックンロールなのよ。僕が思うに、TRFまではけっこうビクビクもんでさ、実験的って言うか、単なる流行りもので終わっちゃった感があるけれども、やっぱアムロナミエからかな。おっ、こりゃこの方向でイケル、ってんで本性現して来たって言うか。アムロはねー、それまで男共がさ、周辺からミミッチ〜くジワジワ切り崩していってた何ものかをイキナリ中心部からバーンッってブッ飛ばした感じがするね。炸裂寸前の女のコたちの群れの中にポーンと爆弾投げ込んで、一気に時代に点火したんだよ。それはもう女のコたちの方がズーッと先に行っちゃった。アホな男共は相変わらずチビチビ切り崩してるんだけど、もういいんだって!!そりゃ終わったんだよ、分かる?だからさ、今や愛あるセックスじゃなく、ロックンロールあるセックスの時代なんだって!」(ジュースを飲む)

西部/
「何言ってんだかサッパリわからない」

野坂/
「小室…直樹?」

小林亜星/
「…さっき野坂氏も言ってたけどさ、アムロっていうの?ああいうメロディーよりもリズムが強調された曲ってのは口ずさめないでショ。昔の歌はねー、さびしい時とかウレシイ時に口ずさめたんだよ。そうすることによって皆なぐさめられたんですよ」

ウッディー/
「なぐさめられて…それで?」

小林亜星/
「それでって、アナタ!!やっぱり音楽はっていうのは安らぎだろう!!」

ウッディー/
「このデブ!よく聞けよ。だいたいねー、安らぎしか与えない文化なんてロクなもんじゃないんだよ。もっとケバケバしくマガマガしい…そういうものこそ文化と呼ぶに相応しい…」

野坂/
「コラ!!デブは言い過ぎだろう。アムロ?口ずさめるも何もないよ。あんなの何言ってるか分からんじゃないか!」

宮台/
「あのねー、何言ってんのか分かんないのはあなただけですよ。今のコたちはちゃんと分かってるんですよ。逆に言えば若いコがあんたの“黒の舟唄”聴いてワケ分かんないのと同じでしょ」

西部/
「いやー、小林氏の意見は重要ですよ。“口ずさむ”ってことはそれを“共有する”ってことでしょう?単に聴くだけ、受動的なだけじゃなく、その唄に対して積極的に働きかけてるってことじゃないか。それは重要だと思うなあ、僕は」

野坂/
「さっきの話だけどさ、クラシックがエスニックだって意見には賛同しかねるね。実際の話、クラシックはインターナショナルじゃないか。ヨーロッパ至上主義だか何だか知らないけどさ、それはヨーロッパの国々がそれだけの力を持っていたってことの証であってね、そういう強力な国の音楽が世界を圧巻したって何ら不自然じゃないんだよ」

ウッディー/
「パチパチパチ!今の意見、好きだなあ。でもあくまでそれは、強力な国の文化の一部としてのクラシックがその国々の支配圏と共に広がったってだけでしょ?ロックンロールはその強力な国が支配圏を増大しつづけるという志向性の根源にあるものなんですよ。単なる文化の一部じゃない。現われ方としては音楽という形式を借りて、数分間続く空気の振動音という風に現れざるを得ないんだけどさ。つまりロックロールはクラシック音楽が発現するその大モトでもある。それは形式ではなく、動力そのものなんだよ」

宮台/
「それはちょっと言い過ぎだなー。フォロー出来ないよ。そこまで行くと宗教の話になっちゃう」

ウッディー/
「それはもう、宗教の基本動力だってロックンロールなんだからさ」

田原/
「え〜っと、ちょっと待って!!僕は頭が悪いからよく分かんないんだけど、反戦フォークがなんでロックンロールの話になっちゃうの?ちょっとウッディー氏、説明してくんないかなあ?」

大島渚/
「バカヤロ〜ッ!!」

※キリがないのでもうやめた〜っと。ジャンジャン!!

(ウッディー:98-autumn)

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