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ウッディー瓦版/コミュの★ザ・グレート・マックンロール・スウィンドル/後編★

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■Power Machintosh/G3

さて、90年代後半から21世紀前半に掛けて世のIT革命はより一層進み、音をデータとして収集、加工するサンプリングを多様したミクスチャー作品が音楽界を席巻したりした。僕は当時の嫁と離婚したり、引っ越したりと、身辺はゴチャゴチャ。

さらに、京都の超居心地の良かった派遣先から遙か大阪へとトバされたことを不服とし、半月の無断欠勤の末、警備会社を退職。あっという間に食い詰め、日銭が必要になったため、あれほど愛着を感じていた150を、近所の質屋に3万円でブチ込んでそのまま流してしまう。哀れ。でも買った時の倍程で質に入ったのには驚いた。たぶんこの時の質屋のオジイチャンはコンピュータというものを前に、思わず大枚を差し出してしまったのだろう。

その3万で半月食いつないだ末、現在のデザイン事務所にコピーライターの肩書きをもらって潜り込んだ僕は、仕事用にパワーマックG3(PowerPCプロセッサの第3世代)&フラットタイプのディスプレイを与えられる。文字打ち中心の仕事にゃ充分だ。

ちなみに面接の際には、「マックですか?イラストレーターとフォトショップは普通に使えますねー」などと適当なこと言ってたのを思い出した。これも“偉大なるマックンロール詐欺”か!?

そう言えば、20インチのディスプレイや2fxは、余りにも重く場所を採るので引っ越しの際、旧居に置き去りにしてしまった。今思えばモッタイナかったかも。
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■e-Mac/G3(※D)

その後、世紀末を風靡したカラフルなサクマドロップの如き初代i-Macブームを横目で見送り、恐怖の大王も降って来ないまま新世紀を迎える。で、2001年。出たばかりのOS-Xを搭載したe-Macを、ヨドバシカメラのマックコーナーで、今度は新品で手に入れた。だいたい15万くらいだったと思う。

この時も、うれしさ余って配送を断り、担いで帰ろうとしたが、こいつはマジシャレにならないくらいの超重量級。ヨドバシの他のフロアでキャリーを買ってそいつにぐるぐる縛り付け、這々の体で持って帰った。それまで使っていた8500はプリンタやMOドライブごと後輩の女のコに譲渡。いい人でしょ。

デスクトップピクチャやアイコンなどは8500のコンセプトを継承してジョニー・ロットンの画像を使い、HDもそのまま“Rotten”と名付けた。

e-MacにはG4が搭載されており、システムは0S-XとOS-9が共存。クロック数は800MHz。さらにメモリ640MB、HD40GBと、8500購入時からすれば夢のようなハイパワーマシンを手にした観があった。

で、新時代のオペレーションシステムにいち早く慣れようと、しばらくは0S-Xを立ち上げていたが、2つのOSの共存は何かと問題が多く、程なく0SXを外してOS-9のみに。また、僕はこのマシンで本格的にデジタルコミックを描こうと思っていたので、必需品となるタブレットや、漫画の原稿出力の為にA3対応のプリンタまで買ったがこっちもちょっと手を出して頓挫。時間が掛かり過ぎるんだよなー。しかし、展望は大いにあり。

さらに、当時としては結構高解像度のスキャナも同時購入。このスキャナが、ミクシーでこんなにも活躍しようとは、当時は想像だにしなかった。A4対応なんで、アナログLPのジャケなんかは分割してスキャン、フォトショップでくっつけるのが手間だけど。今、一番欲しいのは本とかページ物のスキャンが楽そうなハンドスキャナ。あるとメチャ便利そー。

余りこく言う人はいない気もするのだが、僕はこのe-Macのデザインは、歴代マックの中でも突出していると思う。光沢のあるスノーホワイトの躯体はスタイリッシュであり(※51)、三角形のオニギリ状に出張った後頭部もオシャレである(※52)。正面から見るとやや丸みを帯びた正方形をしており、フラットガラスのディスプレイの下、左右には小さな丸いスピーカー。大した音量は出ないにしろ、マックで作業しつつCDなんかを聴くには丁度いい。その真ん中に、シルバーのリンゴマークをいただいたカワユイDVDドライブが鎮座(※53)。オニギリ躯体の側面後方には、スカジーから進化したUSBや大容量のファイアーワイヤーなどのポート類もスッキリとセンスよくレイアウトされている。う〜ん、トータルに美しい。

ジョージ・ルーカスの映画にでも出て来そうな、ロボットチックなデザインが物議を醸した第二世代のi-Macも、遊び心は満点だけど、僕的にはちょいヤリ過ぎ感が否めないしねー。

40GBのHDスペースを持つe-Macには、何と2時間程の映画が一本丸々取り込めた。これは初体験である。すげえ。今や家庭用テレビで何十時間ものHDレコーディングが普通になっているので、この感覚を分かってもらうのは難しいかも知れないが、当時は(つってもほんの4年程前)マジすごいことだったのだ。つまり一般的なパソコンで、余裕をもって動画を扱えるようになったのである。インターネットのエロサイトにも大量の動画がアップされ始め、数年前にノーカットの静止画像の山に衝撃を受けた僕達は、今度はノーカットの動画にまたまた追加衝撃を受けることとなる。もう、怖いもんなしだ。

思えばe-Macを最大に駆使したのは、この動画の取り込み作業(アナログ映像をデジタル化して保存)であった。なんせこのe-Macにはi-Moveという編集ソフトが標準装備されており、取り込みやデータ変換はHDの容量の許す限り自由自在。これまでに録り貯めたレンタルビデオのダビング物から、テレビドラマやアニメ、特集番組の録画、好きなアーティストはもちろん、自身のバンドのライブ映像など、山のようなアナログビデオライブラリーから、特に気に入っている映像、動画を逐一デジタル化していった。えっ?デジタル化してどうするのかって?…んなこと知るか。

ただ、8500の20倍の容量になったとは言え、やはり複数保存しようと思うと、ムーヴィーデータのサイズにはおのずと限界が設けられる。保存する画面サイズには5つほどのメニューがあるが、最高画質で保存すると40Gまるまる使ってしまうので、僕はすべて品質真ん中くらいのCD画質に圧縮して保存している。これで、8500よりは画面のサイズはひと回り大きく、動きも滑らかであるが、やっぱ見づらい気がする。

しかし、映画からテレビ、テレビから携帯の画面へと、僕等が見る映像の枠は近年どんどん小さくなっているので、近い将来、このサイズで何とも思わなくなるのかも。テレビに比べるとメチャ近くで観ることになるしねー。小さくて観にくいなーと感じるのは旧時代への郷愁だけなのかも知れない。たぶんそうだ。

このe-Macの末路は冒頭で述べた通りである。今は僕んちの玄関で引き取り待ち(※54)。あー、早くストアに電話しないと。アーメン。
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■i-Book/G4(※E)

e-Macを買った頃の僕は、これまでもらったことのないようば額のボーナスをもらい調子に乗っていた。で、その半年後、冬のボーナスでi-Book/G4を購入。これは中古で10万程度だったと思う。

この頃、フランスの哲学者ジル・ドゥルーズにハマッていた僕はデスクトップピクチャー、起動画面、アイコンのすべてをドゥルーズの画像に設定し、HDをジルと名付けた(※55)。

このi-Bookもe-Macと同じくシステムは0S-XとOS-9が共存、間もなくOS-9マシンと化す。クロック数は500MHz。メモリは320MB、HD20GBと、トータルなスペックはe-Macよりは落ちるが、PowerPCプロセッサに関しては、e-Macはおそらく生産終了後の残り物のG3だった(僕の予想)が、こっちはG4!オマケにe-Macでは出来なかったCD書き込みも出来る!なかなかに頼もしいやつであった。

まあ、そうは言ってもe-Macがあんのに、なんでコレ買っちまったのかつーと、アレだよ、つまり150の時に味わった、自分のお気に入りをすべて詰め込んで持ち歩くという、デュシャンの「トランクの箱」的快楽(※08)が忘れられなかったのである。

e-Macで取り込んだ動画、「アンダルシアの犬」「フリークス」「女優霊」とかの僕のフェイバリットムーヴィーを始め、「傷だらけの天使」(※56)「ルパン三世」(※57)「天才バカボン」(※58)などお気に入りのTVドラマやアニメ、「ごっつええ感じ」の中の伝説的なコーナー、こだまひびきの漫才、木登りする芥川龍之介、自分で撮った幽霊映像などの小ネタから、過去や現在の自分のバンドや、ピストルズやディラン、初期拓郎など掘り出しもののライブ映像などをジルにコピーし、持ち歩いた。さらに、画期的な音楽データ再生ソフト、i-Tuneにお気に入りの曲を片っ端から取り込み、何百曲も持ち歩く。快感。

買って家に置いておくだけでなく、例えしょっちゅう観たり聴いたりしないとしても、実際に持ってあるくことこそが、所有の感覚を満たしてくれることを知るのである。

また、青空文庫という無料の文学書データベースから山ほど作品をダウンロードし、エキスパンドブックつーソフトで読んだりとか。そう、山のような文豪の小説をタダで手に入れるだけでなく、まとめて持ち歩けてしまうのだ。一冊一冊が重厚な造りでやたらと重かった現物書籍時代には考えられなかったことである(※59〜61)。

ミクシーのコミュメンテや瓦版制作にも、i-Bookは本当に活躍してくれた。原稿を書き足したり、編集したり、画像を加工したりと、この2〜3年もの間、会社の行き帰りの電車の中で、こいつを開かない日はなかったくらいだ(※62)。また、大宮駅そばの「カフェエクストラ」は、勝手に店内の電源を使っても文句言われないので、僕のお気に入りのマックいじりの場である(※63)。

最もくぅだらない使い方としては、ライブの時にマイクの前あたりに置いて歌詞カード表示させたりとか。一種のパフォーマンス(アホーマンス)だけどさ。

もちろん、このi-Bookは今も僕のバッグに入っている。
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■i-Mac/G5(※F)

そして、僕の所有するマックとしては実に6台目となるのが、今回買ったi-Mac/G5。これは件のボンダイブルー、ロボットフォルムの系統を汲むi-Macシリーズの進化型(2007年2月現在)である。初代i-Macやe-Macに比べるとデザイン的にシンプルであり、フェティッシュ度は落ちるが、それでもヨドバシカメラ等量販店のパソコン売場にズラリと陳列されたWindows系マシン群に比べれば相当センスがよろしい。

現在のi-Macシリーズは全体的にうすべったく、これまでのディスプレイ一体型マシンのように後頭部が出張っていないため場所を取らない。e-Macをどかしてこいつを置くと机広々…って感じだ。まあ、僕は多少邪魔に感じるくらいの存在感あるデザインのが好きではあるが。

何せ、こいつを0S10メインで使うことで時代に追いつこうてんだから、前回瓦版の「〜収穫」でも紹介したように、0SX(当初、0S10はこう呼ばれていた)やパンサー関連の入門書を何冊か買い込みハリキッテはいる。ハリキッテはいるのだが何だかよく分からない。なんつーの、何人かで使う…みたいな概念とか、各フォルダの位置関係がどうも謎である。後、最大の問題はやっぱ今までのOS9時代のデータ。それ使おうとする度にクラシック環境みたいのがグワーンと立ち上がって来るのが煩わしい。いっそこっちは何から何までイチから始めた方がいーのか?先はなげー。
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マックは高価なオモチャである!この認識はずっと変わらない。だからこそ“ンロール”できる。“ンロール”というのは僕がロックンロールというワードから抽出した概念であり、この“ンロール”が“ロックンロール”を単なる“ロック”と大きく差別化する。

つまり、“ロック”に“ンロール”を接続することで、それは単なる“ロック”をその内に含む“広義の音楽(音を愉しむ、心を癒す、人と人と繋ぐ、別世界を構築し、そこへと誘う)”から徹底的に逸脱するのである。

言ってみれば、“世の中の役に立つこと、人を歓ばせること”に重きをおいた、いわゆる“文化”と呼ばれるものに対しての、そこからの逸脱を目指すもの、“反文化”といったような意味合いを、僕はこの“ンロール”という概念に含ませているつもりである。

ジル・ドゥルーズ風に言うならば“ンロール”とは、小さな螺旋やジグザグを描きながらどこまでも続く逃走の線である。いわゆる“文化”の明かな弊害である、クソ真面目な居心地の悪さや、せっぱつまった感情、逃げ道のない袋小路からスルリと抜け出す、限りなく衝動に近い精神的な動作(それはタバコを吸うちょっとした仕草にまで現れ得る)。

マックは高価ながら圧倒的にオモチャであるが故に、“ンロール”することが可能なのだ、と思う。このリンゴチャンは“ンロール”するに相応しいマシンなのだよ。たまに、「いーか、ヨボヨボのジジイになっても、マックあるし」などと思うことさえある。

それはそれとして…思えば、ずいぶんと僕は“マック”で“ンロール”して来たが、手にした時には何かとてつもなく素晴らしい事が出来そうであり、期待ばかり膨らむ割には1年後、やったことと言えば、バンドのライブDMを作ったことと、ギガ単位のエロ画像を集めたことだけだった…みたいなフェイク感が、常にマックにはつき物だったような気がする。

また、次々と進化し、今日買ったマシンが明日には過去のものとなるような、価値という概念の根底を揺るがすような進化のスピードも、そのフェイク感に輪を掛けていた。僕が、屑のようなピストルズのアルバムタイトルに倣って“偉大なるマック詐欺=ザ・グレート・マックンロール・スウィンドル”などと言いたくなるのは、そんな訳なのだ。

遅きにではなく、明かに早きに失して自分の会社をブッ潰した件の「I-イラスト」社長などは、声を大にして揶揄したいであろう。

“ザ・グレート・マックンロール・スウィンドル!!”

…僕はこう呟く。

“イッツ・オンリー・マックンロール…バット・アイ・ライク・イット!!”。

…ジャンジャン!

(ウッディー:07-02/10)
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PS-01/
ところで、この間僕はマイミク・久保夫が古くから所有してたマッキントッシュ:クラシック(※64)と僕がライブなんかで使っていたシール貼りまくりのフォークギターと交換した。今度の連休に受け取りに行く予定。ちょい愉しみ。ギターはクリプレでハニーにオニューのいいやつもらったんで問題ナシ!
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PS-02/
ウインドウズとの独善的で勝手な対比をひとつ。僕が思うに意匠もシステムも含めたトータル・デザインにおいて、マックは初代ウルトラマン的、ウインドウズはウルトラセブン的である。マックはヤマト的、ウインドウズはガンダム的である。マックはロックンロール&パンク的、ウインドウズはニューウェイブ的である。この差異は決定的であり埋めがたい。両者が交わることはないであろう。
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※上記の各マックのクロック数などのスペックの詳細はウロ覚えであり、間違っている可能性大です。詳しくはお近くのマックストア、またはソフマップ係員にお尋ね下さい。
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上画像/
右)※D

中)※E

左)※F

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