検査血液学コミュの異型性と異形成の違い

タイトル通りです。
この二つの表現はどのように使い分けるのでしょうか？(ちなみにMDSが骨髄'異形成'症候群。Aty-Lyが'異型'リンパ球なのは知っています。)
例えば骨髄像観察のコメントとして、顆粒球系に形態異常が見られた場合などには、異形成か異型性のどちらの表現を用いればいいのでしょうか？

コメント(4)

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[3] mixiユーザー 09月13日 10:27

明確な基準はないようですね。
僕の感覚では、
異形成 (dysplasia)＝MDSの診断確度区分のカテゴリーA,Bに相当する形態異常を認めた時のみに使ってます。
異型性 (atypia)＝急性前骨髄球性白血病に見られるfaggot　cellやCBF-leaukemiaに認められる異染性顆粒を認めるeosinoが相当。
というように使いわけるように心がけていますが、異形成（dysplasia）しか使用していないのが現状です。

あと、ググってみました。阿南先生のコメントがヒットしたので紹介します。
詳細は下記参照ください。
http://www.beckmancoulter.co.jp/hematology/oneself/part01/self3_01.html
によると、
「まず、用語の標準化について検討しましょう。基準案がないために私見を述べます。」

1.　｢(正常)芽球｣と｢病的芽球｣“芽球”は正常にも病的芽球（白血病細胞）としても混同されて使用されているようで、その病態は異なため使い分けることが必要です。双方の異なる点を示します。
①｢(正常)芽球｣　（normal) blast
染色体異常がなく末梢血には反応性に出現することがあります。
核は円形～類円形、核形不整なし、核小体1～2個、アズール顆粒は認めません。
②｢病的芽球 (白血病細胞）｣ pathological blast (leukemic cell)
多くは染色体異常を伴い腫瘍性に出現する白血病細胞を指します。
顕著な核形不整や明瞭な核小体をもち、アズール顆粒を認めるものもあります。異型性があります。

2.　｢異型リンパ球｣と｢異常（病的）リンパ球｣
① ｢異型リンパ球｣atypical lymphocyte
“異型”とは正常のリンパ球に比べると“異常にみえる”という意味で腫瘍細胞の性質をもったリンパ球ではありません。すなわち反応性の形態変化として捉えます。健康小児で10％未満、成人でも3％未満に末梢血にみられるといわれています。抗原刺激を受けたリンパ球は大型化し、細胞質には好塩基性が一面に広がってみえるか放射状に走るようにみえます。
②｢異常（病的）リンパ球｣abnormal (pathological) lymphocyte
異常リンパ球は腫瘍性の形態変化（異型性）として捉え、大型化、核形不整、明瞭な核小体、細胞質の突起、空胞などの形態所見で、単一（同じような細胞が腫瘍性に増加する）様式をとることが多いようです。
8.　｢異形成｣と｢異型性｣異形成 (dysplasia)は細胞が分化する段階において発生する成熟障害に用いるもので、異型性 (atypia)は正常型に比して腫瘍性の所見を述べる場合に用いるものです。
双方ともに異常クローン、形態異常を持ちあわせています。

[4] mixiユーザー 11月01日 17:04

なるほど！素晴らしい回答ありがとうございます！
あと返事が遅れて申し訳ありません