検査血液学コミュの普通染色について

初めてトピック立てさせていただきます。

４月から血液検査担当になる臨床検査技師です。
私が働いている検査室では血液普通染色にメイギムザ染色をするのですが、ギムザ染色を行う際に１/１５Mリン酸緩衝液(pＨ６.４)の１０倍希釈をしません。

学生の頃に使用していた教科書などには使用時に１０倍希釈すると書いてあったのですが、そのまま使用しても染色性は変わらないでしょうか？

また１０倍に希釈する理由とはなんでしょうか？

携帯からの書き込みなので見にくく読みにくいかもしれませんがよろしくお願い致します。

コメント(11)

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[2] mixiユーザー 04月02日 21:12

まるさん

詳しい方に聞いてみました。
一報ですが、お伝えさせていただきます。

１．ギムザ染色やライト染色などのロマノフスキー染色で、きれいな染め上がり
を得るためには3つの条件（染色液の濃度、染色時の温度、ｐH）が必要となります。

２．このうち染色液の濃度、染色時の温度（室温）は染め上がりが濃くなるか薄
くなるかに関与しますが、ｐHは色（赤みを帯びるか、青みを帯びるか）に関係します。
　従ってｐHを一定にするため、bufferが使用されますが、最適ｐHは6.4～6.8
の弱酸性とされています。
　このｐHのbufferはリン酸緩衝液が最適です。ただし、あまり濃くする必要
はありません。

３．リン酸緩衝液を作る場合、1/15molが作りやすいので、この濃度で作ってお
いて、通常は使用時に10倍に希釈します。
　染色液との関連で、1/150molの濃度のイオン強度があっているようです（た
ぶん）。

４．勿論原液を使用しても染色は可能ですが、イオン強度が強すぎて、きれいに
染まらない場合があるようです。私の経験では好酸球の顆粒が少し灰色がかって染まったことがあります。
　それは、もう40年以上昔のギムザ液（メルク社製）でした。現在のギムザ液
（武藤）では、あまり問題ないようです。

５．かつての古い検査法提要では、ギムザ液の希釈は水道水となっていたようです。
　当時検討された施設での水道水は、たまたま至適ｐHであったのだろうと思
いますが、全国どこでも同じｐHの水道水とは考えられません。
　今では、必ずbufferを使用するようになっていますので、問題ありません。

６．染色液とbufferのイオン強度の関係については、確認してみます。

２．３．４あたりが関連するかな？

ご参考になれば、幸いです。

[3] mixiユーザー 04月02日 23:44

> 耳ちっちゃいでさん
お答えくださってありがとうございます。

希釈ありとなしで好酸球の顆粒に染色の違いがあったのですね。
今は違いはあまりみられないということで安心しました。

いくら調べても理由がわからず、途方にくれていたので大変参考になりました。

お忙しい中、本当にありがとうございました。

[4] mixiユーザー 06月27日 20:27

官公庁の研究所で、助手をしています。

業務で、マウスの抹消血塗抹標本を、ライトギムザ染色しています。
メルク社のライト染色液、ギムザ染色液を使用しています。

染色液のかす？のような汚れに困っています。
水圧をかけて長時間水洗すれば、かす様の汚れは落ちますが、せっかく染めた色まで落ちてしまいます。

スライドグラスに細胞を載せた標本は、もっとかすがひどく、落ちません。

細胞のサイトスピン標本は、同じ染色できれいに染まります。

染色液の問題でしょうか？
それとも手技の問題でしょうか？

学生の頃、犬の血液塗抹標本をメイギムザ染色してましたが、きれいに染まり、全く苦労しませんでした。

ネットで調べても、これといった説明を見つけられません。

同じようなご経験のある方、染色液について詳しくご存知の方いらっしゃれば、ご教示いただけませんでしょうか。
よろしくお願いいたします。

[5] mixiユーザー 07月19日 08:51

ねこしゃんさん
遅くなってスミマセン

>染色液のかす？のような汚れに困っています。
3つ考えられます。
1）染色手技で、上乗せ法とバット法があると思います。一般的に上乗せ法の方がかすが乗りやすいので、もしバット法をされておられなかったら、お勧めします。
2）染色かすですが、標本の裏側にこびりついた染色液によることもあります。染色終了後、標本の塗抹反対面をアルコール綿花で拭いてみてください。綿花に染色液の色素がべったりついてかすが減っていたら、それが原因です。
3）スライドグラス＞サイトスピンということですので、標本作成時の細胞の立体的な重なりが染色ムラやごみの原因になっているかもしれません。スライドグラス塗抹時は、できるだけ薄く均一な標本を作製されることもお勧めします。

また、不明な点があればコメントください。

[6] mixiユーザー 07月25日 14:02

>>[005]
大変分かりやすくご教示いただきまして、ありがとうございます。
また、お礼が遅くなり申し訳ございません。

あれから、本や資料に書かれていることを色々やってみました。
水洗の仕方で、多少改善されました。

塗抹面裏側は、毎回水拭きしていますが、かなり手間がかかって面倒に感じていました。
アルコール綿花で拭いてみます。

バット法とは、染色壷での染色のことでしょうか？
実は、ライト染色は上乗せ法で、ギムザ染色は染色壷で染色しています。
職場のやり方はライトもギムザも上乗せ法で、以前は全て上乗せ法でやってました。
染色液を大量に使ってしまうからと(全てにケチな)先輩に言われ、ライト染色だけは上乗せ法のままでやってました。
バット法の手順を調べて試してみます。

塗抹時は、今以上に薄くひくよう、心がけます。

今日これから、マウスの血液検査で塗抹標本を作成するので、早速実践します。
どうもありがとうございました。

[7] mixiユーザー 07月26日 11:22

>>[6]
>バット法とは、染色壷での染色のことでしょうか？
そうですよ。
来週早々に、当院でのライト染色のバット法のやり方を調べてきます。

人用ですので、参考までに＾＾
少々お待ちを～

[8] mixiユーザー 07月28日 20:31

>>[6]
人の骨髄染色用ですので、少し濃いかもしれません。

1液：ライト染色液（武藤社製）　7.5ml
　　　純メタノール　42.5ml
2液：ギムザ染色液（メルク社製）　7.5ml
　　　pH6.4　リン酸buffer　42.5ml

①1液に5分（末梢血でしたら3～4分）
②2液に20～23分（末梢血でしたら15分）
③水洗、乾燥　
です。

1度お試しください。参考になれば幸いです。

[9] mixiユーザー 07月28日 21:15

>>[008]

お忙しい中、わざわざ調べていただいて、どうもありがとうございます。
教えていただいた方法を試してみます。

[10] mixiユーザー 10月05日 10:19

教えてください！
ライトギムザで上乗せ方で染色しております。
この所ライト液で染色の後、全体にゴミのような小さなカスが残っております。
ライト液のせいなのでしょうか？
まだ期限は来年の5月まであるのですが～

[11] mixiユーザー 10月06日 12:56

ライト液にBufferをのせて希釈液染色を行いますよね。
その際に、液面に光沢のある膜がはっているような気がしませんか？
それが、ギムザ染色へうつる際に標本上に残って、バックグラウンドがあがる（全体にごみのようなカスが残る）原因と考えています。
コツとしては、ライト希釈液→ギムザ染色の間にリン酸Bufferを上から流して洗浄するのですが、バットにリン酸Buffferをはっておき、そこへ標本を横向きで水平にくぐらせます。ライト希釈液で出来た光沢のある膜を標本上にのらないようにする工夫です。
文章ではわかりにくいかもしれませんね。理解しにくかったらコメントしてくださいな。また、考えます、

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