ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

カナダの歴史と政治コミュの住居侵入者への攻撃を無罪とする刑法改正案

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 保守党のポワリエーブル党首は8月29日、住居不法侵入者への攻撃が罪にならないよう刑法を改正する意向を述べた。
 これは、オンタリオ州リンゼイで21日、クロスボウを持って自宅に押し入った侵入者に対し、ジェレミー・デビッド・マクドナルド容疑者(44歳)がナイフで攻撃し重傷を負わせ、武器による暴行と加重暴行の容疑で逮捕された事件に対応したものである。ポワリエーブル党首は、オンタリオ州ブランプトンの自宅前で記者会見を行った。
「10年間の自由党政権の後、システムは犠牲者を犯人のように、犯人を犠牲者のように扱うようになった。」

 だが刑法第34条に、特定条件下における侵入者への攻撃は罪に問われない規定があるため、改正は意味を持たないと、マギル大学で法学を教えるノア・ワイズボード教授は指摘する。暴力または暴力による脅しが実行される合理的根拠があると信じられる状況での攻撃は、罪に問われない。それらの攻撃は、防衛または防護の目的でなければならず、状況に応じ合理的でなければならない。合理的疑いを越えて、侵入者に行使された自衛の攻撃が過剰だったと証明する義務は、検察側にある。裁判所は攻撃が合理的かどうかを判断する際に、脅迫の性質、当事者の身体能力、当事者の経歴、当事者が武器を使用したり脅したりしたどうかなど、9つの条件を考慮する。
 しかしポワリエーブル党首は、これを批判する。
「襲撃から家を守っている国民に、9つの条件を考えている時間はない。」
「あなたが正しいことをしているだけのとき、複雑な、理解困難な法理を適用するのは間違っている。」
 だがショーン・フレイザー法務大臣は、Xで次のように述べた。
「カナダ人にはすでに、ハーパー政権が成立させた法により自衛する権利がある。」
「彼は今、警察を非難することによって、自分たちが仕事をしているというマスコミ向けのポーズを取っている。」
 ハーパー保守党政権は2013年、ポワリエーブル党首が今批判している9つの条件を規定した法案を成立させている。
 ワイズボード教授は、襲撃された住人が加重暴行で起訴されるのは、襲撃者への攻撃が過剰であり合理性を欠くという、我々が知らない証拠を握っているのだろうと推測した。

 キム・ショフィールド弁護士は、ポワリエーブル党首が提案した改正は、事態を明確にしたり簡素化するのではなく、人々をより危険にさらすことがありえると警告した。
「合理性の推定は、非常に危険ですべりやすいスロープのようだ。」
「もし誰かが判断ミスをしたら、そして来訪者が本物の侵入者でないなら、何が起きるだろうか?」
「誰かがあなたの玄関に来たとき、暴力を行使する当然の権利はあなたにない。そして我々は、合理的に行動しなければならない。それが刑法の規定だ。」
 フロリダ州などでは、退避義務なく、侵入者に致命的な攻撃が許される「スタンド・ユア・グラウンド法」がある。ワイズボード教授は、ひとたびそのような法律が施行されれば、人々は銃を持ち、社会的弱者や少数民族を撃って「私は命の危険を感じた」と主張するようになると警告した。

 ルイジアナ州バトンルージュで1992年、留学していた高校生服部剛丈君が誤って友人宅の隣家に進入し、住人に撃たれ死亡した。住人は傷害致死で起訴されたが、無罪となった。民事訴訟では、住人が賠償を命じられている。

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

カナダの歴史と政治 更新情報

カナダの歴史と政治のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。