2月24日読売新聞朝刊にて、万波廉介先生が行った４例の腎臓摘出術に関する否定的意見が載るという情報があります。実際にどのような記事になるのかわかりませんが、支援者の皆様が過度に心配されなくてよいように、私の意見を述べておきたいと思います。
万波廉介先生がされた４例の摘出術の詳細ですが、
１例目は他医での治療の合併症で尿管壊死を起こした症例です。患者さんに、腸管を用いた代用尿管を造設するか、腎臓を摘出するかのオプションを示した上で、患者さんが腎臓摘出を希望された例です。まったく問題ないと思います。
２例目は両側の腎臓良性腫瘍 angiomyolipoma の症例で左腎臓は部分切除終了後、右腎臓の手術をしているさなか、こちらのほうが巨大な腫瘍であったことから、主治医の先生よりの腎臓摘出を依頼されたものです。万波廉介は手術がうまいのでこのように、さまざまな場所からよばれて手術をされております。しかし、治療方針に関しては主治医に従うのが本来ですので、これもまったく問題のない症例と思います。この件に関して、自家腎臓移植をすべきであり、そのインフォームドコンセントを取っておくべきであったと非難しているようですが、まず、それは、主治医の仕事であること、また、一方の腎臓に部分切除をして、他方の腎臓を摘出し、体外で腫瘍部分を除き、その後、自家腎臓移植をするという、泌尿器科の手術の中でもおそらくもっとも長くかかるような手術を患者さんの背景を考えずに、推薦するとしたら、その先生は臨床経験が乏しい方としか思えません。
３例目は田舎の開業医さんからの依頼で、万波廉介先生が行かれて手術をした症例で、石灰化を伴った４センチをすこし越えるぐらいの腫瘍だったので、万波廉介先生は「良性腫瘍の可能性がある。術中迅速標本をとってその結果で、部分切除でいいのか、腎臓全摘出がいいのか決めたほうがよい。術中迅速標本の行える大きな街の病院へ行く方がよい。」と薦めました。しかし、患者さんがここで手術してほしいといわれ、万波廉介先生は「ここでは術中迅速標本ができないので、癌として腎臓摘出するしかないけど、いいですか」とたずねると、「結構です」との患者さんの返事でした。これも、問題のない症例でしょう。
４例目は２センチぐらいの腎臓内部の動脈瘤の症例で、一部に石灰化を伴っていました。患者さんに、一部石灰化を伴っているのでおそらく大丈夫だろうが、まれではあるが破裂する可能性がある。オプションとして、このまま経過観察か、腎臓摘出するか、摘出して体外で治療をしたのち、自家移植をするという選択枝を提示しました。約１週間後、やっぱり腎臓ととってくれと言われて手術したものです。これも、まったく問題ない症例です。この件に関して、下大静脈にクランプをかけて、腎臓静脈を切除し、その後、縫合したことを非難されているようですが、これまた、笑止な話で、移植外科の領域では、下大静脈にクランプをかけることは、日常茶飯事で、３-４０分のクランプはまったく問題ありません。また、そのほうが、最終的な、下大静脈の形も自然になることがおおく、血栓の予防にいいと思います。万波廉介先生は５分程度のクランプだったそうで、なぜこれが問題になるのか、まったく理解に苦しみます。もし、これが問題ならば、すべての移植外科医は移植をやめなければなりません。
残念なことに、合同の学会として、病気腎移植を認めない方向に進んでいるようです。万波氏らが行った摘出術がおおむね不当とされたようですね。
もしも、このことで、万波先生の医師免許や保険医が剥奪されるようなことになるのなら、法の下での平等ということで、今まで、腎臓癌に対して、部分切除を行わず、腎臓摘出をされた泌尿器科の先生方、すべての医師免許や保険医を剥奪していただきたく思います。
今後、泌尿器科の先生はどうされるのか心配です。腎臓癌で特にStage 1aの場合は腎臓摘出はもう出来なくなりました。動脈瘤も、腎嚢胞も、そして尿管狭窄も腎臓摘出をしてはいけません。部分切除や自家腎臓移植の技量を持った万波先生ほどの素晴らしい先生がどこの泌尿器科にもおられるといいのですが。。。
万波廉介先生がされた４例の摘出術の詳細ですが、
１例目は他医での治療の合併症で尿管壊死を起こした症例です。患者さんに、腸管を用いた代用尿管を造設するか、腎臓を摘出するかのオプションを示した上で、患者さんが腎臓摘出を希望された例です。まったく問題ないと思います。
２例目は両側の腎臓良性腫瘍 angiomyolipoma の症例で左腎臓は部分切除終了後、右腎臓の手術をしているさなか、こちらのほうが巨大な腫瘍であったことから、主治医の先生よりの腎臓摘出を依頼されたものです。万波廉介は手術がうまいのでこのように、さまざまな場所からよばれて手術をされております。しかし、治療方針に関しては主治医に従うのが本来ですので、これもまったく問題のない症例と思います。この件に関して、自家腎臓移植をすべきであり、そのインフォームドコンセントを取っておくべきであったと非難しているようですが、まず、それは、主治医の仕事であること、また、一方の腎臓に部分切除をして、他方の腎臓を摘出し、体外で腫瘍部分を除き、その後、自家腎臓移植をするという、泌尿器科の手術の中でもおそらくもっとも長くかかるような手術を患者さんの背景を考えずに、推薦するとしたら、その先生は臨床経験が乏しい方としか思えません。
３例目は田舎の開業医さんからの依頼で、万波廉介先生が行かれて手術をした症例で、石灰化を伴った４センチをすこし越えるぐらいの腫瘍だったので、万波廉介先生は「良性腫瘍の可能性がある。術中迅速標本をとってその結果で、部分切除でいいのか、腎臓全摘出がいいのか決めたほうがよい。術中迅速標本の行える大きな街の病院へ行く方がよい。」と薦めました。しかし、患者さんがここで手術してほしいといわれ、万波廉介先生は「ここでは術中迅速標本ができないので、癌として腎臓摘出するしかないけど、いいですか」とたずねると、「結構です」との患者さんの返事でした。これも、問題のない症例でしょう。
４例目は２センチぐらいの腎臓内部の動脈瘤の症例で、一部に石灰化を伴っていました。患者さんに、一部石灰化を伴っているのでおそらく大丈夫だろうが、まれではあるが破裂する可能性がある。オプションとして、このまま経過観察か、腎臓摘出するか、摘出して体外で治療をしたのち、自家移植をするという選択枝を提示しました。約１週間後、やっぱり腎臓ととってくれと言われて手術したものです。これも、まったく問題ない症例です。この件に関して、下大静脈にクランプをかけて、腎臓静脈を切除し、その後、縫合したことを非難されているようですが、これまた、笑止な話で、移植外科の領域では、下大静脈にクランプをかけることは、日常茶飯事で、３-４０分のクランプはまったく問題ありません。また、そのほうが、最終的な、下大静脈の形も自然になることがおおく、血栓の予防にいいと思います。万波廉介先生は５分程度のクランプだったそうで、なぜこれが問題になるのか、まったく理解に苦しみます。もし、これが問題ならば、すべての移植外科医は移植をやめなければなりません。
残念なことに、合同の学会として、病気腎移植を認めない方向に進んでいるようです。万波氏らが行った摘出術がおおむね不当とされたようですね。
もしも、このことで、万波先生の医師免許や保険医が剥奪されるようなことになるのなら、法の下での平等ということで、今まで、腎臓癌に対して、部分切除を行わず、腎臓摘出をされた泌尿器科の先生方、すべての医師免許や保険医を剥奪していただきたく思います。
今後、泌尿器科の先生はどうされるのか心配です。腎臓癌で特にStage 1aの場合は腎臓摘出はもう出来なくなりました。動脈瘤も、腎嚢胞も、そして尿管狭窄も腎臓摘出をしてはいけません。部分切除や自家腎臓移植の技量を持った万波先生ほどの素晴らしい先生がどこの泌尿器科にもおられるといいのですが。。。
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