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万波誠医師を勝手に支援するコミュの堤 寛 先生の書籍

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「堤先生、こんばんは○(^-^)○」株式会社三恵社ISBN978-4-88361-918-4です。

末期がん患者の為後久視(うごくみ)さんとの2年にわたるメールの
やりとりを書籍化したものです。

病理診断を行ったことから始まるメール交信録ですが
周りに気を使う彼女が唯一本音を言えたのが堤先生のメールだった。




このメールの堤先生が本を出しました。





知り合いの病理医の先生方に部分摘出や全腎臓摘出の症例数を調べるために送られたのメールです。本人の許可を得て、転載いたします。

 「今回、宇和島徳洲会病院の外部評価委員を仰せつかって、
たいへん学ぶところが多く、XXXXX先生には本当に感謝しております。

 専門委員会の見解として、腎癌、腎動脈瘤や尿管狭窄に対する腎全摘は「適応なし」という見解を出すなら、私の名前ははずしてほしいと、先ほどメールしました。

 以下のようなメールを何人かの病理医に送り、現在、7病院のデータを集めました。まだ少ないですが、傾向ははっきりしています。つまり、部分切除をするかどうかは、泌尿器科医の考え方にかかっており、まだ、多くは従来通り、RCCなら全摘が多いという事実です。

尿管狭窄や腎動脈瘤についても、委員会のrecommendationになりそうな「自家移植」はあまり行われていない可能性がありますね。

 とりあえず、事実に基づいた判断をしたいのが私の本音なのです。

 基本的には、最近3年間の腎腫瘍手術で、RCCとangiomyolipomaを対象としましたが、もっと広い範囲のデータをいただける先生もいます。RCCは4 cm未満と4 cm以上に分けて、部分切除の割合を調べてもらいました。良性病変で腎全摘されている症例もできれば知りたいと思ってます。

 病理医から、客観的なデータを提出するのは重要と思います。現在のデータはすでに、委員会と徳洲会に送りました。
あす、委員会の最終記者会見ですので、急いだわけです。

 というわけで、先日私が送ったメールを貼りつけます。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 XXXXXXXです。こんばんは。

 実は、お願いがあります。可能なら、あるいは可能な範囲でご協力ください。長文です。覚悟してお読みください。

 ご存じかも知れませんが、私はこのところ宇和島徳洲会病院における病腎移植の外部評価委員をしてきました。新聞報道の通り、専門委員会では、厳しい結論をだしましたし、そのことの必然性を否定するつもりはありません。でも、他の先生方が、皆さん移植の専門家なので、立場上、言いたいことを十分いえず、ダメと言わざるをえないといった側面があることは十分理解しております。ただ一人、私だけが自由な立場でものがいえるのです。

 専門委員会では、おもにドナーに対する腎全摘術の適応が検討されました。対象となった11例全例が適切とはいえないというのが、一応の見解です。ただし、適切なICがあれば、全摘でもいい症例があることも付記されています。ネフローゼ症候群だけはNoなのですが−−。

 病腎移植の対象は、ネフローゼ症候群、尿管狭窄、腎動脈瘤、腎良性腫瘍(血管筋脂肪腫)、尿管癌、そして腎細胞癌がおもなものです。
 術後の生着率や生存率は予想以上に高く、新しい医療として十分な価値があると思っております。その意味で、難波理論を応援しております。

 お願いは、腎細胞癌(および、可能なら血管筋脂肪腫)で、腎全摘されている症例の割合を知りたいのです。泌尿器科学会委員のコメントは、原則として 4 cm以下の被膜下RCCは部分切除をまず考慮すべきである、なのです。私はこのコメントに納得しておりません。なぜなら、腎部分切除術がどの程度普及しているのか、疑問に思っているからです。

 先生方の病院で、最近3年間に行われたRCCに対する外科治療例の中で、部分切除の割合をお教え願えれば幸いです。可能なら、大きさ4 cm以下の腫瘍の割合も調べていただけませんか?血管筋脂肪腫はいかがでしょうか?部分切除例がありますか?

 ちなみに、私が関与している横浜の市中病院では、最近3年間のRCCは20例、4 cm以下は10例で、部分切除は1例のみでした。10例は副腎切除も行われていました。血管筋脂肪腫の2例はいずれも全摘でした。ただし、大きさは10 cmを超えていたようです。

 XXXXXX大学病院では、最近3年間のRCCは75例。うち部分切除は2例のみのようです。

 RCCに対する腎部分切除術がどれほど普及しているのかを知りたいと思っています。委員の一人としてなんとも納得がいかないものですから−−。

 ご面倒ですが、もしよろしければご協力ください。勝手に、私が頼みやすいと感じる先生方にメールしています。もちろん、無視されても結構です。

 長くなりますが、私の基本的立場を説明します。徳洲会病院のカルテをみさせていただき、万波医師の考え方、診療態度を身近にみさせていただいた上での意見です。報道されている姿、たぶん皆さんがもっているイメージとはずいぶん違うと思います。

1.病腎移植は多くが2度目、場合によっては4度目の移植例であること。多くは家族からの移植を受け、透析フリーの生活をしばらく味わった人たちであること。これら患者には、病腎移植以外の方法ではまず、ドナーが得られないであろうこと。

2.初の移植が病腎だった患者さんには、しっかりした理由があること。シャントがすべてつまり、透析できる血管が確保しがたい人や、漁師や弁護士としてどうしても仕事がしたい人などです。

3.病腎移植の結果が、死体腎移植よりもややいい程度の成績を残していること。

4.レシピエントの年齢が40代、50代が中心であり、通常の腎移植に比してずいぶんと高いこと。それにしてはなかなかの成績です。

5.ICは書面こそないが、すべての患者さんが納得してだれも文句を言おうとしないこと。透析生活のつらさに耐えられず、つよく移植を望んでいたこと。弁護士による聞取り調査で明確になっています。

6.ドナーになった人が病腎移植のレシピエントになっていたり、二度の病腎移植を受けた人があること。

7.宇和島の多くの患者さんが貧乏で、たとえば、愛媛大病院への転院ができる経済状態ではないこと。

8.ネフローゼについては、腎臓内科医がいないため、最新の治療をするノウハウのない田舎であること。対象となったネフローゼの患者はステロイドパルス療法が効かず、高度の肺水腫をきたしたり、体重が20 kg増えたりしたようで、ほっておいたら死んでしまうと彼は臨床的に判断したようです。古い教科書には、ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群には腎摘が治療法の1つに書かれていたようです。

9.ドナー腎の提供には、瀬戸内グループの協力があったこと。

 ろくな検査なしに、ICの書面も取らずに、つぎつぎと移植を行った点に批判が集まっていますが、よく考えてみると、普通の医者ならそんな医療はできません。

1.多数例の経験があり、プロ中のプロだったこと。

2.患者さんからの絶大なる信頼があったこと。

3.病院関係者からも一目置かれ、彼の医療業績を高く評価していたこと。

4.何よりも、名誉欲や功名心などこれっぽっちもなく、新しい医療の開拓者だという気鋭もなかったこと。ただ、目の前の患者さんに何が一番いいのかだけをみていたとしかいいようがない、そんな赤ひげ先生そのものであること。入院費の支払えない患者さんのために立て替えてあげるのが頻繁だったようです。

5.つまり、論文を書こうという、科学的な目も全くなかったわけです。昔ながらのパターナリズムの塊のような人で、だれよりもよく患者さんをみていたようです。彼を信じれば一番いいと、皆が思っていたから、瀬戸内グループの医師たちを含め、だれも何も言わ(え)なかった−−。

6.患者さんのために(でしょう)、費用のかかる”余分な”検査はしなかったこと(それだけ、自信があったのでしょう)。たとえば、感染例で尿の培養をしない、癌例で細胞診検査をださないなどです。

 患者さんのため、だけを思い、名誉欲などみじんもない、そんな医者をいじめてどうするの!が私の正直な気持ちです。

 病理医としては、あまりの病理無視にあきれましたし、とても残念です。病理診断の確認をした形跡はありません。もちろん病理医はいませんので、術中迅速診断は不可能です。

 病腎を利用できれば、年間2000例程度の腎移植が可能となるそうです。現在の死体腎移植は年間100例程度。平均待ち時間は16年だそうです。ちなみに、透析患者の5年生存率は30%程度のようです。

 基準を甘くしろとは言いません。でも、患者さんたちの声にもっと耳を傾けるべきではないでしょうか。患者さんたちが決起集会をしましたよね。ただし、多くがレシピエントで、ドナーではないかも知れません。

 腎摘の適用基準が問題ですし、現実に行われている医療の実態を知る必要があります。

 だから、みなさんに無理を承知で、お願いしているのです。

 可能なら、ぜひご協力くださいませ。
 長々したメールで、本当に失礼しました。
 よろしくお願いします。」

コメント(1)

この日記、私の日記に転載してよろしいものでしょうか。

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