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シャーロックホームズコミュの「ホームズとチャップリン」について

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1月21日にたぶんこちらのコミュに
「ホームズのパロディやパスティッシュで有名人が出てくるというものが多いが、
そういうのはいい加減にして、トリックで見せて貰いたい、ドイルだって切り裂き
ジャックを作品に使わなかったのだから」
また、「ホームズに絡む有名人でチャップリンが多い」
と言う趣旨のトピックがたちました。

このトピの内容の一つ「ホームズに絡む有名人でチャップリンが多い」ですが、どう
しても作品名が思いつかないので気になってしかたがありません。
でも、トピがすぐに削除されてしまったのでトピ主さんにお聞きすることもできず
、手元にある本をあれこれ拾い読みをしましたが見つからなかったので、シャーロッ
ク・ホームズクラブのMLで質問をしましたらすぐに回答がありました。
削除されたトピをお読みになって興味を持たれた方がいるかと思いますので新トピを
たててご紹介したいと思います。
・・・・・・・・
最初にホームズとチャップリンとの歴史的事実です。

チャップリン(1889〜1977)ロンドン生まれ。
1903年にイースト・ロンドンのパヴィリオン劇場でW・ジレット、A・C・ドイル脚本
「シャーロック・ホームズ」の給仕のビリーを演じる(ホームズ役はH・A・セインツベリー)

1905年ロンドンのデューク・オブ・ヨーク劇場でウィリアム・ジレットが演じた喜劇
「シャーロック・ホームズの苦境」で給仕のビリーを演じる。
現在もデューク・オブ・ヨーク劇場の入口には、チャップリンの配役が書かれたポスタ
ーが飾ってあるそうです。
・・・・・・・・
長いので幾つかコメントに分けて載せます。

コメント(8)

疑問に思った「ホームズに絡む有名人でチャップリンが多い」としたらどんな作品があるのか? 

問題は主役クラスでホームズに絡むのかそれとも単なる端役なのか、ですが「チャップリン
の名前」が出てくる作品を教えて頂きましたので紹介してみたいと思います。
ネタバレになるので詳しい内容は伏せますが、以下に登場するのは端役か端役以下です。

「うろたえる女優の事件」ダニエル・スタシャワー(原書房『シャーロック・ホームズ ワトスンの災厄』 所収)
(これはジレットのロンドンにおけるホームズ公演をネタにしたものです)

「最後の乾杯」スチュアート・カミンスキー)(早川文庫『SHの新冒険(上)』所収)
『ポーをめぐる殺人』ウィリアム・ヒョーツバーグ(扶桑社ミステリー)
『秘密結社アルカーヌム』トマス・ウィーラー(扶桑社ミステリ−)アントニー・バウチャーの
『シャーロキアン殺人事件』アントニー・バウチャー(現代教養文庫)

以上は先にも記しましたが端役か端役以下です。
では、主役クラスは、、ないのかと言うと一編だけありました。それは2009年9月刊行の

「十三番目の扉の冒険」
エンリコ・ソリト(国書刊行会『シャーロック・ホームズ 七つの挑戦』所収)

この本はとても珍しいことにイタリアで刊行されたパスティッシュです。


内容は読んでのお楽しみ、と言う事で記しませんがチャップリンが活躍しています。

この他の未訳(英語)のホームズパスティッシュでもチャップリンが登場するのは
見たことがないと言うことで「チャップリンが登場する」パスティッシュはレアな
ものと断定してよいと思います。

パスティッシュに登場しない理由は、「年齢」の問題でしょう。ホームズが引退した
のは1903年頃です。
この時でもチャップリンは13歳〜14歳です。
活躍するとなるとベイカー・ストリート・イレギュラーズのメンバーと絡める必要が
出てくると思うのです。個人で活躍するストーリーがかなり狭まれると思います。

いやいや違う「チャップリンが登場する」パスティッシュは他にもあると言うことで
したら是非お知らせ下さい。
それと、コナン・ドイルが切り裂くジャック事件を取り入れなかった
理由も考えてみました。

ホームズ物語の発表と切り裂きジャック事件を時系列に並べると

・・・・・・・・
《緋色の研究》     発表年1887.11

切り裂きジャック事件1888年8月〜11月の2ヶ月間

《四つの署名》     発表年1890.2 

《ボヘミアの醜聞》(冒険)〜《最後の事件》(回想)
発表年1891.7〜1893.12

バスカヴィル家の犬
発表年1901.8〜1902.4

以下略

・・・・・・・・

と、なります。この時系列をみるとコナン・ドイルがホームズ物語に切り裂きジャック
事件を入れる事は可能です。

《四つの署名》はアメリカの出版社からオスカー・ワイルドと共にオファーを受けて
書き下ろしたものです。

しかし、《ボヘミアの醜聞》からは家庭雑誌であるストランド・マガジンにホームズ
物語を連載しています。
この家庭雑誌に「切り裂きジャック」のような娼婦の遺体損壊を含む連続殺人事件を
モデルにして書く事は不可能だと思います。


そして、コナン・ドイルの尊敬して目指していたのは歴史小説家のウォルター・スコット
です。日本で言うと司馬遼太郎か大佛次郎をイメージして下さい。

「切り裂きジャック」事件を題材にした小説など考えもしなかった、と私は思います。

時代は19世紀ヴィクトリア朝です。
「性」に関しての記述に現在と違ってかなりのタブーが有った事を忘れてはいけないと
思います。
次にパスティッシュに「トリック」がない、は全部を読んで統計を出さないと
判らないので何とも言えません。

確かにホームズ物語はトリックの宝庫と言われています。ミステリーの代表的
なトリックに「密室トリック、一人二役、顔のない死体」などがありますが
これらはすべてホームズ物語にあります。
ただ、トリックが含まれているのは江戸川乱歩の分析によると短編56のうちの
26編だそうです。

残りの30編にはトリックがないですが、無いからと言って魅力がない物語とは
いえませんよね。

この魅力が数えきれないパロディ、パスティッシュを生み出していると思います。
削除されたトピックの内容でしたが「ホームズとチャップリンが絡むパスティッシュ
を長時間かけて探したので他にも探されている方のためにトピックを立てみました。
訂正です。

コメント1は



「最後の乾杯」スチュアート・カミンスキー)(早川文庫『SHの新冒険(上)』所収)
『ポーをめぐる殺人』ウィリアム・ヒョーツバーグ(扶桑社ミステリー)
『秘密結社アルカーヌム』トマス・ウィーラー(扶桑社ミステリ−)
『シャーロキアン殺人事件』アントニー・バウチャー(現代教養文庫)


です。「アントニー・バウチャー」の名前がダブっていました。
ホームズとチャップリンが出るというと、こんな映画がありました。

『シャンハイナイト』
ジャッキー・チェン主演の映画です。
http://white1111111.blog84.fc2.com/?mode=m&no=38
↑
このブログに簡単な筋が出ています。
 文庫本のパスティーシュで、イレギュラーズの優秀なメンバーとして「チャーリー」(チャップリンとは明記されていませんが、そのことを暗示)の名前が出てくるものを読んだことが確かにあるはずなのです。
 その後、あれこれ読み返したのですが、見落としてしまっているのか確認できず……どなたか、お心当たりがあったら教えて欲しいですね。
 ただ、確かに「ホームズに絡む有名人でチャップリンが多い」ほどではないと思いますね。

べべさん:
『シャンハイナイト』は見落としていました! チェックチェック。

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