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ファンタジィの痒いトココミュの街道

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街道が存在する意義、及び街道の特徴について。

街道整備には、昔から多くの労力が費やされてきました。
当然、国を挙げての事業なワケですから、国にとっての旨みがなければこうした事業は成り立ちません。

ゲームで言うと、大きな街道が大陸を横断するローズ・トゥ・ロードなんかもありますが。
これは、かつての統一王朝の遺産という形態をとっています。
道を作る必然性はどの辺にあるのでしょうか?
また、道を作るということはどれほど大変なのでしょうか。
治安維持の方法は?
道を歩く際の旅人のマナーは?

道に関する四方山話でも致しましょう。

コメント(17)

先ほど、玄兎氏と話していた際には『軍事目的で』派兵の為に道が作られるというケースの話をしていました。
まあ、道作らないと進軍の速度が上がりませんからね。

また、安定した国内で道作りをするのは、商業発展のためという面もあるでしょう。

生産力の低い世界では、慈善事業や公共工事などしている余力もありません。
また道が荒れないように整備し続けるのにもコストが要ります。
国民の税としての労役で賄っていたケースは考えられますかね?
 そもそも街道って、どんなイメージを持ってるでしょう?
 戦争の経済活動としての一側面を書いている部分がありますが、僕は戦争を賛美するつもりなんてコレッポチもないことを、ここに表明しておきます。
 前置き終了。

 イメージの話はちょっと後回しにして、まず街道。
 ももんげ氏とも話したコトなんですが、基本的に街道が整備される理由ってのは、まず軍事目的というのが大きいと思うわけです。
 街道はまず軍道として敷かれ、伸びた。
 これは古代ローマの施策における史実です。西洋ファンタジー世界の多くは、それらを構築した人々の、生活の中に常識的にある街道、つまり古代ローマの「街道」が叩き台なのではないかと考えて、この切り口から始めます。

 ローマの軍道以前にも、もちろん「道」はありました。しかしそれは整備されたものではなく、人が歩きながら踏み固められていった自然道に過ぎません。雨が降れば泥濘となって足をとり、雨が止んだ後もデコボコしてしまって歩きにくくなってしまいます。これでは大して役に立ちません。
 ましてやローマの軍道は軍事目的です。軍隊はいち早く戦場へたどりつく必要がありました。それが天候に煩わされるのでは、とても必勝など望めません。天候に左右されない道を作る必要があったのです。
 そこで作られたのが、石敷きの軍道です。これが軍事目的以外にも転用されるようになって、街道となりました。そしてまた少しでも早く、という目的のために、神経質なくらい直線的に街道を整備する工事技術が発明されました。

 軍道はもともと、物を人を運ぶために発明された技術の粋です。それが軍隊以外の人間の往来までも活発化させ、物資を往来させ商売をする交易商人を生むことになりました。
 さて、戦争なんかなくたって物流は有ったんじゃないか? という疑問が出ると思います。

 物流を大雑把に定義すると、それは「二つの離れた地域で物資をやりとりすること」で良いでしょう。しかしそうなると、古代世界にその必要があったのか? という問題にブチ当たります。わざわざ二つの離れた地域で、苦労して物資をやりとりする必要があるのか、と。
 古代世界では、大抵が自給自足です。足りないものはあるもので補うか、そもそもソレを必要としない生活というものを送りました。そして多くの場合、旅は危険です。野生動物は充分に脅威なのです。ですから普通、旅なんかしません。旅をしなければ別の地域に自分たちの知らないものが有る、というコトを知る機会もありません。そんな状態では、物流は発生しません。
 ですから社会の規模が有る程度大きくなり、ある程度の広い地域に渡った認識を得、侵略・略奪目的の戦争というものが生まれるまでは、物流という概念自体が発生しなかったと思います。
 もしかしたら小規模な行商人、背負子を担いでいくつかの集落を渡り歩いた人はいたかも知れません。しかし街道の設置工事は膨大な労役を強います。整備コストも大変高いものです。行商人程度の存在では、街道設置は出来なかったと思われます。

 ……とまあ長々と語らせて頂きましたが、では特定ファンタジー世界の街道はどうなっているのか? それを考えるひとつの解法として「軍道としての街道」という視点を提示してみました。
 「支配階級が軍備にどれほど関心を持っているか」で、ある程度の指針は見えてくる。そういう解法です。
 これは街道の初歩であって、過去に戦争の時代を有するものの、現在は小康状態にあるファンタジー世界などは、別の視点、たとえば経済などから検証することはできると思います。
[3]についての訂正と謝罪、および解説。

> 軍道はもともと、物を人を運ぶために発明された技術の粋です。それが軍隊以外の人間の往来までも活発化させ、物資を往来させ商売をする交易商人を生むことになりました。

 古代ローマの整備された「軍道としての街道」が出来るより以前から、船舶を使った交易が行われていた記録があります。正しくは「交易陸路を用いた交易商人」とするべきでした。交易商人が「軍道としての街道」発生後に生まれたと誤解される表記となったこと、お詫びして訂正いたします。

> 古代世界では、大抵が自給自足です。
(から)
> 行商人程度の存在では、街道設置は出来なかったと思われます。
(まで)

 この部分は、それ以前の話題となっていた古代ローマではなく、もっと以前の「物流の発生源」に関する話になります。紛らわしい段落構成になってしまい、誤解を招いたなら申し訳ありませんでした。
 また、上記理由から、

> ですから普通、旅なんかしません。

 に関しても、古代ローマの話ではありません。
 古代ローマでは徒歩での旅人も多く、人も物も相応に往来していました。
 ただ、次回以降に話そうと思っている「交易路の内陸に向けた拡大」には、やはり古代ローマの街道が大きな役割を担っていたことに間違いはありません。(輸送技術、特に馬車による大量輸送に関する話)

 くり返しになりますが、誤認、誤解を招く表現があったことを、慎んで謝罪します。
確かに、玄兎さんの言われる通り、中世ヨーロッパにおける街道の起源は、ローマの軍道にある事は明白ですが、他の地域においては当てはまらない部分もあるかも知れません。

例えば、古代のシュメール社会においては、各都市国家間の交易は、かなり早い段階から行われていましたし、その為の定期的な陸上交易路も整備されていたようです。
これは、都市国家間の戦争が恒常的に起こるようになる前の段階の事で、各都市間に巡らされていた経済的なネットワークも、銀行や為替の概念や、複数都市に「支店」を持つ商人の登場等、かなり高度な段階に達していたようです。

個人的には、作品世界の背景によっては軍事起源でない街道が存在する事はあっても良いと思います。
もっとも、そこまで説得力のある背景世界を持つ作品というのも……(苦笑)。

 またまた長くなって恐縮です。
 はじめまして Marcy さん。今後ともよろしく(^^

> 他の地域においては当てはまらない部分もあるかも知れません。

 きっと有ると思います。
 ローマの軍道が起源だとしても、例えば
「街道の元が軍道であったことを知らない異文化権の人々が、伝聞で知ったそれを模倣して、軍事目的で無い街道を広げていった」
……なんて場合、はたして“古代ローマの軍道が起源なんだ”と言っていいものかどうかも分かりません。目的が違うわけですし。
 それに石畳敷いて排水溝作って戦車用の軌まで作ったものでなければ街道じゃないのか? という根本的な問題もあります。上記記事はそうした前提で書きましたが、別の目的から作られた街道なら、別の建築工法で作られているかもしれません。そういうものがあっても面白い。
 なんにせよ街道が全て軍道というのは、自分で書いておいてなんですが、ちょっと面白くない。他の説なりアイディアなりがあって良いと思うんですよね。でないと人間が戦争バカになってしまう(笑)

> 例えば、古代のシュメール社会においては〜

 おお、あまり知らない文明の話です。興味深い。
 戦争が恒常的になる以前から、都市国家間での交易を行うとなると……ひどく理性的な社会のイメージが出来上がっちゃいますが、実際どうだったんでしょう?
 戦争の必要が無いほど余裕のある生活だったのか、戦力的な拮抗状態によるものか、そもそも戦争を発明してなかった可能性もあるかな……どこか別の土地でそれ(戦争)を経験して後、移住してきて理想国家を目指したとかだったら、ちょっとかっこいい(?)かもしれない。(そして軍用に使いづらいよう、わざと曲がりくねった道を作ってたりしたら面白い。実体を知らないので好き勝手言ってます(笑))
 シュメール文明っていうと「多神教の元祖」とか、「世界最古の農業・畜産をやっていた文明」、というくらいしか知らないんですが。ちゃんと調べてみたら面白そうですね。むむ。

> 軍事起源でない街道が存在する事はあっても良いと思います。

 同感です。有って欲しい。
 僕の知る限りの、多くのファンタジー作品(特に指輪物語を起源に持ちそうなもの)は“戦い”をテーマにするためか、神々の時代からもう戦争してたり、絶対悪との生存競争してたりと物騒なことこの上ありませんが、もうちょっと違った、全然違った原理の世界とかがあっても面白いんじゃないかと……あまり現行人類の知性からかけ離れすぎていても、まず理解出来ない可能性があるのが難点でしょうか。
 求む面白アイディアってか。うーむ。
神がいる世界なら、どこそこに行けと言う神託があったから、と言う理由で道を造るのはあり得ると思います。
また魔法が発達している世界なら一々道を造るのでなく、転送魔法で転送するというのもあり得るのではないかと。
その転送ルートを「道」と呼ぶかも知れませんが。
まぁ人の往来の結果、道となるのは良くあるので……そうそうウォーハンマーだと街道巡視員、というキャリアが設定されてますよ。あまり安全な仕事ではないようですが。
あとは確か、ソードワールドのアレクラスト大陸を東西に走る「自由人の街道」は、一人の賢者が交易による発展を夢見て作り始めた物でしたね。
エネルギー効率の観点から見れば、社会を維持するために大規模な街道を保つ意味はあまりない。物資運搬であれば沿岸海運で足りるからだ。逆説的に古代はインフラとしての物資が届くところにしか文明がなかった。

古代はまとめると、豊かな土地に灌漑をしいて、雇用(奴隷契約)による集約された労働力投下を行い効率的(破壊的)食料生産を行う。やがて人口増大と支配層の成立による知識集積機能の出現。陸路はこの情報や稀少品(技術や地理学、博物的な意味で高度な情報の塊でもあります)を運べる程度で足りたんではないか。

ここから専業戦士層による小規模戦争とそれによる支配権独占が、情報集積に伴う社会の成熟により武具を整えた平民の参戦を受け、密集歩兵戦術に移行し、一部では民主主義政体さえも作った。

そんなのの後にローマ。ローマは小国家群を征服して急伸張した国なので、随時(シーズンを問わず)壊滅させることも必要ならできる陸軍を確実に送れるということを担保にした支配形態を敷いた。だから街道を整備した。

こんなイメージか。

古代は河川と沿岸にしか「人の世界」がないのが普通で、陸路が整備されたのは末期。それ以外の「獣と蛮人の世界」が歴史的に意味がでるのは、人の世界が末期をきわめて自滅した後からだろう。

中国の春秋戦国から始皇帝までな次代との比較も楽しそうだが省略。

そうそう最も重要な目的を忘れてますよ!
人間が遠くまで行く理由として、忘れてはならない重要な目的!
そう、信仰に基づく巡礼のためです。
シルクロードは交易のためでもありますが、西域への巡礼路でもあったはずです。
その西遊記やメッカへの巡礼、四十八箇所巡り、八十八ヶ所巡り、エルサレムへの巡礼等など、何でそんなところにと思えても、信じてる人たちにとっては命よりも大切なことだったりするはずです。
沢山の人が行き交えば、そこが自然と道になるわけで、救いを信じる多くの人たちが行き交えばそこに自然とか移動が出来上がっていくのではないでしょうか。

>王の道
ファーローズの「王の道」は、亜神と訳されるフェルダノンの“頂の”エスティリオという統一王朝の初代統一王が、“高貴なる人間族”に西に向かいなさい、と命じたことから作り始めたとなってますね。
「王の道」は一里塚としての性質もある精霊の守護石により精霊達の守りでもって維持され、旅の安全が保障されていたと。
もっとも魔国デュラの統一王朝への侵攻で、王の道は分断されてしまいましたけどね。

>ゑ様

古代は海路が交易のメインですね。季節風を使うことでローマやギリシャは中国と交易してました。
もちろん軍隊だって船で運んだ方が効率が良いですし。
それでもやはり陸路で運ぶ必要がある地域もありますし、ローマになれば水道橋(ローマの支配地域のほぼ全域に設営されていた)等の大規模インフラの保守整備や各駐屯地への補給の確保の為にも、陸路の整備は必要不可欠だったはず。
はじめまして。ときどき書き込んでいこうと思いますので今後ともよろしくおねがいいたします。

 街道についてですが、街道の発生は軍隊というより交易の必要性と必然性からであろうと思います。
 古代の人は意外なほど交易しています。縄文時代においても良質な黒曜石は数カ所の採石場から全国的に広がっているようですし、海を越えての交易もあったらしいです。高地ニューギニアでは渓谷ごとに部族があってそれぞれがちいさな集団で自給自足をしていたようですが、それでも山を越えてとなり村へ行くけもの道同然の道があり、石器や装飾物や妻になる女性がその道を通っていくことがあったようで、それは交易のための道の原始的な形と思われます。
 人間集団の単位が大きくなり、家族制から首長制へ移行すると、いくつもの村は交易で結びつくようになり道の重要性が増します。交易がひんぱんに行われていれば道は(けもの道に毛が生えた程度ですが)整備されるようになります。やがていくつもの村を束ねる王制が出現すれば、王族とそれに献上品を捧げる配下の村という関係になり、献上品を送るための道が整備されます。道のつながりが支配のおよぶ範囲であり、王族は役人や軍隊を送って支配を及ぼすために道を積極的に整備するようになります。
 日本では大和朝廷のころに租庸調と駅伝制がほぼ同時に整備され、国としての街道の整備が始まったのではないかと思います。人が道を通してつながることで人のつながる範囲=国家の範囲となっていたのではないでしょうか。ローマにおいてもローマ人は戦争で負かした相手を吸収するときに、まず相手につながる街道を作ったそうです。街道によってつながった人々は利害関係が一致し、一体になります。この一体感が強固であったことがローマの強みであり、ハンニバル戦争のときにローマが分裂しなかった理由であったと思います。ローマ人が街道を徹底的に整備したのはなによりもまずこの人々のつながりを重視したからで、軍隊の移動さえも、「となりの都市へすぐ援軍を送れる」という意味で人々のつながりとして捉えられるものと思います。
 アウグストゥス以降、街道をフル活用した軍隊の合理化が見られ、軍を機能させるための街道の利点が強調されてきますが、街道の根本はやはり「人をつなぎ、人のつながる範囲=国家、のつながりを強固にする」ものではなかったかと思います。

 王の道って僕のイメージではシルクロードっぽいんですが。道を整備する国家がなくなっても交易する人がいる限り道は存続する、と。
どうも各人の持つ「街道」のイメージに差異があるような気がします。

玄兎さんやゑさんは西欧の街道の起源としてのローマ軍道を、HAINAさんはもっと原始的な交易路としての部分に街道の起源を求めておられるようです。

私の場合はどちらかと言うとHAINAさんのスタンスに近いかと思うのですが、古代における地域間の交易・連絡ルートの中で、ある程度の恒常性を持ったものは「街道」と定義しても良いのではないかと思います。

例えば、古王国時代のエジプトとメソポタミアの間には、レヴァントを経由する「シリア回廊」とでも呼ぶべき交易ルートがあった事が知られていますが、これも、利用の恒常性や沿線諸地域の経済的な発展(同時代のダマスクスやウガリトは、このルートの交易によって栄えた中継都市でした)等を鑑みて、個人的には「街道」と定義しても宜しかろうと思います。

ただ、やはり西欧に置いては整備された街道のルーツはローマの軍道に置くのが(それ以前のギリシア植民者による、ネアポリス=タレントゥム街道等の例外はあるにせよ)妥当ではないかと思いますが。

伝わりにくい文章ですみません。

玄兎さんやゑさんが街道における軍事目的を重視していたのに対し、交易路としての街道という視点を提示したかったのです。
中央集権制のはじまりにおける地方から中央への交易路が、街道の起源ではないか? と考えています。

ローマの街道は、交易としては不必要なほど整備されていて、また交易路があるにも関わらず新しく作られており、軍事目的が入っていることはまちがいないと思います。ただ、その後中世西欧において、ローマ街道は整備されることはなく、街道の伝統はローマ時代の終焉とともに一回終わってしまっているように思います。

西欧中世がベースになっているファンタジーなら、街道といえば土や砂利で舗装された道を思い浮かべたほうが良く、ローマ街道のように綿密に石舗装された街道があれば、それは相当にすごい特殊なこと(帝国・極めてすぐれた指導者の存在など)なのだろうと感じるのです。
>HAINA様

整備された街道などの存在は、文化の発達により当然に作られた物ではないですか?
不必要なんてあり得ません。
古代人は現代のような科学技術はなくても、我々と比べて知性で劣っていたわけではありません。
微弱の物だったらしいのですが、電池すら作り出していましたし、アリストテレスは良く磨いた盾を並べて太陽光を反射させて、レーザー兵器とも言うべき物でローマの海軍を打破しています。
そう言った工夫により当然、便利さを求めたのでしょう。
それにある程度国家が大きくなると、軍事だけでなく内政の充実も求められるわけで、人々が暮らしていく上で更なる便利さを求めたはずです。現代の我々と何ら変わりません。

物流を早くするには?
簡単です。
しっかりと舗装した整備された街道を造り、それで各都市間を結んぶべきです。
当時アスファルトがなかっただけで、あったら使っていたは
ずです。

ローマ以降に整備されなくなったのは、キリスト教会とかの所為でその意味を忘れたからでは?
水道橋などもローマ崩壊後は使い方、整備方法などが解らなくなったらしいし。
まぁルネッサンスで取り戻すようですが。
大抵のファンタジーが中世ヨーロッパをイメージしているからこそ、オーヴァーテクノロジーを持った古代魔法王国や古代帝国があって、その遺跡が散在しているのでは?
それらの古代帝国や王国は、アトランティスやムーと言った架空の国家だけでなく、古代ローマやギリシア、エジプトと言った古代の巨大国家へのオマージュではないでしょうか。
 私見ながら「不必要なほど〜」というのは、一つは慣用句、一つは当時の人々の常識から見た表現じゃないかと思うんですが。

 ローマ街道のようなものが交易目的で敷設されるとしたら、当時の人の目には「そこまで資金と労力を費やして敷設するほどのものか?」という認識も当然あったでしょう。
 例えば、それが便利だからといって、じゃあ山奥の寒村(?)まで街道を敷いたかといえばそんなことはない。
 ちゃんと費用対効果を計算していたはずです。

 当時の社会情勢で、ローマ街道を交易にのみ利用したのでは、たぶん維持費が集らなかったと思われます。
 豪商たちに要求したとしても、彼らが交易用の街道整備費を払うとしたら、例えば独占使用権をよこせとか、街道通行税があるならその何割かを自分たちによこせとか、とんでもない要求を返すでしょう。
 前者はまったく話にもならない(何のために街道を作るんだか!)ので、妥協の可能性がある後者の案を適用したとします。とすると、豪商たちは徴税人を飼い慣らし、暴利をむさぼることでしょう。元を取るために。利益を上げるために。まったく彼らは正直です。
 そして導かれる結果は治安の乱れと放置される街道。結局、話になりません。

 あるいはもっと健全に、例えば通行税で街道の敷設&補修費用を賄おうとしたら、商人たちは通ろうとしないか、ズルをして徴税人の目の届かないところでだけ街道を歩こうとするでしょう。(野盗の襲撃に備える手段が必要になるかもしれませんが)
 そして金を払えと言われれば、「自分たちはもっと安価な砂利道か、草を刈って歩き固められただけの土の道に、看板でも突っ立てただけの簡素なもので充分だった」と言い募るのです。まさしく現代の我々と、何ら変わらず!
 どちらにせよ、街道の維持には余程の苦難が予想されます。

 そうした意味では、ローマの街道は“交易だけに使うには”不必要なほど整備されていると言って、そう間違いは無いと思われます。

/*/

 便利だから作る、というのは主に開発の話です。それが実用化されるには、現実的な“費用対効果”という高いハードルを越えなければなりません。低コスト化されるまでは、ごくごく一部で道楽的に使われる程度です。(身近な所で、エレベータが発明されてから一般に普及するまでの期間が好例です)
 ましてや莫大な労力と費用、そして長い時間のかかる街道敷設のスポンサー集めは、ひどく困難です。減価償却するまでにかかる期間も、よほどの才人でなければ計算できず、理解できなかったでしょうし。大概が二の足を踏むはずです。
 そうした百年の大計を行えるのは、何がしかの大義名分をたてに“先行投資”という博奕を打つことが許される、国家のような存在くらいのものではないかと思います。(税金が感覚的に“他人の金”であることも大きな要因でしょう。英雄カエサルにしても借金大王だったわけで)
 交易のみによって国家を維持する――それが可能なほどに経済が成熟した暴力装置になっていれば、話は別になるでしょうが。
俺は物流ではなく情報交換のための陸路を無視していないぞ。陸路により交換された情報(最たるものは「向こう側の場所と人」だな)を元に、街道候補が吟味され、やがて街道が整備されるわけだからな。

ま、二つを分けても良いが、陸路の交易というのは物理的に難しいと思うぞ。コストが百倍以上違うからな。

あと、古代人の知性についてだが、劣るとは言わないが、世界認識について今日の人々に比べて格段に差があるのは忘れるべきではない。認識というフィルタを通じたインプットが劣れば、アウトプットはまた優れたものになりえない。
「不必要なほど」という言葉は軽率でした。陸路で交易しようと思えば便利な道はあるに越したことはないですね。
昔の人の知性に関しては、現代の人と変わらないだろう、と僕は考えていますが、このトピックとは別の話題になりそうです。
ゑさんのご指摘で陸路以外の交易を思い出しました。確かに水路があるところでは陸路で運ぶものは相当限られたものになりそうです。
はじめまして。このトピに書き込むのはまだ有効でしょうか?

街道の概念として整備された道が提示されていますが、
もっと整備状況が悪くても、補給地点さえ明確に設定されていたら、
街道の役割を果たすのではないかと提示してみます。

現実での東西交易路であるシルクロードは、あまりに広大にすぎるため
道としての概念では整備されていません。

しかし、比較的交通に適した土地と、断続的に連なる補給地点とを
つなぎ合わせるといくつかのルートが誕生し、
西域南道や天山南路、天山北路などが道として利用されました。

いわば、海路で船が島や港を補給地としながら広大な海を進んでいくような
陸路もあり得るわけです。

植生や地形にもよりますが、密林や山岳地帯に覆われていないのであれば、
比較的広大な土地を所有する国家の元では、物資を媒介するために、
拠点と拠点を結ぶ交易路の発達は起こりえると思います。

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