はじめまして。私もデラーの演奏がとても好きでLPでは20枚くらい持っていたのですが手放してしまい、今はCDで少しずつ買い直しています。HMFやVanguardに録音されたイギリスのフォークソング集は絶品ですが、ぜひ聞いていただきたいのはフランソワ・クープランのエレミヤの哀歌(Lecons de Tenebres)です。小川洋子さんの小説「やさしい訴え」の中で主人公がこの曲のLPをかける場面が出てくるのですが、私の持っているHMF盤は1967年録音だそうなので、もしかするとこの演奏かもしれません。一度、作者に聞いてみたいものです。静かな、しかし心を揺さぶるような演奏です。他にバードの3声、4声、5声のミサ曲集(これもHMF)もお薦めです。古楽は今でこそ音大で教えるくらいポピュラーになりましたが、SP時代から録音しているデラーはほとんど独力でこの世界を切り開いたわけですからすごいですね。
Alfred DellerのDiscography
http://www.medieval.org/emfaq/performers/deller.html
ところで、もしF. クープランのLecons de Tenebresが気に入られたらM.A.CharpentierのLecons de Tenebresもお薦めです。
こちらはDellerは録音していないようですが、Rene Jacobsの素晴らしい演奏がHMFから出ています。Lecons de Tenebresというと宗教曲なのですが、当時のフランスでは、引退後に修道院に入った人気女性歌手がLecons de Tenebresを歌うコンサートがはやったそうです。これらの曲は、このような機会に生まれたものなので、宗教曲なのに一種の艶めかしさがありますね。
話しがデラーから大幅に逸れて恐縮ですが、M.A.CharpentierのLecons de Tenebresの演奏で実に面白い録音があります。
K617からでているLecons de Tenebres&raga de la nuit avanceeというアルバムで、イスラム?の民族音楽とテネブレを交互に演奏しているものです。
http://www.cdmail.fr/affich_fich.asp?refcdm=CDM012195
手持ちのCDは一枚です。
Lecons de Tenebres du Mercredy の他、
Jeremiah Clarke : Blest be those sweet regions
Henry Purcell : A Divine Hymn, An Evening Hymn の3曲も収められてます。
William Christie,organ Wieland Kuiken,basse de viole らが参加してます。
France harmonia mundi HMD 941133 (1982年)
> 手持ちのCDは一枚です。
> Lecons de Tenebres du Mercredy の他、
> Jeremiah Clarke : Blest be those sweet regions
> Henry Purcell : A Divine Hymn, An Evening Hymn の3曲も収められてます。