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+人生・子育て語ろうの会+コミュの『「育てにくい子」と感じたときに読む本』より

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『「育てにくい子」と感じたときに読む本』 児童精神科医佐々木正美氏著 2008年7月主婦の友社発行には、「共感性、社会性、自律性は、赤ちゃんに向けるお母さんの温かなまなざしが育てるのです」と書いてあります。そしてそれらは、実はとても早い時期、「3歳ごろまでに育つ」ともあります。

これらは、とっても大事なことだと思いますo(^-^)o以下は、上記本からです。


<共感する力>

他者を思いやる気持ち、相手の痛みをわかる気持ちは、生後半年くらいで育つといわれています。

生後1〜2ヶ月くらいになると、赤ちゃんは授乳中などにお母さんの目を見てにっこり笑いますね。これは、お母さんの笑顔にほほ笑みを返しているのですが、・・・お母さんの心の奥にある、幸福感や喜びに共感しているのだといわれています。

生後2〜3ヶ月くらいになると、赤ちゃんはお母さんに「いつも自分のそばにいてほしい」という欲求を持つようになります。

生後3〜4ヶ月になると、「そばにいるだけでなく、私を喜ばせてほしい」と思います。

生後5ヶ月くらいでは、「喜ばせるだけでなく、私が喜ぶ事をお母さん自身も喜んでほしい」と思いようになります。
めんどくさそうに遊んでもらってもダメなんですね。生後わずか5ヶ月でも、人は「誰かと喜びを共有したい」と思うのです。

たとえば、学校で友達をいじめる子がいますね。彼らには、他者の痛み、悲しみがわかりません。彼らは幼い頃、親と喜びを共有した経験が非常に少ない。だから悲しみも共有できないのです。

しかられても、説明されても、人の悲しみは理解できません。誰かと喜びを共有できて初めて、思いやりの心が芽生えるのです。


<社会のルールを守る気持ち>

生後6ヶ月ころから2歳くらいまでに育つといわれています。

赤ちゃんがハイハイやよちよち歩きを始めると、未知のものと出会うことがありますね。そんな時、赤ちゃんは必ず振り返り、「やっていいの?」などの判断を求めるものです。その時、親がちゃんと見てあげて「いいよ」「ダメだよ」と教えることで、赤ちゃんは自分の行動を修正します。・・・この体験が、成長した時に社会のルールを守る原点になるのです。

少年期になっても社会のルールを守れない子の多くは、赤ちゃん時代「振り返った時に誰もいなかった」という経験を積んできた子ばかりです。答えを求めた時に親はちっとも自分を見てくれなかった。にもかかわらず、親の都合で「これをしちゃダメ」「こうしなさい」を言われてきたのです。・・・


<自分のことを自分で決める力>

幼児期前半(3歳ごろ)までに身につくといわれています。
この時期に親は十分に「待つ」ことが大事なのです。

親が「ああしろ、こうしろ」と口を出していては、自律心が育つ暇もありません。

確かにこの時期の子どもは、できない事や失敗することも多いでしょう。しかし、怒らず、あせらず、何度でも繰り返し根気強く教えてあげるのです。できない時には手伝えばいいのです。そして、「できるようになる時期」をその子自身に任せてあげるのです。わが子が何かをできるようになる、その1つ1つを、親はただ見守りながら待つのです。待っている時間に、子どもの自律心が育っていくのです。

厳しく躾(しつけ)れば、はた目には「いい子」が育つかもしれません。しかし、わが子を十分に受けとめる前に厳しい躾に傾いてしまうと、もっとも大切な「母子の信頼関係」が損なわれることもまた事実なのです。


<守るべきは子どもの自尊心>

佐々木正美先生がTVの取材で少年院に行き、少年たちに親のことを聞くと、表現は違っても、皆同じことを言ったそうです。

「親は、親の世間体やプライドを優先させて、子どもの世間体やプライドなど考えてもくれなかった」と。

「ある子はこう言いました。受験に失敗した時、その子は‘A校じゃなくても良い’と言い、実際に行った高校で満足して過ごしていたのです。しかし親が‘それじゃ私の気がすまない’と怒ったと言うのです。・・・

その親の欲しかった子は、‘A高校へ行く子’なんです。血統書のついたペットが欲しいのと同じです。それを子どもは敏感に察知して苦しむのです。自尊心がめちゃくちゃになってしまうのです。

一番大切なものは、子どもの自尊心です。これを守るためなら、親の体面なんていくらつぶれてもかまいはしません。‘親の顔にドロをぬってしまった’なんてこと、子どもには微塵(みじん)も思わせてはいけませんよ。

子どもは、自分の自尊心や体面を守ってもらうことで、‘親に信じてもらえた’と実感します。そして信じてもらうことで、‘自分は価値のある人間だ’と知るのです。

自分を大切に思うことができれば、他人のことも大切にします。悪い事はできなくなります。」

「また、子どもは、自尊心を傷つけられるようなしかられ方をした時は、謝ることなんてできないものです。ウソをつく時も同じです。自分の自尊心を守るために、子どもはウソをつかざるをえなくなるのです。

子どもが素直に‘ごめんなさい’を言えないとすれば、その責任は親にあります。・・・」


親と子どもの関係に限らず、怒る立場にある人(先生・上司・お客様など)は、怒られる立場の子どもや大人などの自尊心を傷つけるような言い方をしてはいけないということですよね・・・。


<自己中心的で幼い人は、乳幼児期に大切なものを得ることができなかった人>

「人は誰しも、乳幼児期、児童期、青年期、壮年期、中年期、老年期という順序で成熟していきます。そして、その時期その時期に与えられるべきもの、すべき経験というものがあるのです。成熟に飛び級はありません。もしもその時期に積み残した課題があると、それが後々の発達に影響をもたらします。それは子どもだけに限りません。

乳幼児期の問題を解決できないまま老人になると、周囲の人に文句ばかりを言い、不満があると人のせいにし、家族からもうとまれるような存在になります。

人間の育ちの中で、最も大事なのは乳幼児期です。この時期に誰かに全面的に受容されることが、将来の成熟という意味においてとても重要です。もし乳幼児期に受容されなかったとしても、成長の過程で親や親に代わる人、恋人や配偶者に愛情を注いでもらうことができれば、そこで愛情を補充して成熟することができます。反対に、年齢を重ねても十分な愛情を与えられず、人との関係にやすらぎを感じることができなかった人は、老齢になってもなお自己中心的で幼いのです。

人間関係に不満と絶望を感じている人は、人には優しくはなれないのです。不足した愛情を補ってあげることが必要です。」



<ご主人についての相談も載っています>

「娘たちが赤ちゃんの頃は、毎日お風呂に入れてくれたり、週末には公園に連れて行ったりと‘やさしいパパ’だったのですが、子どもたちが幼稚園に入った頃から変わり始めました。・・・子どもが素直にあやまらないと、夫はどなりつけたり、ののしったりすることがあります。そのことについて意見をすると、‘自分のことは棚に上げて、わかったことを言うな!’と言われ、ケンカになってしまいます。・・・このままではいけないと思います。なにから変えればいいのでしょうか。」

「・・・お子さんを追い詰めてしまうご主人も、自尊心が傷ついているように思えます。・・・仕事で何かつらい思いをしているのか、ひどい上司がいるのか、はたまた奥さんに受け入れてもらっていないと感じているのか・・・。いずれにしても、ご主人はきっと、孤立無援なのでしょう。家庭でも職場でも。

自分が満たされていない、周囲に認められていないと感じる時、人は攻撃的になるのです。そんなご主人の思いを、奥さんがわかってあげられるといいですね。・・・意見されると感情が逆なでされてしまうものです。

ご主人が娘さんに‘謝れ!’と言うなら、奥さんが娘さんの代わりに謝ってあげることです。

皆さんも子どもの頃、おばあちゃんや近所のおばさんに‘私がかわりに謝ってやろうね’と言ってもらったことはありませんか?私の母も、よくそうやって近所の子のかわりに、その子の親に謝っていました。

カッカしている当人同士は、なかなか引っ込みがつかないものです。そんな時は、第三者的な立場の人間が間に入って‘引っ込みがつくように’してあげればいいのです。

気になるのは、このご主人が‘子どもが幼稚園に入った頃から変わり始めた’という点です。
この時期になると、子どもは親の望むような反応をしなくなります。親が‘こうすれば喜ぶだろう’と思っても喜ばない、親の指示にも反抗もするでしょう。

未熟な親は、そういう‘意のままにならない’子どもを受け入れることができないのです。それはつまり、‘自分が望むような人しか愛せない’ということです。

相手を受け入れられることは、成熟の証です。小さな子どもは相手を受け入れる力が非常に弱く、自己主張しかできません。しかし、現実には子ども以上に受け入れる力の弱い親がいるのです。悲しいことですが、それはけっして珍しいことではありません。

本来、成熟した親というのは、親の気に入らないことを言ったりやったりする子を‘かわいい’と思えるものです。成長を感じるのです。それが親なのです。」

「現代の日本は、‘家族は努力してつくっていくもの’という意識がとても弱いと感じます。離婚と再婚を繰り返す人、‘何があっても親のめんどうを見ない’と言い切る人・・・。国際調査でも、日本は家族への思いやりが極端に低いという結果が出ています。家族は、信頼関係をつくる基本単位です。家族の信頼関係がなくなったら、人はあらゆるところで信頼関係を失うでしょう。

しかし、努力せずに家族をつくることなどできないのです。‘自分の思っていたような夫(妻)でなかった’‘自分の望むような子ではなかった’と思うことは誰にでもあります。今後子どもが成長していけば、親の意のままになるはずがありません。その時に距離を置いてしまったり、拒絶したりするのではなく‘成長したのね’と温かく包んであげられる親でいてください。ご主人のこともお子さんのことも、どちらも幸福にしてあげてください。家族の中で成熟した人としていられるのは、おそらくお母さんだけでしょう。家族を幸せにすることが私の幸せなのだと、それを誇れる人であってください。」



結婚して子どもを授かったのに、夫は今までどおりの生活を変えようとしない。育児も家事も妻にまかせっきり」というご夫婦の相談についてです。

ご主人は、仕事から帰ってくるとすぐにゲーム機の前に座ってしまい、子どもをあやすでもなく、夫婦で会話するでもなく、TVゲームにばかり興じているのだそうです。

「わが子に興味を示さない、優しくできない夫を見て、妻は‘この人は子どもを愛していない’と見るかもしれません。けれど、問題は夫婦の愛情にある」と、佐々木正美先生はおっしゃいます。

「本当に良い恋愛をして結婚し、その愛情が持続していれば、赤ちゃんが生まれたとき夫は妻と同じ気持ちで育児ができるはずだからです。人間は愛する人のためなら、いくらでも協力できるものです。自分のこれまでの生活をあきらめてでも、できるのです。・・・

愛情とは本来、相手を幸福にできることを自分の喜びとする気持ちです。その一方で人は、‘自分が愛されたい’‘自分の気持ちを大事にしたい’という自己愛の気持ちも持っています。恋愛はしばしばこの自己愛からスタートします。‘この人のことを愛している’と思いながら、実際にはその人のことを思いやるのではなく、‘この人がいなくなったら私が寂しい’‘私を喜ばせてくれる人だから好き’という気持ちがあるのです。自己愛がゼロという人間など、この世の中には存在しません。けれど、結婚し何年もたつと、‘自分が愛されたい’という気持ちは少しずつ弱くなります。それは、根底に本物の愛があったという証拠です。

赤ちゃんがいるのにゲームばかりしている夫にとって、妻は自己愛を満たす存在にすぎなかったのかもしれません。だから、妻が出産して子どものことで手一杯になってしまい、自分を満足させてくれなくなってしまったとたん、愛する必要も、育児に協力する必要もなくなってしまったと、そういうことなのでしょう。

この頃は、自己愛の強くなった人が多くなったと感じます。・・・

本来赤ちゃんは自己愛しか持っていませんから、‘自分のことを見て’‘自分を大事にして’とメッセージを送り続けます。それを親が全て受け入れて、満たしてあげることで、‘他者を愛する’という次のステップに移ることができるのです。大人になった時に、本当の意味で人が愛せる人というのは、幼い頃にたっぷり受容されてきたのです。自己愛を他者に求めなくてもいいほど、満たされてきた人なのです。

結婚して妻を支えようという気持ちがもてない夫は、両親(それに代わる人でもいいのです)に本当の意味で愛されてこなかった人なのでしょうね。・・・

何度も恋愛を繰り返す人も同じです。恋愛ならば自己愛をたっぷり味わう事ができるわけですから、錯覚にすぎなくても愛情を実感できるのです。

自己愛しかない夫は、あれこれ言われるほど、気持ちが離れていくかもしれません。・・・そんな夫をどう愛したらいいか、そこが問題なのです。

育児の大変さを2人で乗り切っていける夫婦になるためには、‘喜びを分かち合える体験をする事’が大事であると思います。人は、喜びを分かち合える相手でないと、苦しみを分かち合うことはできません。

本来なら、赤ちゃんがいるという喜びを分かち合うことで、子育ての苦労を分かち合うこともできるものですが、それが難しいなら別のことでもかまわないと思います。時には赤ちゃんを誰かに預けて、好きな音楽を聴きに行くとか、いっしょに食事に行くのです。

自己愛を求める幼児性のある夫を持った妻は、子どもがもうひとりいると考えた方がいいのです。そうして子どもと夫、両方の自己愛を満たす事が自分に課せられた使命なのだと、そうすることで幸せになるのだと、そう覚悟されるのがいいと思います。」

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