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Deeeeep NY 女の夜遊びコミュの酒とナンパの日々の巻

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私の携帯が鳴った。


二日酔いというほどにはそれほどヒドくなく、でも昨晩飲み過ぎて胃のあたりがしっくりいかない、ある日の午後だった。
表示されたのは見知らぬ電話番号だった。
誰だろうと思いながら、携帯電話を開く。


「ハロー」。
「メグミ? 覚えている?」
と声も聞き覚えが全くない。男性の声だ。それにアメリカ人ではない。
英語にアクセントがある。

「覚えている?」
と質問するくらいだからどこかで会ったことがあるのだろう。
誰だろう?といろんな顔を思い浮かべるが、当てはまらない。

「えっと、昨晩、会った者だけど……」

「あっ!」



記憶が蘇った。


***

私は酒を飲む。
たなしなむ程度と言いたいところだが、朝まで飲んだり、二日酔いで苦しんだりするほど飲む。
飲むのはワインだ。

ワイン・コレクターでもないし、食事に合わせてワインを選んで飲むという、おしゃれなタイプでもない。

ウィスキー、スコッチ、テキーラのハードリカーは強くて飲めないのだ。
漂ってくるアルコール臭で倒れそうになる。
ワインは薄めなくても飲めるし、葡萄が原料だから他のお酒よりも甘い。もちろん高額のものもあるが、安い。

量は飲める方だと思うし、自分では強い方だと思っているが、酒に弱いとよく言われる。酒に飲まれるタイプといった方が的確かもしれない。
乱れるのだ。


友達と飲んでは酔っぱらい、友達(男女ともに)抱きついたり、女友達の場合は胸を揉んだり。
一人寝の寂しさを紛らわすためなのか? 単にアル中なのか?
それもあるが、日頃の性的抑圧を解放するかのような行動に出るではないかと自ら分析する。


乱れた行為=抱きついたり、揉んだりは友達だから安心してできるのであって、会ったばかりの男性とは怖くてセックスできない。
ワン・ナイト・スタンドなんて、とんでもない。

露出狂の陰茎を見て喜ぶ女性はいないが、好きな人のなら口にだって入れられる。
それと同じで、知らない男性のペニス(陰茎)を見るのが怖いから、セックスはできない。

それに、セックスをセックスとして割り切れない性(サガ)が女性にはあると思う。
精液を放出しておさまる性欲とは女性の場合は性質が違う。
その精液を子宮に受け入れて胎児を育むという生物としての役目から、
体に男性器を受け入れたら、その相手を本能がうつくしんでしまうのだ。
私の場合は殊更そうだ。


しかし、セックスをしないまでも最近の酔っぱらいの傾向として、ナンパするという驚くべき行動に走っている。素面の自分では考えられない。


ギャラリーのオープニングに行っては、美形で金髪のドイツ人の青年に声を掛け、
「アナタ、とっても素敵!今度デードしてください」と言って電話番号を聞く。
ワイン3杯でコレが言えるようになる。

さる打ち上げパーティーでは日本人のミュージシャンにも「アナタ、とっても素敵です!今度デードしてください」と言って電話番号を聞いた。

そして、一人でバーに行っては酔っぱらい、一人で来ているファッションセンスがが良くてハンサムな男性に声を掛ける。
「アナタ、とっても素敵!今度デードしてください」と言って電話番号を聞く。

ゲイバーに行ってはゲイメンを口説き、断られる。

酔ってはデートを申し込み、電話番号を聞くが、翌朝目が覚めると酔った時のデートしたい気分がすっかり消滅してしまうのだ。
魔法が解けたみたいに。
後悔と電話番号だけが残る。

酒の力で普段は絶対に話しかけられないようなハンサムな人に話しかけて電話番号をゲットする!
これが酔っている私にしてみれば、楽しいゲームなのだ。



***


話を戻す。


あっ!

昨日の……
……、ナンパした男に違いない。

記憶が蘇る。断片ではあるが……、でも次第にくっきりと……。

…… ……… ………。

深夜0時を回ったところ、アレックス(アメリカ人の友人、TVプロデューサー)と彫刻家(女性、日本人)と3人でウエスト・ビレッジを歩いていた。
ワインをしこたま飲んでいたが次のお店にハシゴするところだった。
私は千鳥足だったが、酔ってサイコーに気分が良かった。

歩いている通りは真っすぐで、離れてはいるが歩いて来る男性が目に入った。


彼の周りにはスモークが焚かれ、ミラーボールがグルグル周り、青と白の照明が彼を照らしているように見えた。

もちろん、そんなこと現実に起こるわけじゃないのに、酒がそう見せたのだ。


金髪で、メガネを掛けている。
知的で美形だ。
背はそれほど高くない。
スモークの他に、背後には薔薇の花も見えて来た。


「格好いぃぃ〜!素敵!」胸が高鳴った。


何もアクションを起こさなければ、ただの通りすがりの人で終ってしまう。
彼が私の人生と何の関わりもないままでいいのだろうか?
いいわけがない。
私から何かを起こさなければ。
アクションをぉぉぉぉぉ!


酔っていると人間、ドラマティックに考えるものなのだ。


私は白人好きだ。
しかも、東ヨーロッパ系スラヴ系が好き。
抑圧された記憶が残る眉間のシワ、教育水準が高く教養があり、藝術を愛する。
ウェスタン・ヨーロッパ人にはない謙虚な態度。
それは日本人に通じところがあると勝手に信じている。


彼はチャイコフスキーか、ドストエフスキーか、ストランヴィンスキーか。
(その昔、手ぶらでスキーというCMがあったな)


酔っているので、躊躇はない。

私は彼に猪突猛進した。

「素敵な人ですね。今度、デートしてください」
「えっ? ガウアガウガ」と驚く男。
そりゃ、そうだ。真夜中、見知らぬ女が声を掛けている。
それも酔った女がナンパしている。

「電話番号をください」と私は言った。

状況が全く飲み込めない男性に、私は一気に自分の言いたいことだけを言う。
まさに酔った者勝ちの状況だ。
日本人であることを言って、「アナタ、東欧系よね? 私、東欧系大好きなの」
と。
「音楽も文学も素晴らしい」と大声を張り上げる。

その男性は、出身国として東欧のどこかの国の名前を言った。
ロシアやポーランドではないのは思えているが、どこの国かは覚えていない。
チェコだったか? ハンガリーだったか?


「ボクから電話するよ」
と意外な反応に酔っていても驚く。

私の番号を聞いた男は、その場で私の携帯に直ぐに電話してきた。
普通はただ単に番号をくれるだけなのだったが、彼の場合はちと強引だった。
そこが増々魅力的に思えた。

「これがボクのケータイ番号だから〜」と男は私の携帯に表示されている電話番号を見ながら言ったのだ。


「連絡するよ」とまたまたスモークに包まれ、男の頭上にはミラーボールがグルグル周り、青と白の照明が彼を照らしながら、男は去っていた。

帰り方も格好いい。


彫刻家もアレックスも呆然として現場を見ていたような気がする。

素敵な人に出会ってしまった!
運命だと言って2軒目のバーに行った……。
が、そこでも私は別の今度はアメリカ人に話し掛けた。
「アナタ、とっても素敵です!今度デードしてください」と言って電話番号をゲットしたのだ。


思い出した。

あの時の東欧系の彼からの電話だ。
スモークに、ミラーボールに、青と白の照明に照らされていた男性だ。


***


「今夜、早速、会わない?」と男は言って来る。

私は酔いもすっかり醒めているので、ノリが非常に悪く、しかも酔って声を掛けてしまった事に罪悪感を感じていた。

「ごめんなさい。酔っていて……」
「そんなに気にすることないよ。酔っていて大いに結構!」
と前向きなことを言ってくれるのは嬉しいのだが、
如何せん罪悪感がある。


私がナンパした男は、私が声を掛けた近くで働いているという。
そこには大学がある。
まじめな雰囲気は覚えていた。

「ボクは大学で働いているんだ〜」と言う男。

彫刻家とアレックスが「きっと大学関係だよ。大学教授かも。そういう人好きでしょう?」と言っていたのも思い出した。

アカデミックな御方に滅法弱い私。

しかし、今夜会う気は全く起きなかった。
昨夜の酒が残っているのもあったし、
酔った勢いでナンパしたことにどうしても悪い気がしてならないのだ。
踏ん切りがつかない。
ま、酔っていないとノリが悪いということだろう。


今日は二日酔いで会えないと正直に伝えた。


「じゃ、また電話するよ。昨夜はボクをナンパしてくれてありがとう!本当にありがおつ」
と男は明るい声で電話を切った。

感謝されるようなことはしていないのだが、
ありがとうと言われる反面、先ほどからの罪の意識は拭えない。


***


翌日も、その男から電話が掛かってきた。
「今夜、会いませんか?」と。

名前を聞いたが、難しくて覚えられなかった。
いや、覚える気が私にないのだと思う。
ハンサムで私のタイプで、しかも酔って見た幻覚だと分っていてもスモークで登場した男。

しかし、酔った勢いで声を掛けたと言う生真面目過ぎる罪悪感に襲われているのだ。仕事で忙しいからと、もっともらしい理由をつけて断った。


それに、恋人募集欄で会うことになっている67歳元大学教授とのデートもある。
酔ってなくて、素面で会う人だ。
ジョナサン氏に初めて会うのに招かれたのは自宅であった。
何も怖いことがないことが分ったので、67歳元大学教授とは彼のトライベッカのロフトで会うことにした。


元大学教授と会っているときにも、ナンパした男から電話がかかってきた。
もちろん、出なかった。
ナンパ男は、私がナンパした方にも関わらず、毎日電話してくるのだった……。


***



酒とナンパの日々の巻、その2へつづく。


次回予告!

ナンパしました男から毎日、電話がかかってくる一方で、他のデートにも行く菊楽恵。

男性と付き合いたい!セックスしたい欲望はいつもあるのだが、退職教授とのデートはどうだったのか?
ナンパした男とはどうなるのか?



むかっ(怒り)むかっ(怒り)むかっ(怒り)むかっ(怒り)むかっ(怒り)


菊楽恵流が楽しめる「こんなニューヨークもあります!」ブログもどうぞ!

Deeeep! New York!2007
http://megdon.com


むかっ(怒り)むかっ(怒り)むかっ(怒り)むかっ(怒り)むかっ(怒り)

コメント(6)

ミラーボールの彼・・・。
モヤモヤのスモークが取れた彼の様子を知りたいですね〜目がハート

デートに忙しい事は素晴らしい事ですねウインク
続きを楽しみにしています。
いつもとても楽しみにしていますわーい(嬉しい顔)
今度のお話も面白そうだしウッシッシ

続き楽しみに待ってます!
こんにちはわーい(嬉しい顔)いつも楽しませていただいてます!

それにしてもデートの予定満載ではないですか!
アレですよ、誰しも人生で3回はあるというモテ期が始まっているのかもしれません。
期待大ですね〜揺れるハート揺れるハート揺れるハート
酔ってる時に大胆になる…分かるわ〜電球

「今度デードしてください」わーい(嬉しい顔)
吹き出しそうになりました(笑)
酔ってるとふだんより大胆になっちゃう気持ち
わかる〜〜〜ぴかぴか(新しい)ワイン3杯はもう完璧ワイングラス
こんにちは!

管理人の林檎の芯ですexclamation ×2
英国の人気デザイナー、アニヤ・ハインドマーチの
I'm Not a Plastic Bag.を購入しましたか?

こちらニューヨークでも昨夜Whole Foodsの前には発売を待つ長い列ができていました。

書き込みありがとうございますexclamation ×2


るんるんういさん
るんるんちびさん
るんるんみいさん
るんるんマル秘の秘書さん
るんるんりーさんさん


みなさんは飲んでますか? 酔っ払っていますか?
ビールとっくり(おちょこ付き)ワイングラス

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