Deeeeep NY　女の夜遊びコミュのその2：恋が再爆発？！NYで再会！元彼とデートの巻

★この回から初めて読まれる方へ★

連載形式になっていますので、お手数でもさかのぼってお話を読んでみてください。

恋が再爆発？！ NYで再会！元ダーリンとデートの巻
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=16545384&comm_id=1323829

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はじめに

菊楽恵のもとにメールが来た。９年前に別れた早大出身の元彼がニューヨークに出張で来るという……。

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女友達の畳子（仮名、たたみこと読む）と岩子（仮名、いわこと読む）とグランド・セントラル・ステーション略してグラセン（但し、日本人の間しか通じません）近くの居酒屋『R』で飲むことになった。ニューヨークにはお寿司屋以外に、居酒屋も焼き鳥屋もある。
二人ともニューヨーク歴はほぼ同じ。ミッドタウンの会社で働くビジネス・ウーマンだ。

畳子は最近、アメリカ人のボーイフレンドと愛欲の日々を送っている。
幸せの反面、彼はコミットを嫌う典型的なニューヨーク病に冒され、冷静な目で彼を見つめている。
（詳細は拙ブログへ
http://megdon.wordpress.com/2007/03/16/）

岩子はボーイフレンドはいない。ロックが大好き！　
ミュージシャンの年下ボーイフレンドを一人前にしようと貢いだ、いや、若い男を育てた過去を持つ。姉御肌だ。
しかし、ゲイに惹かれてしまう傾向にある。
私と同類の女だ。

女三人集まったら、かしまし娘だ（って、ご存知？）。
話題の中心は、男であ〜る。

幸せな畳子は、愛しているけど、コミットできない彼のこと。
岩子は、ゲイだと判明してもまだ忘れられないDJのアメリカ人のこと。
そして、私は、ニューヨークに明日、出張で来る元ダ〜リンの桑田トラ男のことを話した。

二人は桑田トラ男と「とにかく、やるべきだ」と私を説得する。
昔は恥ずかしくて言えなかった、あーして、こーしてが月日が経ち、言えるかもしれない。
うふふふ〜。

桑田トラ男くんは時の流れに逆らうことができず、「ハゲでデブっているかもしれない」。でも、彼は私の大好きな爪がきれいに切り揃えているタイプ。
それに優秀。ハゲになってデブるという激しい変化を遂げても、人間、爪をきちんと切るという習慣は変わらないと思う。

長い爪で垢がちょっとでも入っている爪を見てしまうと、ダメなのだ。
エールの君のような例外もあるけど。
そんな爪で、私の秘密の花園を押し広げられ、クリトリスを触られ、しかも中に入れられると思うと太腿をギュッと閉めたくなる。

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トイレに行く。
鏡を見ると、ワインの渋でお歯黒状態。酔っているのでそんな顔がやけに面白い。

「桑田トラ男くんの玉の裏にあるほくろを舐めながら確認したなぁ〜」とニヤけながら、トイレを出て、座敷を見ると（その居酒屋はトイレを出たところに座敷がある）、リーマンが宴会をしている。その中に見覚えのある顔が！


ハ、ハ、ハットリ石川くんだ！


（菊楽恵が合コンで知り合った相手！しかも菊楽恵のアパートに泊まったのだが……。
知らない方は、『NYで合コン！初春は恋の季節！フィーリング・カップルの巻』のその1からまずどうぞ！
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=14200585&comm_id=1323829）

や、やばぁ〜〜い！こんなところで会うとは！
隠れようとしたのだが、既に時遅し！

ハットリ石川くんも私のことに気が付いて、目をパチクリしている。

ひぇ〜とばかりに、慌てて畳子と岩子が座るテーブルに戻った。
岩子は、畳子が語る彼のスペシャル・テクニックについて真剣に耳を傾け、畳子は熱く語っている。私の慌てぶりには気が付いていない。
ハットリ石川くんが障子を隔てたそこの座敷にいることを言うべきだろうか？
悩む。


あのハットリ石川くんとここで会うとは……！！あぁぁ〜！


するとケータイにテキスト・メッセージが入った。
（日本よりかなり遅れているアメリカの携帯電話だが、メールの交換はできる。メールのことをテキスト・メッセージという）。

な、な、なんとハットリ石川くんからだ。


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Hi Megumi,
I want to meet U at the Information Booth in grand central at 10! SUL.

（訳すればこんなところか。めぐみさん、10時にグラセンのインフォメーション・ブースで待っています。後で！）

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突然ですが、菊楽恵の英語のためになって欲しい！ワンポイント英語！

テキスト・メッセージの略語について説明しよう！
YOUはUを使うなど、単語を短く表現する。
SULはSee you laterの略であ〜る。
多用されると分からない場合が多々ある。
知っておくと便利なのは、XOXO。メッセージの最後に書く。
意味は、Hugs and Kisses（抱擁とキス）。


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10時まであと15分。

背後で座敷にいたビジネスマンがぞろぞろと帰って行く様子が伺える。
その中に石川くんもいるのだろう。


畳子にも岩子にも「舐めんなよ！舐めんのはアソコだけにしろ〜」と啖呵（たんか）を切って、追い出したことは既に報告済みだ。セックスもそれこそキスすらしていない女に
朝飯作れ〜と言った、サイテー石川くん。
そんな彼に会いたいか？　会いたくないか？
答えは二つにひとつ。

無視してこのまま飲み続けようか……？
会ってみるか……？
後日、会おうという返事を送るか？
会うとしても、女友達との飲み会を途中で抜け出してもいいのだろうか？
ハットリ石川くんか？　それとも女の友情か？


約束の時間まであと5分！

む〜〜〜。どうしよう。


私は白々しく畳子と岩子に「用事があってちょっと先に帰るねぇ〜」とお金を置いてグラセンに向かった。

「えっ〜〜？　何？　どうしたの？」という二人の狼狽した声を後ろに聞いて私は居酒屋をぱっと出た。

ごめん！畳子と岩子よ！

ここでハットリ石川くんに会ったのも何かの運命。
そうだと思うの。
そう思いたい！
思わせていただきたい！
彼に抱き寄せられた感触はまだ生々しく私の体に残っている！

会いたい！ハットリ石川くんに！

「ハットリ石川く〜〜ん」

居酒屋『R』からグラセンのインフォメーション・ブースまで３分。
観光客をかき分け、ビジネスマン・ウーマン、ホームレスのおじさんをかき分けて行った。

ハドソン・ニュース（雑誌や新聞を販売するチェーン店）の前に来た。
そこからは、インフォメーション・ブースがよく見える。

あっ！いた〜！
スーツが良く似合うハットリ石川くんが！
ピンクのネクタイが似合うハットリ石川くんが！
アジア系なのに脚の長いハットリ石川くんが！
薄暗いグラセンだが、そこだけスポットライトが当たっている！

段々近ハットリくんが近づいて来る！

これがコメディーだったら、私がバナナの皮を踏んずけてつるんと滑ちゃうとかあるんだよね！
妙なアクシデントが！
と頭の片隅で思いつつも、無事にハットリくんのもとに辿り着けた。

「ハットリくん」と私は彼の名前を呼んだ。
「メグミさん」
お酒の力が手伝って、名前を呼び合っただけで、他の言葉は交わさず、私たちは抱き合った。そして、前回はできなかったキスをした。

キスをした……！！！！！！！！！！！

何年ぶりだろう？　男の人とキスをしたのは！
記念すべき第二のファースト・キッスは、ハットリくん！！

グラセンのインフォメーション・ブースの横で、ぶっちゅうう〜！
（↑↑↑上記の写真が、グラセンのインフォメーション・ブースだ）

公共の場でキスをしても好奇な目では見られないニューヨーク。

ハットリくんの舌が入って来る。
柔らかくて肉厚のある舌。寿司ネタで例えるのなら、まるで上トロのよう！
おいしいぃ〜！
彼の舌の感触だけを堪能している場合ではない。
どうやって絡ませばいいのだろう？　突っ込むだけじゃダメよね？　
舌先を小刻みに動かしたりしなきゃ。
ツバも交換するんだっけ？
あ〜、舌が思うように動かない。

……と悩んでいると、私のケータイが鳴った。
「ごめん、石川くん」
キスを中断して、私は思わず電話を取ってしまった。

「メグミちゃん」と携帯電話から私を呼ぶ声の主は、桑田トラ男くんだ。
懐かしい声。
そうだ！　すっかり忘れていた。
明日、元ダ〜リン、桑田トラ男くんがニューヨークに出張で来る……！

つづく！


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