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科学社会学/知識社会学コミュの科学社会学/知識社会学の体系書

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一応管理者なのにトピックをなかなか立てずにいられすみません。気軽にトピは立ててください。

少し考えてみたのですが、あたり障りない範囲のトピックからはじめたいと思います。

科学社会学や知識社会学の体系書って少なくないですかね?体系書ではなく、マンハイムの知識社会学とかマートンの科学社会学のの研究といった本を見ることがありますが、体系書がないように思われます。

みなさんは、その種の本を見かけたことはありますか?

コメント(9)

初めまして。

 科学社会学、知識社会学を単独で扱うものは、恥ずかしながらキチンと読んだことはありません。
 ただし、これらの体系について、総説として触れている文献はあります:

「科学論の現在」の第1部(http://www.amazon.co.jp/gp/product/4326101393)
「Handbook of Science and Technology Studies」(http://www.amazon.com/Handbook-Science-Technology-Studies-Jasanoff/dp/0761924981/sr=1-16/qid=1165729901/ref=sr_1_16/102-6775244-6700935?ie=UTF8&s=books)

 ただし両者とも、例えばマートンはおろかポパーやクーンすら、まともに取り上げていないんですよね。その意味では、諸学者を対象とした教科書とは思えないです。

 派閥が多すぎるのかなあ。
「科学論の現在」は、「現在」というだけあって、もっと最近の研究者がメインですね。ブルア、コリンズ、クノールセティナ、ラトゥール、ジャサノフ、ハラウェイ・・・あたり。むしろこれまでの日本での紹介がポパー,ラカトシュ,ファイヤアベントあたりを中心にやられてきたので、バランスをとっているのかな?

 昔の本(というか叢書)では、次の2シリーズあたりが定番だったように思います。どちらかというと科学史から科学論への以降期をあつかってる感じですが。

○伊東・村上共編・「講座科学史」全4巻 培風館、1989年
『西洋科学の位相』(1)、『社会から読む科学史』(2)、『比較科学史の地平』(3)、『日本科学史の射程』(4)、ともに、各約5000円。 

○成定薫他編著「科学見直し叢書」全4巻、木鐸社、1987-91年、各2000〜2500円。
『科学と非科学のあいだ』(第1巻)、『制度としての科学』(第2巻)、『科学における論争・発見』(第3巻)、『科学とは何だろうか』(第4巻)、


Handbook of Science and Technology Studiesは、850ページほどもある電話帳のごとき大著ですが、確かに初学者がいきなりこれ、というのはきつそうですね。

薄い本で、
Science in Society: An Introduction to the Social Studies of Science (http://www.amazon.com/Science-Society-Introduction-Social-Studies/dp/0415322006/ref=sr_1_2/002-5046857-8185638?ie=UTF8&s=books&qid=1173078998&sr=1-2)
あたりはどうなんでしょう?入門書として使えませんか(邦訳がほしいぜ)?

しかし知識社会学の方がどうしても手薄になるなあ。
ちなみに、Science in Society: An Introduction to the Social Studies of Science
の目次と概要は以下。

いちおうマートンからPUS(公衆の科学理解)あたりまでカバーしているので、「科学社会学」としては、いちおう「体系的」といえるのでは。

1 The developoment of modern science and the birth of sociology of
science
マートンと科学社会学の創生期

2 Paradigms and styles of thought: a 'social window' on science?
クーンのパラダイム論

3 Is mathematics socially shaped? The 'strong programme'
反マートンとしての「科学知識の社会学」(SSK)

4 Inside the laboratory
ラボラトリー・スタディーズとアクターネットワーク理論

5 Tearing bicycles and missiles apart: the sociology of technology
技術の社会構成主義

6 'Science wars'
いわゆる「サイエンスウォーズ」とストロングプログラムの再定式化

7 Communicating science
科学の公衆への伝達についての新しい考え方

8 A new science?
バイオ産業などの現代科学の変容

----------------
ポパーやクーンをまともに取り上げているのは、いわゆるHPS(History and Philosophy of Science 科学史・科学哲学)時代に対応した、やはりちょっと古い本で、

A.F.チャルマーズ著 高田喜代志 佐野正博訳『 新版 科学論の展開 』 恒星社厚生閣; 新版版 (1985/05)

あたりがおすすめでしょうか。これでHPSを、そして『科学論の現在』でSTSを、といった感じで日本語本2冊で全体を押さえる、という使い方もありかもしれませんね。
>日本での紹介がポパー,ラカトシュ,ファイヤアベントあたりを中心にやられてきたので、バランスをとっているのかな?

 うーん、まあ、「科学論の現在」そのものが、科学社会学というよりSTSよりなので、結果として内向きな議論の多いポパーとかよりも、社会との接点を重視するラトゥールやクノールセティナが重視されているのかと思いました。



>ちなみに、Science in Society: An Introduction to the Social Studies of Science
の目次と概要は以下。

 大変ありがたいです。今、会社からアマゾンに古本を注文してしまいました。(他にも読まなきゃいけない本が多いのですが、)頑張って勉強いたします。
どうもです。

>大変ありがたいです。今、会社からアマゾンに古本を注文してしまいました。

お読みになったら、ぜひ感想などお聞かせください。

日本では、「授業科目として「科学社会学」を設けている大学は、筆者の勤務先を含めてもほんの数例を数えるのみではなかろうか。」
と1994年に広島大の成定薫氏は書いてますが(「科学社会学の成立と展開」『科学論』(岩波講座現代思想第10巻))
http://home.hiroshima-u.ac.jp/nkaoru/Iwanami.html
教科書的な本が存在しないのは、こうした状況が今もあまり変わってないからでしょうか?
(あ、「科学社会学の成立と展開」は、科学社会学の簡単な紹介になってます、ご一読あれ)。

さて、知識社会学の方ですが、こちらの方こそ、初心者本や網羅的な教科書(テキスト)をご存知ないでしょうか。ネットでアメリカの大学のシラバスをのぞいてみたりしたのですが、
バーガー&ルックマンのSocial Construction of Reality
をテキストにしていたりします(確かに名著ではあるが!)。
ただいま、会社に”Science in Society: An Introduction to the Social Studies of Science ”が届きました。早い!

 注文するときに確認してませんでしたが、この本、ブッキさんの書いたものだったんですね。彼のLetterがNatureに掲載された直後、一度だけ僕のいた研究室の勉強会に来てもらったことがあります。

 分量も手ごろですね。楽しみ楽しみ。
おお、さすがにアマゾンは早いですね。
それにしてもブッキさんにお会いになったことがあるとは。
(Science in Societyは、彼のHPにも画像付きで紹介してありました、しかし今はURLがどこかいってしまって……。とほほ)。


引き続きトピ主さんの問いに答えてみると、最近の動向まで含めたテキストには、次の3冊があります。

Introduction to Science and Technology Studies Sergio Sismondo
http://www.amazon.com/Introduction-Science-Technology-Studies/dp/0631234446/
カバリッジの点でも個々の研究のサーベイについても最も充実したSTSの教科書。

Science Studies: An Advanced Introduction David J. Hess
http://www.amazon.com/Science-Studies-Introduction-David-Hess/dp/0814735649/
Science in Societyは最近のテキストにはむしろ珍しくフェミニズム科学論をばっさり省いていますが、こちらはフェミニズム科学論を含む、いわゆる「科学のカルチュラルスタディーズ」を重視したテキスト。

Making Sense of Science: Understanding the Social Study of Science by Steven Yearley
http://www.amazon.com/Making-Sense-Science-Understanding-Social/dp/0803986920/
初期SSK以来、科学社会学界の中心にいた泰斗による、STSまで含んだ反省的科学社会学テキスト。この中では最も新しく、「Exparts in Public: Publics' Relationships to Scientific Authority」の他に、「Figuring out Risks」リスク論、「Sicence in Law」法廷における科学、「Speaking Truth to Power :Science and Policy」科学と政策、など現代的テーマをそれぞれ独立した章で取り上げているのも特徴です。
さてさてお待ちどうさま。知識社会学についての体系書(というか、これ1冊で広く学べる入門テキスト)です。

Knowledge as Culture (Paperback)
by E. Doyle McCarthy
http://www.amazon.com/Knowledge-as-Culture-Doyle-McCarthy/dp/book-citations/041506497X/

章立てもシンプル、
1. WHAT IS KNOWLEDGE?
2. TRUE AND FALSE KNOWLEDGES マルクス主義系知識社会学の系譜
3. THE STRUCTURES OF KNOWLEDGES フランス構造主義系知識社会学の系譜
4. SELF KNOWLEDGES アメリカの知識社会学の系譜
5. ENGENDERED KNOWLEDGE フェミニズムの知識社会学(とくに科学に関して)
と、100ページあまりで、ひととおりをさらってくれます。
Knowledge as Cultureは、間違えてアマゾン・コムのcitationsのページをリンクしてしまったみたいですが、かえって、どのあたりの本まで参照しているか、カバリッジが分かってかえってよかったかも(自己救済)。

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