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懐かしい物ふぁんくらぶ♪コミュの超時空世紀オーガス

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1983年7月3日から1984年4月8日まで毎日放送をキー局にTBS系にて全35話が放映されたSFアニメ(ロボットアニメ)。放送時間は毎週日曜日14時から14時30分。

公式な続編として『超時空世紀オーガス02』(ちょうじくうせいきおーがすつー)が、全6話構成のOVA作品として1993年から販売された。


超時空シリーズ
通番 題名 放映期間
第1作 超時空要塞マクロス 1982年10月
〜1983年6月
第2作 超時空世紀オーガス 1983年7月
〜1984年4月
第3作 超時空騎団サザンクロス 1984年4月
〜1984年9月


解説
大ヒット作『超時空要塞マクロス』の後番組として製作された超時空シリーズ第二作。スタジオぬえ、アートランドのスタッフが引き続き登板したが、制作はタツノコプロから東京ムービー新社に交代。マクロスの作画難に業を煮やしたテレビ局側の判断とも云われ、全体的な作画レベルは改善されている。

放送当時はマクロスの近未来に関連する作品とも云われたが、マクロスの後継作(マクロスシリーズ)登場後、その解釈は希薄になっている。元がSFパロディーであったマクロスに比べ、スタジオぬえの本領である本格的なSFテイストの設定で、タイムトラベル、平行世界、軌道エレベータなどのSF要素が意欲的に盛り込まれている。

異世界風のメカニックコンセプトを宮武一貴が創出し、同時期の『聖戦士ダンバイン』と並んで宮武デザインの代表作となった。実はメカデザインは当初石津泰志が単独で手がける予定であったが、その作業が大幅に遅れたため宮武がメインとなったという裏話がある。当時宮武は『ダンバイン』に加えて『マクロス』劇場版で初監督を務める河森正治のサポートという形でメカデザインも手がけていたが、家庭の事情で自宅を離れられない状況となっており『オーガス』の作業が回ってきた事で完全なオーバーワークになっていたという。結果的にスタジオぬえの会社的な事情も考慮して宮武は『ダンバイン』をごく初期で降板し、『マクロス』の作業終了後は『オーガス』に全力投球する事となる。

作品テーマとしては佳作であったが、人気面では前作マクロスが集めた熱烈なファンを引き継ぐことができず、商業面でもいまひとつであった。ファンの期待はメカニックやキャラクターの描写にあり、その点で複雑なSF設定が「難解で取りつき辛い」と敬遠されてしまった。スタッフの意欲が理解されるほど、一般アニメファンのSFへの造詣は深まっておらず、その意味でテレビアニメとしてやや前衛的過ぎた作品であった。また、主人公を前作と正反対のプレイボーイに描いたこともファンの共感において逆効果であった。ただし、美樹本晴彦がデザインした繊細な女性キャラクターは、作画の良さも相まって概ね好意的に迎えられた。

アニメ誌上で発表された仮題は『ネビュラードV-7』。当初はマクロスに続く「超時空シリーズ」とする気はなかった形跡がうかがえるものの、「時と空を超える」数奇なドラマは超時空の冠にふさわしい内容であった。



ストーリー


西暦2062年、地球は静止衛星軌道エレベータの所有権を巡り、2つの陣営に分かれて争っていた。桂木桂(かつらぎ けい)の所属する自由宇宙軍(フリーダム・スペース・コープス)は最新のD兵器・時空震動弾を用いて軌道エレベータのエネルギープラント破壊作戦を敢行する。だが、相手陣営の抵抗が激しく撤退せざるを得ない状況になり、憤慨した桂は未調整の時空震動弾を作動させてしまう。その結果、暴走した時空震動弾により時空は混乱し、世界はあらゆる多元世界の混じったパッチワークのような世界、「相剋界」と化した。そして桂自身も時空転移に巻き込まれ、時空振動弾破裂の20年後、混乱時空世紀20年(西暦でいえば2082年)の世界に飛ばされてしまった。

桂はエマーンの商隊に拾われ行動を共にするが、混乱時空修復の鍵となる「特異点」とみなされ、各勢力の争奪戦にさらされる身となる。さらに、もう一人の特異点、オルソンはチラムのエースパイロットとして桂の前に立ちはだかる。過去と現在が複雑に絡み合う中、時空再生に向かって桂木桂はオーガスを駆る。



スタッフ
企画:大西良昌
原作:スタジオぬえ
原作協力:アートランド
チーフディレクター:石黒昇、三家本泰美
シリーズ構成:松崎健一
シリーズ構成協力:宮武一貴、大野木寛
キャラクターデザイン:美樹本晴彦
メカニックデザイン:宮武一貴
メカニックデザイン協力:石津泰志、千葉昌宏
音楽:羽田健太郎

主題歌

オープニングテーマ:『漂流〜スカイハリケーン〜』(作詞:三浦晃嗣、作曲・歌:ケーシー・ランキン)
エンディングテーマ:『心はジプシー』(作詞:三浦晃嗣、作曲・編曲・歌:ケーシー・ランキン)

超時空世紀オーガスOP
http://www.youtube.com/watch?v=ItYpaTrp2Uk



キャスト

桂木桂(かつらぎ けい):速水奨
主人公の地球人。フリーダム・スペース・コープスの戦闘機パイロット(少尉)。時空振動弾を用いたため時空の歪みの元凶である「特異点」として各陣営から狙われることとなる。時空破壊の余波で20年後の世界に飛ばされ、エマーンの商隊に合流、オーガスのパイロットとなる。女性関係に節操のないマイペースな自由人だが、自ら招いた時空混乱の責任を負い行動する。
ミムジィ・ラース:佐々木るん
エマーン人の少女。17歳。ファクトリーの一員でスレイと婚約していたが、時空移動をしてきた桂と関わり強く惹かれていく。妊娠期限(後述)が迫っており、恋の板挟みに悩む。実家のラース家はエマーン本国有数の名族で、ミムジィは次期後継者であった。ちなみにラース家はシャイアの実家・トーブ家と微妙な対立関係にあったという。物語が進む内に桂と結ばれ、妊娠。最終回の描写から後に彼の子を産んだとされる。
最終回の結末部では様々な可能性の人生を送る彼女の様子が描かれていた。
続編の「オーガス02」では彼女がひとり別の世界に飛ばされたような描写があるが、これはTVシリーズ最終回の時空再構成の後に無数の存在に分裂した彼女の内のひとりが「02」の世界の過去(=再構成から取り残された世界におけるチラムに相当する場所の過去)に不幸にも飛ばされている様子を描いているらしい。そこで生まれた桂との子が後の「触覚を持つ少女」ナタルマの祖先となる。
シャイア・トーブ:滝沢久美子
エマーン人の女性。ファクトリーのリーダー。トーブ・インダストリアル・ファミリーというグループに属し、グローマの面々はシャイア・サブ・ファクトリーとも呼ばれる工業集団であった。そのため戦闘能力は低く、ドリファンドやオーガロイドの修理・改造等に能力を発揮した。妊娠期限をすでに終えている。
スレイ:三橋洋一
ミムジィの婚約者だったが、大人しい性格が災いして桂の介入を許してしまう。彼女を振り向かせようとファクトリーの貴重な男手として戦闘に参加。量産型オーガスに乗る。
マーイ:花咲きよみ
ファクトリーの一員のエマーン人の少女。おてんばで勝気。リーアとは双子である。赤いモラーバに乗る。
リーア:坂本千夏
科学の発展した相剋界においてなぜか眼鏡をかけている。マーイとは双子。黄色いモラーバに乗る。
パプティ:高田由美
ファクトリーの一員。チラム軍との交戦で夫を亡くすが、気丈にヴィーとロームという双子の赤ん坊を育てる。常に両手に子供を抱いて行動している。
リーグ:大山高男
エマーン人の男性。ファクトリーの技術リーダーでオーガスの設計者。エマーン界屈指のエンジニア。終盤ではチラムの科学者と共に時空転移装置の開発に加わる。
ゴーヴ:北村弘一
エマーン人の男性。商魂たくましい老人。オーガス命名の際は「ギャモン」にすべきと主張。終盤にミムジィが妊娠した際も「名前は今度こそギャモン」とこだわりを見せる。
モーム:室井深雪
人工生命による戦闘国家ムー製の人造人間。とはいえ少女型なのでガイノイドであり、今風に言うならメイドロボット。アンテナなどのロボット的記号を一切持たない人間の少女そのもののデザインは、当時としては新鮮だった。人間の同年齢の少女と比較するとバストが大きめで、胸元にメンテナンスハッチがある。アトランタ人の店で桂に「私を買ってください」と声をかけ、ファクトリーの一員となる。(このとき、人身売買と間違えた桂木桂が店主につかみかかる一幕もあった。)放送中はメインヒロインのミムジィよりも人気が高く、放送後初期に発売されたオリジナル編集版ビデオソフトは「モームの夢」というタイトルとなっていた。本来の用途は看護婦だが、掃除洗濯などの家事全般や、機械修理もこなす。飛行中のオーガスに取り付いて修理したり、機能停止していた大尉を再起動させたりした。かつてのムーでは同系機が大量生産されていたと考えられ、アニメのムックにはたくさんのモームか登場するイラストもあった。また、モームとほぼ同型の機体がムーで人間の代わりに狩られる様子もあった。
ジャビー:銀河万丈
れっきとした平行世界上の地球人の一種だが、チラムやエマーンとは全く異なる進化を遂げた種族で、巨大なオオトカゲのような姿を持つ竜族の知的生命体である。グローマに同行し、生き別れになった恋人リップルを探している。穏やかで冷静な性格。超感覚を持ち、桂にアドバイスをする。オーガスの名付け親。何らかの特殊な器官が尾にあり、時空転移を予知したり、桂木桂が大特異点に到着したことを察知したりした。商売の客寄せとして働くため、嫌々ながら喉に火炎放射器を埋め込み、火を吐くことができる。
大尉:屋良有作
ムーのロボット重兵。モームに拾われ修理を受けたあと行動を共にする。当初は役立たずかと思われていたが、大尉の階級にふさわしい戦闘力を持つ。一度ムーに帰還するが、現在のムーのあり方に疑問を持ち、「人間の足りないところをロボットが補うのだ」と結論する。終盤では軌道エレベータで桂とオルソンを上階へ向わせるために身を挺して入り口を守った。再度の時空振動弾爆発後は封印された「残された世界」に軌道エレベータと共に飛ばされてしまう。TVシリーズ本編と続編「オーガス02」の世界を繋ぐ存在。
ちなみに「02」登場時は堀之紀が声を担当。約200年の間に自らの身体を補修し、オーガス02を建造。自分と共に同じ世界に飛ばされた「分裂したミムジィのひとり」の子孫を捜し求める。
オルソン・D・ヴェルヌ:鈴置洋孝
桂の士官学校からの親友で、フリーダム・スペース・コープスでもコンビを組んでいた。桂とともに時空混乱に巻き込まれ第二の特異点となったが、桂よりも5年早く15年後の世界に飛ばされた。相剋界となったこの世界に残った地球人勢力チラムの特務少将となる。桂が20年後へ時空転移してきたため、再会時は桂よりも5才年上となっていた。D兵器開発の進展に伴い大尉に降格された後に軍を脱走。桂とともに大特異点を目指し、時空の混乱を収拾しようと試みた。
アテナ・ヘンダーソン:勝生真沙子
チラム陣営の女性エースパイロット。愛国心が強く、軍の特異点奪取作戦のため桂を追うが、後に宿命的な因果を知り苦悩する。母ティナの面倒を見てくれたオルソンを「おじ様」と慕い、やがて愛情を意識するようになる。
ティナ・ヘンダーソン:吉田理保子
時空混乱前、桂が交際していた女性の一人。時空混乱後は娘アテナを育てていたが、桂と再会する前に亡くなった。余談だが、彼女と桂との「逢瀬」のシーンから本作は始まっている。
ロベルト:石森達幸
アトランタのトランの町近くに駐屯していたチラム軍イシュキック部隊の隊長で階級は大尉、後に大佐。野心的な人物で功績のためには味方すら犠牲にしようとする。特異点奪取のためグローマを執拗に追跡するが目的を果たせず、軍内部での立場が悪化したために無理な作戦を強行して戦死してしまう。
ヘンリー:林一夫
ロベルト隊の副官で階級は中尉。ロベルトの戦死後、復讐のために軍を隊ごと脱走。上層部の思惑を無視して特異点である桂とオルソンを殺害しようとする。
ジェフリー・ホワイト:村松康雄
チラム総裁。国家の存続のためには手段を選ばないが私心はない。
ナレーター:銀河万丈

作品世界

相剋界
桂が作動させた時空振動弾の影響で時空境界が損傷し、地球上に平行世界が複数混在するようになってしまった混乱世界。かつて地球の主であった人類(チラム人)を始め、人間そっくりなエマーン人・バラゴン人・アトランタ人など様々な多次元世界の種族が存在し、それぞれの勢力圏を築いている。大陸の陥没で地形は大きく変動し、空は海抜150メートルに時空の歪みの層が出来てしまい、それ以上に上昇出来ない。劇中ではもっぱらこの層のことを「相剋界」と呼んでおり、相剋界より高い空に抜けるにはただ一つ、軌道エレベータの内部を通るしかない。相剋界がレンズ現象を起こしているせいで温室効果により気温が上昇し、近い将来生命が途絶える可能性が高いといわれ、時空正常化が急務となっている。相剋界より高い上空に浮かぶ「大特異点」に特異点(桂とオルソン)が接触すれば時空の混乱が解消できると推測されており、各勢力はそれぞれの思惑で特異点奪取を目指す。一方で、チラムは特異点を必要とせず、再度の機械的な時空振動で修復を図る「D計画」を考案していた。

以下に各国家の特徴を記す。メカニックの特徴については「登場メカニック」参照のこと。

エマーン
現在のタイ付近に本拠を構えると設定された国家。赤道近くに立地するため、混乱時空世紀の気候変動の影響をまともに食らっており、町全体が一年中空調のかかった巨大なドームに覆われ、ドームごとがパイプラインでつながっている。工業技術がこの話に出てくる国家の中で一番発達しており、商品を他国家に交易することで莫大な利益を上げている。「グローマ」はそのための交易船の一つであった。政治体制としてはラース、トーブなどいくつかの貴族的名家による合議制を取っている。
エマーン人は地球人によく似ているが、後頭部から女性は2本、男性は1本の触覚が生えている(長さは腰まである)。完全な女系社会であり、代々の当主は女性と定められている。これはエマーン人は出生率が男子1に対し女性2という完全な「女余り状態」で女性の方が強いためである。しかし結婚となれば話は別で、後述するような妊娠期間の短さもあって、数少ない男性に大勢の女性が殺到し、男性側の完全な「売り手市場」である。シャイアが交易船に乗ってエマーン本国を離れているのは、この結婚バトルで双子の妹・マニーシャに敗北し、いたたまれなくなったからである。更にエマーン人女性の妊娠期間は15歳から19歳までしかない。エマーン人女性は20歳を越えると数度の高熱を発して生殖能力を失うとされ、それ以後の女性は恋愛対象にもならない上、性的羞恥心が完全になくなってしまう(シャイアが桂の前で平気で裸でうろうろしていたのはこの習慣のせいである)。短い期間で大勢の子孫を残すため、子供はたいがい双子で誕生する。
チラム
D兵器が使用されるまでは、桂たちのいた「地球」であった文明圏。相剋界になってからチラムと呼ばれる(テラからの転化とオルソンが明言している)。
現在のアメリカ合衆国付近に立地すると設定された国。かつては議会制を敷いていたようだが、混乱時空20年時においては議会は廃止されていたようで、完全軍事国家体制であった。これは後述する機械化国家「ムー」がチラムの隣国でその圧迫に苦しんでいたため、国家総動員態勢を敷かざるを得ない状況に追い込まれていたからである。国家トップは「総裁」と言われる。軍人は額に三角形の階級章をつける外見上の特徴がある。ドラマ中ではチラム軍の駐屯地はよく登場したものの、チラム本国の状況は作戦会議室とD兵器しか登場したことがなく、一般の町や国民の状況は不明である(おそらくムーの総攻撃により大破荒廃していた物と思われる)。他のエマーン、ムーのそれが放送で流れたのとは対照的である。ちなみに国家総動員態勢を敷いている割には、登場した女性軍人はアテナ・ヘンダーソンの他は28話での人質交換時の人員のみである。
続編「オーガス02」の舞台は、TVシリーズ最終話の時空再構成の際に軌道エレベータやデバイスと共に取り残されたパラレルワールドのひとつで、チラムに相当する場所の過去であるらしい。「大尉」によれば、このまま時が進めばデバイスのような機械を生み出す未来に到達するらしいが、時空再構成時の影響から時間を飛び越えて過去の時代に存在し「アーマー」として発掘されてしまっている。そのなかには時空再構成前に破棄された物の姿もあった。
ムー
名前を見て分かるように、「謎の古代王国」とされるムーがネーミングの由来である。太平洋中心に巨大な大陸があり、そこに立地していると設定されている。モーム、戦闘ロボット"大尉"らを「生産」した本国でもある。
混乱時空になる以前は人手不足を高度な技術力を駆使して作ったロボットで補填していた高度な文明があったと推測されるが、その後、ロボットを生産していた中枢コンピューターが暴走し、ロボットにより人間は全員虐殺されて、現在は中枢コンピューターの作る戦闘ロボットだけが増産され周囲を攻撃しているという、完全な機械化軍事「国家」である。「国是」は「人類を全滅させること」。ムー本国はロボットを生産するピラミッド状の中枢コンピューター兼工場以外はがれきの山と化しており、殺す人間のなくなった戦闘ロボットはわずかに「生き残った」ヒューマノイドタイプのロボットを手慰みに「殺して」いた。
混乱時空20年時にはチラムを全滅すべく総攻撃をかけていた。チラムが「D計画」など時空修復計画に一番熱心だったのは時空を修復することでムーを全滅させる作戦を練っていたからである。
その他
アトランタ
中南米のメキシコあたり(あるいはカリブ海)にあると設定された地域。住んでいる人はアステカ文明そのままの原始生活を送っている。語源は伝説の大陸アトランティスから。チラム軍に人質をとられ、事実上の支配下におかれていたが、桂の介入で解放される。ムーとの対比でその後絡むと思いきや、1〜3話に登場したのみで、その後の動向は不明。
ファンシィ
フランスあたりに設定された王国(後に共和国)。「マリアン・トワント」なるマリー・アントワネットがモデルとおぼしき女王がメアリ1世並の暴政を敷いていたが、桂をはじめとするグローマの介入で革命を成功させる。この革命のリーダーの名前は「ジャンヌ」であった(おそらくネーミングの元はジャンヌ・ダルク)。その後ジャンヌが首相となり、彼女主導の元で政治の建て直しが行われたと見られる。一時エマーンとチラム双方から追われるグローマをかくまい、中立を保っていた。

登場メカニック

フリーダム・スペース・コープス
ブロンコII (IIはローマ数字の2、ツーと発音)
西暦2062年当時の桂とオルソンの乗機。戦闘機形態からガウォーク状(但し「腕」は無い)に変形する。桂はこれに乗り混乱時空世紀20年の世界に現れた。チラムのイシュキックとの空戦中、限界高度(結界のような壁)があるのを知らない桂は上昇し過ぎて衝突、代わりに乗ったモラーバの使い勝手を気に入った桂が、腕付きにして欲しいと言ったため、修理の際にモラーバの腕を付けられオーガスとなる。
前述の通り「腕」はないが、機体に乗ったままで細かな作業を行うためのマニュピレーターが胴体下部に内蔵されている。第1話では桂がこれを使って時空振動弾外部に設けられた制御コンソールを弄った末に“時空破壊”が起こった。
注:このブロンコIIは前番組『超時空要塞マクロス』でバルキリーVF-1Jの生産メーカーだった新中州重工製と設定されていた。しかし、マクロスシリーズの登場兵器の進化体系から見て、2062年当時では技術的な整合性に疑問が残る(とはいえ完全に否定はされない)。

エマーン
エマーンのメカはすべて慣性を制御する機能を持っており、それにより滑空、飛行、高機動戦闘を行なう。共通する特徴として「腕」を持っている(脚は無い)。これらの腕メカはドリファンドと総称される。

オーガス
半壊した桂のブロンコIIを修理する際に、モラーバの腕を付けたメカ。あり合わせで作られたメカだが、人型メカの存在しない相剋界において多大な戦力となりエマーンにより量産されることになる。末端肥大的なプロポーションであり格闘戦向きとなっている。フライヤー・ガウォーク・タンク・オーガロイドの4形態に変形可能。但し、このうちタンク形態は放送中ほとんど登場せず、オープニングにも出てこない。腕に取り付けるタイプのミサイルガンを持ち(ガウォーク形態では右足にセットされる)、腕には2連装のランチャーを持つ。グローマ内であった命名会議で「ギャモン」と最後まで競り合った後、ジャビーの世界の言葉で「戦いの神」を意味する「オーガス」と名付けられた。
なおこの命名会議の中で、番組の企画初期タイトルである「ネビュラード」が桂の思いついた名称案として登場していた。
オーガスII・一般兵士用
エマーンがチラムとの決戦に用いたオーガロイド。オーガスの量産型。頭部デザインと配色、脚部が異なる。オリジナルオーガスに残っていた旧ブロンコIIの不要部分を排除することによる軽量化とエンジン出力アップによりオリジナルより性能はアップしたが扱いにくくなってしまったためエンジンにリミッタがかけられている。
オーガスII・オルソンスペシャル
チラムを離れたオルソンが乗ったオーガス。頭部や配色、脚部のデザインが桂の機体と異なる。個人用カスタム機であり一般兵士用オーガスともデザインが異なっている。パイロットの技量が考慮された結果、一般兵士用機に装備されていたエンジンのリミッタが解除されている。 
モラーバ・マーイ
エマーンの標準的な慣性制御ドリファンド。一人乗りで腹ばいになって搭乗する。可変式の「腕」を有しており、作業用および戦闘用に用いることができる。巡航時はおりたたむこともできる。ブーストジャックというブースターを装備可能。個人用のカスタム機らしく、マーイとリーアでは武装が異なる。マーイには背部に連装バルカン、腕に2連装キャノン砲が装備されている。
モラーバ・リーア
同じく標準的なドリファンド。リーアはマニピュレーターが多少貧弱だった。オーガスの手持ち武器ともなった大型ミサイルガンを装備し、機首にバルカン砲を持つ。武装と機体色以外はマーイとほぼ共通。ブーストジャックも装備可能。
ディー
エマーンのドリファンド。並列二人乗りの作業用機体。腕も折りたためず旧式を思わせる。腕上部にバルカンを装備。
ダル
エマーンの戦闘用ドリファンド。慣性制御で飛行もするが、車輪で地上走行も可能な武装トラック。大型砲を3門装備し、3本腕に可変する。
グローマ
シャイアらファクトリーの面々が生活する母艦。彼らの家でもあり、外見はまさしく空飛ぶ「家」である。
ディモーラ
エマーンのドリファンド。偵察用的な位置付けの機体である。
マニーシャ艦
ディモーラの母艦

チラム
地球兵器の発展型であるチラム軍兵器は、ブロンコII系の「脚」付き戦闘機に慣性制御を応用したものでガウォークと呼ばれる形態を基本とする(腕は無い)。

ナイキック・コマンダー
チラムの使用する戦闘ガウォーク。12話目から登場。オーガスに対抗してフライトフォーム、ガウォークフォーム、バトルフォームの3形態に可変するように設計されたメカである。指揮官用に特化されたのがコマンダータイプであり頭部と武装、塗装がスタンダードタイプとは異なる。劇中ではアテナとオルソンが使用した。模型ではナイキック・アテナ、ナイキック・オルソンという商品名で販売されたが配色が違うだけでどちらも同じコマンダータイプである。
ナイキック・スタンダードタイプ
一般兵の使用するナイキック。3段階に可変する。
イシュキック
チラムの量産型戦闘用ガウォーク。赤い機体色で塗られており重武装である。変形はしない。
指揮官用の機体は黒色塗装で機体形状・武装が一部異なる。
イシュフォーン
情報収集用のガウォーク。イシュキックと共通の脚を持ち、索敵能力に優れている。
シーキック
カルフォーン
ログウッド
チラムのガウォーク。シーキックとカルホーンは軽戦用メカ、ログウッドは重砲撃用メカ。
チラム総裁艦
アール・ド・バンクラス攻撃空母
デストロイヤー

ムー
機械生命体の戦闘国家であり相剋界では第三勢力的な立場にあった。

一般兵士タイプ
士官クラス兵士タイプ
ロボット重兵
機械生命体の戦闘ロボット。固定武装の少ない一般兵士タイプと通信・指揮能力に優れる士官タイプ、固定武装を持つ重兵タイプが確認されている。グローマに居候していた「大尉」は胸部分にミサイルランチャーを備えている
反重力輸送機
エマーン、チラムとは異なり反重力で飛行する輸送機(慣性制御は反重力ではない、とされていた)。



放送リスト

時空破壊!!
ロンリー・ウルフ
プリティ・マシン
キャラバン
ラヴァーズ
バニシング・ポイント
アイ・ラブ・ユー
ランナウェイ
レボリューション
バーバリアン
ダミー
チラム・ガール
カスピ・クレーター
オペレーション・D
特異点!!
マイ・ファクトリー
セブンティーン
シスターズ
タイム・スリップ
ブロークン・スルー
ファーザー
デイサイド
デストロイヤー
ムー
チラム・ソルジャー
ブレイクダウン
メッセージ
カムバック・ラヴァー
チョイス
アウトサイダー
チルドレン
ロスト・ワールド
ラスト・チャージ
戦場
時空創造



商品化

前番組のマクロスと同じく、メインスポンサーのタカトクトイスが玩具を、イマイと有井製作所が共同でプラモデルを発売した。ただ、いずれも売れ行きは芳しくなく、特にタカトクトイスは今作で見込みが外れた事が原因となり経営が大きく傾いたと言われる。実際にタカトクトイスは、後番組の超時空騎団サザンクロスではスポンサーを外れ、程なくして倒産している。メカニックデザイン担当の宮武一貴は「百貨店でオーガスの玩具の顔を見た子供が怖くて泣き出した」という噂を聞き、売れ行きの悪さを覚悟したという。


こぼれ話

いくつかの人名は、鏡の国のアリスのジャバウォックの詩から取られたと言われている。
サブキャラのマーイとリーアはスポンサーであったプラモデルメーカー、イマイとアリイのアナグラムと言われている。
前番組『超時空要塞マクロス』第27話「愛は流れる」には、オーガスとVF-1Aバルキリーが混ざったような謎の機体が登場した。本作スタートに先駆けたスタッフのお遊び的な物と思われる。詳しい設定などは不明。通称「オーガスバルキリー」。
本作では、背景の群集の中にリン・ミンメイや早瀬未沙に似たキャラクターが混じっている。



超時空世紀オーガス02
『超時空世紀オーガス02』(ちょうじくうせいきおーがすつー)は超時空世紀オーガスの公式な続編となるOVA作品。販売開始は1993年からで全6話。


解説

この作品がリリースされたのは、前作の放送から約10年後であった。「02」の名を冠してはいるが、所謂シリーズ物のパート2的な位置づけとは趣を異にし、一見して前作とは全く違う「どこかの国のどこかの物語」として始まる。「オーガス」最終回以降の設定から派生したある種のスピンオフ的作品とも言え、異色作にして意欲作である。監督とストーリー原案は以前アートランドに所属していた高山文彦が務めた。

発表当時は様々な意味で物議を醸したが、本作以降(直接参考にしたという訳ではないだろうが)こういった手法の続編が『∀ガンダム』、『破邪巨星Gダンガイオー』、『トップをねらえ2!』とシンクロニシティ的に増えつつあるのも事実である。初期OPテーマをヒカシューが務めた事でも話題になった。


各話タイトル

愚か者の選択
危険を冒す者
逃亡者
捜索者
破壊する者
明日を望む者

キャラクター

リーン:太田真一郎
ナタルマ:中村尚子
トリア:山崎和佳奈
マニング:山寺宏一
ペリオン:塩屋浩三
ミラン:榊原良子
ケラチ:秋元羊介




(*´∇`*)前作の「マクロス」に続いて、日曜日の正午きっかりからオンエアされた"超時空"シリーズの二作目が、「超時空世紀 オーガス」です。
 休日の寝起きの回らない頭に、オーガスのオープニング・テーマ曲の白いモヤがかかった高い塔の映像と、粘っこい声のケーシー・ランキン氏か唄う「♪白いー闇のなーかでー 静かに時は流れーてー」という歌詞がとてもミックスして、そこだけが妙に未だにインプリンティングされてしまっているKです。
 あれこそが、ストーリー進行が途中からわからなくなってしまった「オーガス」を象徴するシーンだったのだろうな、と今でも思っています。そもそもOPシーンとはそういうものだと、独りで納得しているのです。
 それにしても、この作品は始終不思議な印象を受ける内容でした。「軌道エレベーター」、「特異点」、「平行世界」…ぶつぶつ…。


■ 3段から4段変形になったこと
 前作の「マクロス」の主役メカ、「バルキリー」が基本の戦闘機形態の「ファイター」、途中形態の「ガウォーク」、そして格闘戦ロボットモードの「バトロイド」へと、3段変形していたことを受けて、この後番組の主役メカの「オーガス」は、飛行形態の「フライヤー」、途中形態の「ガウォーク」、人型の「オーガロイド」、そして戦車形態の「オーガス・タンク」へと変形していく4段変形メカに設定されていました。
 はは。まるで、この作品の一昔前のスパロボ系アニメ、竹尾ワッ太若社長操る「トライダーG7」のような展開でした。
 それでも、曲面を多用したオーガスのメカデザインはなかなか秀逸で、立派なオリジナリティと特異さをもっていました。また、敵役の変形メカに「ナイキック」という「オーガス」に匹敵する性能のメカがあり、これについては、極端に直線的なラインの構成でデザインされ、敵・味方分けのアニメの常套手段をしっかり用いていました。(これは「ガンダム」でいえば、連邦軍のモビルスーツが直線ライン主体で、ジオン軍のそれがザクを端緒に曲線主体のラインで描かれていることと同じ意味です)


■ 桂木 桂の性格について
 ちょっとこの主人公は軟派師でしたね。なにせ、のっけからベッドシーンで登場でしたから。
 こんな登場の仕方って、アニメ界では桂が最初で最後かも…。異性にもてて、同性からは嫌われるタイプ、かもしれません。といっても、シティハンターの冴羽 僚氏のもっこりアタックとはまた違った、ナルシスト系のC調野郎なのですが…。
 まあ、しかし、なんだかんだいって、最後はヒロインのミムジィへの愛を貫いたところで、許されてしまうわけです。

  今考えてみると、「オーガス」は女性キャラクターばかり登場する作品でした。そして、この「オーガス」の後番組、「超時空騎団 サザンクロス」では、ついに美人の女性キャラクター3人が主役を演じるという設定になり、そのせいかやはり番組としてのパワー不足は否めなかったような気がします。先細りしていく放映内容の中、マクロスが築いた「超時空シリーズ」も結局この3作で終わってしまいます。
 やはり、女性は「紅一点」とか「華一輪」とか申しますように、美人がたくさんいては、その有り難みも失せてしまうようですね…。

 そういえば、オーガスって、桂がもといた世界で操縦していた可変戦闘機「ブロンコII」と、エマーン人の世界のモラーバー・マーイとリーアを合体・改造した特異なメカニックだったのでした。それで、4段変形というわけか。しかし、まったく原型をとどめていないなー。

 もう一度「オーガス」も「サザンクロス」もぜひ見直したいアニメです。それに、この頃のアニメのテーマソングって皆素晴らしいんですよねぇ。「♪ジプシー アイアムジプシー 暗い夜空 こがす炎に照らされて 踊り明かす瞳の中に おまえの明日をみた…♪」

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