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受講者のページコミュの科学の名を借りた詐欺

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ちょっとタイトルは仰々しくつけてみました。

最近報道されている「あるある問題」の影響で、”ニセ科学”についての議論が盛り上がっています。ニセ科学というのは、科学の名を借りてはいるものの、全く科学としての体裁をなしていないものを指します。有名なものとしては、マイナスイオンなんかがこれに該当しますね。

以下は、毎日新聞に載っていたニセ科学についての記事です。

「モーツァルト効果」というのが出てきますが、これ自体はニセ科学とは言い切れない現象で、モーツァルトの音楽を聴くと知能が向上するという報告のことです。実際に、有名な科学雑誌にも何本も報告が相次ぎました。ですが、その結果の信頼性には疑問が指摘されていて、論争は未解決です。

ただ、確実にいえるのは、以下の記事に出てきている「モーツァルトを聴かせると酒がよく熟成される」とか「モーツァルトの曲が持つ高周波音の波動が右脳を活性化させる」というような話などは”ニセ科学”であって、モーツァルト効果とも程遠い話だということです。モーツァルトの曲が他の作曲家の曲と比べて高周波数の音が多く含まれているという分析結果も示されていないし、仮にそうだったとしても、右脳(大脳皮質の右半球)は音に関しては、高周波数よりむしろ低周波数の処理を担当するからです。

マスコミで流れているすべてのニセ科学を見破るのは難しいと思います。僕も正直言って専門外の化学や生物の話になると、もっともらしい話を聞くと「なるほど」と思ってしまうことも多く、あとから「あれはうそだよ」と指摘されると驚いたりします。でも、心理学に関するニセ科学、例えば乳幼児の英才教育や、大人の英語学習、それに「脳力」トレーニングなどに関する胡散臭い広告は見破ることはできます。

心理学を学んだ皆さんには、ぜひ科学とニセ科学を見分ける力を身につけてもらいたいなと思います。たいていは、以下のポイントをチェックすれば簡単に見分けられるものが多いです。

1. そもそも何も実験をしていない。架空の実験をとりあげている(「科学的な研究によると・・・だという」とだけ書かれていて、誰がいつ書いた論文だかわからない。たいていは架空の研究)。

2. 仮に実験をしていても、方法がずさん。被験者が少ない、試行数が少ない(同じ条件で十分に繰り返し測定されていない)、条件設定が甘い(例えば、薬の効果を検証する実験で、薬を飲む条件と飲まない条件しか設定されていない。これだと「プラシーボ効果」を判別できないので、偽薬、つまり本物の薬のように見える外見をしているが、薬として効く成分は入っていない薬を飲む条件と比較する必要があります)など。

3. 仮にまともな実験結果を引用していても、結論が飛躍している。ある限定された状況の結果を過度に一般化している。


ということで、あやしい広告を発見したら、ぜひ教えてください!



--------------- 以下引用 ---------------------

理系白書’07:第1部 科学と非科学/1 万能うたう「波動」

<社会の中へ>

 科学の成果や技術は暮らしに入り込み、私たちはその恩恵の中に生きている。一方で「科学的」といわれるものを信用しすぎる面もある。関西テレビ制作の「発掘!あるある大事典2」のねつ造騒動は、科学と私たちの関係を改めて考えさせる出来事だった。世間にはより巧妙に科学の衣をまとった波動ビジネスやマイナスイオンなどの「科学まがい」があふれる。「理系白書’07」は、科学と社会との境界で起きているさまざまな事象を掘り下げる。科学とどう付き合えばよいのか、科学は社会にどう発信すべきか。第1部は科学と非科学を考える。【西川拓、永山悦子】

◇モーツァルトで「右脳活性化」「バナナ熟成に効果」 検証ないまま流布

 JR鳥取駅にほど近い鳥取市役所の分庁舎。市民課や保険年金課などの窓口が並ぶ1階に、軽やかなフルートの音色が響く。市民の来訪が多いこの庁舎には、開庁時間の午前8時半〜午後5時半、途絶えることなくモーツァルトの曲が流れる。住民票を取りに来た女性(61)は「ホテルのロビーみたいで、いいんじゃないですか」と話した。

 モーツァルトを職場のBGMとして流す企業が鳥取県内を中心に増えているという。提唱者は同県米子市の民間団体「日本音楽熟成協会」だ。杉原弘一郎理事長(64)はモーツァルトの効能を「波動」で説明する。「モーツァルトの曲が持つ高周波音の波動が右脳を活性化させ、集中力や発想力を高める。疲労感が薄れ、仕事のミスも減らせる」

 鳥取市役所では昨年8月からモーツァルトを試験的に流し始めた。竹内功市長は協会の顧問。03年7月設立の熟成協会は東京や韓国に支部を持ち、会員は中国地方を中心に約50社と個人約130人。顧問には国会議員や地元の有力者も名を連ねる。

   ◇   ◇

 モーツァルトの音楽が人間に影響を与えるとする「モーツァルト効果」をめぐっては、90年代に英科学誌「ネイチャー」で科学者が論争を繰り広げたことがあるが、科学的な決着はついていない。

 熟成協会の杉原さんは、経営する印刷会社で98年からBGMを流し始めた。演歌やジャズも試してみたが、社員にはモーツァルトが好評で「導入したらミスが3分の1に激減した」という。就寝中もモーツァルトを流しているという杉原さんは「活動を全国に広げたい」と力を込める。

 鳥取大医学部の深田美香助教授(基礎看護学)は昨年、熟成協会と協力して実験をした。県内の製造業の従業員10人が被験者。職場にモーツァルトを流し始めて半年後の変化を調べた。だ液に含まれるストレスの代表的な指標たんぱく質「クロモグラニンA」の濃度は、音楽を流し始める前に比べて平均25%減っていた。この結果は熟成協会と深田助教授が米子市役所で記者会見して公表。新聞やテレビが「モーツァルト効果あった 疲労度改善」などと報じた。

 深田助教授は「他の音楽にも効果はあるかもしれず、モーツァルトだけを特別視する材料はない。被験者が少なく、ストレスを左右する他の要因を考慮していない。個人差もある。統計学的な説得力はない」と話す。学会や論文では発表していない。

 しかし、協会はホームページに、実験結果と報道内容を掲載し、主張の裏づけに利用する。科学的な検証を受けない主張がこうして既成事実化され、「科学」として広がっていく。

   ◇   ◇

 「モーツァルト効果」は「もの」にまで広がる。熟成協会の会員の中には、モーツァルトを流した倉庫で熟成させたバナナや、モーツァルトを“聴かせ”ながら醸造した清酒を販売する企業もある。杉原さんは「バナナも人間も同じ原子からできている。モーツァルトの波動は、すべてのものに効果があると思う」という。「そこがモーツァルトの神がかった才能だ」

 一方、深田助教授は「感情や記憶のある人間だからこそ、音楽が力を持つのだと思う。バナナが影響を受けるという話はどうか。私は人間に影響があるかどうか以外には関心がない」と話す。モーツァルトを分庁舎に流す鳥取市の安本哲哉・職員課参事は「職員にはおおむね好評だが『なぜモーツァルトなのか』という声もある。波動うんぬんという“根拠”にコメントすることはない」という。

 人間以外のものが音楽の影響を受けることなどあり得るのか。疑問をぶつけると、杉原さんは「いつかあなたにも信じてもらえると思う」と微笑を浮かべた。


◇商品販売、ビジネスに

 「よい波動が込められた塩を販売する仕事を始めないか。必ず成功する」

 東京都北区の会社員、久保内圭一さん(38)=仮名=は2年前、家族の古い知り合いからこんな話を持ちかけられた。値段は普通の塩の4〜5倍。「この塩を身につけるだけで病気にならず、地震が起きても被害にあわない」がうたい文句だった。

 「おかしい」と直感して断ったが、認知症の祖母はこの知人から「波動効果」をうたう化粧品を毎月購入していた。化粧品は使われないまま、月々約1万円の支払いは2年近くにわたった。

 「知人は波動を完全に信じていて、『科学的にあり得ない』と説得しても通じなかった」と久保内さん。こうした「波動ビジネス」に注意を呼びかけるホームページ「波動注意報」を05年秋に開設した。波動ビジネスの具体的な商品=表参照=や特徴を掲載して注意を呼びかけるほか、教育現場や公共機関で「波動」が利用された例を見つけると、注意をうながすメールを先方に送る。

 実際、各地の消費生活センターには「波動水を飲むと花粉症が治るといって売りつけられたが本当か」などという相談も寄せられている。

 久保内さん自身は「科学は素人」だ。しかし「波動」の流行を「科学的知識以前の問題。自分の頭で考えれば変だと分かる。判断を人任せにして簡単な結論に飛びつく風潮が広がっているのではないか」と警戒する。

 「言葉にも固有の波動があり、物質に影響を与える」という疑似科学が広がっていることも気がかりだ。試験管にご飯を詰め、「ありがとう」「ばかやろう」と毎日声をかけたらどう変化するか、数カ月観察する「実験」も実際にやってみた。

 「ご飯は腐ったり発酵したりしたが、かけた言葉には無関係だった。ばかばかしいでしょう。彼らの主張はその程度です」


◇科学用語を勝手に転用

 微小な物理現象を記述する量子力学には、「波動方程式」や「波動関数」という言葉が登場する。これらは原子や電子などの振る舞いを表現するときに用いられる、れっきとした科学用語だ。

 ところが、波動関連ビジネス関係者は、この「波動」という言葉を別の意味で使う。「原子や素粒子は微弱ながら絶えず振動している。この振動が波動で、すべての物質や世の中の現象は、この波動が根源となっている」というのが典型的な説明だ。しかし、このような「振動」は確認されていない。

 疑似科学に詳しい山形大理学部の天羽(あもう)優子・助教授(化学物理)は「存在しない振動が実在するかのように表現し、『物質』と『世の中の現象』という全く異なるものを並べて、どちらも説明できると主張する。素粒子から物質、そして世の中の現象と、何の根拠もなく話を広げている」と批判する。だが、このように一見科学的な話は、一部の人を信じ込ませるには十分なようだ。

 天羽助教授は「波動という理屈を後付けして普遍的な自然科学的現象に仕立て、野菜や果物に適用するのはナンセンス。何よりも必要なのは『世の中、そうそううまい話はない』という常識を持つこと」と呼びかける。

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 ◇波動効果をうたった商品の例◇

 (久保内さんがインターネットで探したもの)

◆家電

 空気清浄機、掃除機、アイロン、スピーカー、時計、電池、コンセント

◆食品

 水、ビール、お茶、塩、砂糖、ジュース、卵、泡盛、米、玄米、小豆、キャンデー、しょうゆ、みそ、梅干し、そうめん

◆グッズ

 ネックレス、ブレスレット、キーホルダー、携帯ストラップ、花束、石、砂、水晶玉、ろうそく

◆美容・健康

 育毛剤、化粧水、スキンクリーム、シャンプー、せっけん、枕、漢方薬、ブラジャー

◆日用品

 Tシャツ、タオル、帽子、腹巻き、ネクタイ、ベルト、布団、コップ、万年筆、スリッパ

◆測定機器

 波動測定機、生命活性測定機、気波動エネルギー発生器

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