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デュシャンコミュの「お騒がせ」という作品について

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今年のはじめに「泉=便器」が襲撃され、ハンマーで一部が欠けるという事件がありました。この事件についてのブロガーの反応が面白いので「デュシャン 逮捕」でググってみてください。
犯人に3000万円の罰金が科せられたことや、90年近い年月を経て、こんなトピが立つことなどなど…「お騒がせ」について、自由に感想やご意見を聞かせてください。質問などでもけっこうです。

コメント(2)

泉についての余談です。この便器に書かれているサインは「デュシャン」ではなく「マット」という偽名です。デュシャンは、自身が審査員をやっているアンデパンダン展に、偽名でこの便器を持ち込み、この作品を展示するしないの論争をまず起こします。そんな騒ぎの最中に、今度は、この便器を自ら盗み出すというパフォーマンスで、新聞を賑わせたのです。

便器が美しいかどうかは、人それぞれでよいでしょう。ただ、この便器の価値や意味は「物としての便器=オブジェ」には直接にはなく、それを騒ぎ立てた社会や、これら一連の行動から何かを感じた人間の側にあるということは、間違いがなさそうなのです。例えがよいかどうかは分かりませんが、いささか裸の王様みたいな状態です。

それでは、この一連の騒ぎに便器は不要だったかというと、そうでもない。実はそのあたりに、作品とか物の本来の役割があるんじゃないかという問いかけそのものが、この行為の狙いのように思えてくるのです。

同時代に記号論などが発達していたことも、手がかりになります。また、デュシャン周辺で起こっていたこの手の表現について、ダダイズムと呼ばれることも手がかりです。「ダダ」は、乳飲み子がしゃべる難語(意味のない発声)です。
デュシャンがあの便器にMUTTというサインをしたのはただ単にデュシャン自身があの作品をつくったことを隠すためだけではなく、あの便器は大量生産されその辺の店で誰もが普通に買うことのできるただの便器であるにもかかわらず、そこにサインを施すことによってそれを個人が作った芸術たらしめることにもあるでしょう。
個人が自分が作っていないのに個人の作品であると。
文字の持つ意味、そしてレディメイドの芸術。

これは後60年代に出てくるコンセプチュアルアートやウォーホールやリキテンシュタインのポップアートに繋がるものでもあるといえますよね。1917年にそういう風に芸術を見ることができるデュシャンはまさに天才ですね。

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