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東谷隆司コミュの2008釜山ビエンナーレ開幕

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左:釜山ビエンナーレ、ポスター
中:オープニングパーティーで、左から私、森村氏、志水氏、加藤豪氏、西尾氏(撮影:岸本康)
右:オープニング風景


東谷です。

9月6日に、韓国は釜山で私が関わっている「2008釜山ビエンナーレ」が開幕しました。
釜山ビエンナーレ、今回の全体テーマは、「蕩尽(Expenditure)」。
http://www.busanbiennale.org/

「蕩尽(Expenditure)」とは、フランスの思想家ジョルジュ・バタイユが提唱した「普遍経済学」の重要なタームで、ざっくり言うと、通常の経済活動に見られる、生産、労働、消費では説明できない「見返りを求めない労働」「生産性のない生産」「消費し続けられる消費」あるいは「消費され得ない余剰、過剰」のようなものがあり、それが戦争や生贄、自己犠牲などの不条理な事象を引き起こすという概念。
代表的なのは、人類学で言われるポトラッチという風習などで、ひいては芸術自体も「見返りを求めない生産」の一種と考えられる。
また、例えば人間の労働が生み出す生産のように、限りがあるものだけでなく、太陽が地球にもたらす無尽蔵なエネルギーのような「無限」のエネルギーそのものも、地球上の生産活動の根源にある、というような。
1980年代に栗本晋一郎が日本にも紹介してきましたが、詳しくはバタイユの著書『呪われた部分』(1949)を。

今年は、釜山以外にも、光州ビエンナーレ、上海ビエンナーレ、シンガポールビエンナーレ、南京トリエンナーレ、そして横浜トリエンナーレと、アジアで国際展ラッシュの年。なかでも、釜山ビエンナーレは、そういったわけで、大規模な展覧会としては、やや挑発的なテーマ。

釜山ビエンナーレは、「現代美術展(Contemporary Art Exhibition)」、「Sea Art Festival」、「釜山彫刻プロジェクト」の3部門で構成されており、私はそのメイン会場である「現代美術展」に、6人のキュレーターチームの一人として、今年の初めから準備に関わってきました。
そして9月1日から作家とともに現地作業し、さきほど帰ってきたところです。
私が出品依頼した日本人作家は、森村泰昌氏、西尾康之氏、志水児王氏、加藤豪氏、村山留里子氏、山川冬樹氏、そして故人の徳冨満。

今回の釜山ビエンナーレ、はっきり言って、日本人作家が大健闘してます。
特に「ガンダム展」(2005-07)でも出品してもらった西尾氏の《Crash セイラ・マス》は、会場エントランスのド正面。展覧会の顔になってます。

他にも、Sue DE BEER(USA), Ross BLCKNER(USA), Jonathan BERGER(USA), Bruce LABRUCE(Canada, 19歳未満入場禁止部屋), Lee Yong-Baek(韓国), MIAO Xiaochun(中国), Lisa RUYTER(USA), Philippe TERRIER-HERMANN(France), Alan VEGA(USA,ex.SUICIDE)など、挑発的な作家が目立ってます。


アジア展覧会巡りされる方、是非釜山にも足をお運びください〜。




(それにしても、疲れたーー)





コメント(4)

東谷さんお疲れ様です!五月にお世話になりました中嶋です。こちらは横浜トリエンナーレの方で運営側として尽力しています。また今度、機会があれば是非とも土産話を聞きたいです
↑うわぁ、そういえば、大変な時期ですよね。
Kぼ田氏は元気かなぁ。
お互い、内情話交えつつ呑みたいっすねー。
↑うわっ、来場ありがとうございます!
ちなみに、私、明日(11月16日)から2泊で撤収立会いのため、釜山に行きまーす。展覧会が終わるのってさびしいんですよね。

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