映画・ドラマを具体的に語る！コミュのあずみ

私は北村監督の作品は劇場で
『GODZILLA FINAL WARS』
を観て、「日本人にしてはなかなか斬新なことするな〜」
って感心してたんですが、
『あずみ』も、時代劇だからってことじゃなくて
いろんな映画を含めた上で、非常に面白い見せ方をしてたと思いました。

特に、本来なら平面的な描き方が多い時代劇で
縦の構図を多用してたってのは素晴らしいと思いました
（あずみ達が住んでた小屋もそうだし
最後の戦いの場面なんか完全にそうだし）。
画面構成的に見た場合は「う〜ん…」ってとこもあるんだけど、
でも縦の構図を多用してるってだけでも
日本人離れした感覚でいいと思いました
（つまりありきたりじゃないってことですね）。

他に映像的なことで言うと、個人的には
あずみとやえが別れるシーンがけっこう印象に残っています。

このシーンって、
二人のそれぞれのアップ的な映像はあるんだけど、
二人が一緒に映ってる画面のアップってないですよね。
二人が一緒に映ってる画面は常にずっと引いてて、
後ろの景色がたくさん映ってる。

だから別れの寂しさみたいなものが余計に伝わってくるようでした。

あとはもちろん、アクションシーンの映像は、スゴかった
（長かったけど（笑））。

個人的にスゴい良かったのは
あずみ役の上戸彩サンの決めポーズですね。
アクションの途中はやっぱり腰が据わってなくて
肩もちゃんと使えてなくてスピードも遅いんだけど、
でも最後にビシッ！って決めるポーズはかなり様になってた
（漫画の『アリオン』に非常に似てる）。

あと音楽も良かったですよね〜
（ちょっと使い過ぎの感もあったけど）。

普通、人が斬り合いをするシーンって
緊迫感溢れる音楽をつけるもんですけど、
この作品はキレイで悲しい感じの音楽を多用してましたよね。
特に最初の斬り合いのシーンなんかは
その音楽の効果が絶大だったと思います。

あずみ達の置かれた悲しい状況ってのが
より一層伝わってくるように感じました。

で、音といえば効果音。
これも素晴らしかった。

特に刀を持った同士がぶつかり合うとこの音は
非常にタイトで迫力がありましたね。
これも通常のアクション＆時代劇とはかなり違ってた感じがします。

キャストで言うと、
やっぱり上戸サンは良かったですね〜〜〜！
原作のあずみもいいけど、私的にはこっちもかなりイイと思いました。
特にやっぱりあの目付きがイイ。あれは最高ですね。

戦闘シーンでは目と眉が
ちょっと池上遼一の描く漫画みたいだと思いました
（それだけ凛々しいってことですね）。

それにあの髪型もカッコイイし、衣装も良かった。
それにしてもマントを上手く使ってたな〜。

で、最後の方で爺と泣きながら話すシーンでは
一人の女のコ（爺の子供、もしくは孫）って感じで
戦闘シーンとのギャップがあって良かったですね。

んで、他のキャストも良かった。
オダギリジョーの、ちょっといかれた役も
ムリがなくて非常に良かったと思います。
あぁいう役はともすれとあざとくなってしまいますけど、
でも彼は自然な感じで狂気を感じさせてたと思います。

で、個人的には、地味だけど爺役の原田芳雄サンが良かった。

他の若い俳優サンは美形だったり勢いがあったりするんだけど、
でもやっぱり時代劇慣れしてないから
どうしても腰が浮いててちょっと危なっかしい感じがしました。
でも原田サンはさすがでした。
シッカリと腰が据わってる。

だから混乱した画面だったり上半身だけを映すっていう
若い役者サン達の見せ方とは違って、ちゃんと全身が映ってる画面でも
シッカリと刀を持って相手を斬ってましたね。

話の構成とかその他にもちょこちょこ問題はあると思うけど、
でも時代劇の新しい描き方を提示したっていう意味では
評価してもいいと個人的には思います。

＞paohalサン
あやまるこたないじゃないですか（笑）。

まぁすぐに見なきゃいかんってもんでもないので
お暇があったときにでも見てみるといいんじゃないスかね。

でも！当然ながら、期待はしない方がいい！
ということは個人的には述べさせていただきたいと思います。

つーことでpaohalサンの感想、分析等、お待ちしておりますので
よろしくお願いします〜。