mixiユーザー(id:14480841)

2023年12月26日13:21

256 view

リー・チャイルド(with Andrew)のThe Secretを読んだ

リー・チャイルドのThe Secretを読んだ
アンドルー・チャイルドとの共著、最後の作品である。
是非お読みください。もうリー・チャイルドは読めませんから。
ジャック・リーチャーはアンドルー単独の執筆であと4作の契約が既に発表されています。

PPではリー・チャイルドだけのサイン本も販売され、リーのサイン入りのフアンへの手紙付きとある。
この作品はNYT ベストセラー1位で登場し、6週連続チャートに登場しています。
完全にアンドルーの作品であす。

舞台は1992年のジャック・リーチャーが現役の陸軍大尉で登場します。

ある病院で患者が不意に目を覚ましたところから始まるのだ。
そこへ二人の女性が現れ、彼に質問をした。その後彼は12階の病室の窓から飛び降り死んだのだ。
二人の女性がその患者からある人物の名前を聞き出そうとしたが、患者が知らなかったため殺したのだ。そこから急速に次々と殺人事件が起きるのである。


その頃少佐から大尉に格下げされたリーチャーが湾岸戦争で使用された銃の紛失事件(正規銃をまがい物にすり替える事件)を捜査していたのだ。そこへ国防総省から呼び出しがかかり出席する。
そこには国防総省長官、FBI,CIA, 財務省、そして陸軍のリーチャーが出席し、1960年頃の「プロジェクト192」計画の民間企業のメンバーが次々死亡、それも明らかな殺人事件だと分かりその実態を内密に探り出す命令が下されたのだ。しかしメンバー以外には内密で行動するように指示されたのだ。

メ―ソン・ケミカルの技術者が、飛び降り、毒殺などで変死を遂げていたのである。二人の若い女性殺し屋は、ケミカルの技術者を次々訪ねては、メンバーのリーダーを探すために各地に現れたのである。
しかし技術者達は「チームには6人しかいない」と言ったので殺されたのだ。
事実、彼等はもう一人のメンバーがいたことついては誰も知らなかったのである。
その人物は防衛省の人物で、偽名で参加していたのだ。
そのことは誰も知らず存在そのものが分からず、彼は政府に守られていた。

プロジェクト192は当時ロシアの生物兵器の解毒剤を研究していたとされたのだ。
生物兵器の解毒剤も研究していたが、実際には攻撃的な生物兵器も生み出そうと「タイフーン」なる研究もあったと背後で噂されていた。それによる被害者も出ていると噂だけでなく研究中に被害者もでていたようだと分かります。

二人の女性は当時のメンバーを殺してゆくが彼女らの目的も次第に判明します。
20年も経過した今頃に何故存在すら疑われる謎の人物を探すのだ。その目的はどこにあるのか途中では分からないのだ。

二人の女性が政府関係者に警備された技術者たちを次々殺して各地に現れるシーンと、リーチャーの捜査と技術者を守るシーンがパラレルに書かれて最後に絡んでくるものです。

そして6人とも殺されて、7人目の男が分かった時、彼女たちの目的も分かります。しかし彼女たちも消されてしまいます。そしてとんでもないところに8番目の人物がいたのです。
その人物が最後に登場し、事件の核心に至るのです。
リーチャー達は彼女らの目的を調べ、秘密裏に葬り去れば任務を果たすこととされていたのだ。
そうすれば、少佐に復活昇格を言われますが、文章で書かれない約束は社交辞令です。
失敗すれば「役立たず」とされるだけの役目なのです。
果たして、リーチャー謎の人物にどうたどり着くか読んでみてください。味方の味方は敵というではありませんか。
話の展開は早く楽しく読めます。ストーリーは単純で明快ですからこれ以上はお読みください。330頁余りの作品です。最高傑作とは言いませんが、面白いです。


余談:
本書はUKサイン版(半額の£11)を購入しました。UK版はジャケットも良く、見返しの挿絵(リーチャーものでは初めて)は楽しい。US版よりジャケットも素敵です。しかも安くサイン本が買え、市場価格もUK版の方が高いのです。
付録は「Christmas Scorpion 」短編の旧作がついていました。(ガムシューさんに雑誌のコピーを貰って読んだ記憶があります)

ジャック・リーチャーものとしてまずまずの出来映えです。
本の半分を読んだところで7番目の男の正体が分かります。これをもっと後半に登場と書けばより面白くなったと思います。
リーが書けば後半まで謎の人物として隠したと思います。

来年からのジャック・リーチャーはどう変わるのか、楽しみでもあります。
アンドルー・チャイルドはワイオミング州に住んでて、所得税課税がないから「笑いが止まらないかも」。
マイクル・コナリーも、マイクル・コリータも、デニス・レーンもフロリダ州に住み所得税なしだった。
アメリカではリーの最終作だけに人気があります。
1 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2023年12月>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31