バッタ（９）

バッタさんが中国を崩壊させてくれると実に嬉しいわけだが、蝗害に関しては本場中の本
場である中国様。中国共産党には「蝗害対策部」という専門の部署があるくらいで、万全
の危機管理をしていらっしゃる

２０００年に中国でトノサマバッタが大発生したことがあった。その時に蝗害対策部が実
施した対策、それが「アヒル大作戦」であった。家禽というと日本ではニワトリがほとん
どで、あとは申し訳程度にウズラが少々という感じだが中国ではアヒルもかなり多い

北京ダックなんていう有名な料理もあるしねえ。そこで中国当局はそうした養アヒル農家
からアヒルをかき集めて、数十万羽のアヒルをバッタ退治に投入。この作戦は見事に功を
奏し数か月でアヒルさんたちがバッタを食いつくしたという

その後アヒルさんたちについては北京ダックにしてスタッフが美味しくいただきました。
まあそういうことだったらしい。なので今回もアヒル大作戦で行けるから大丈夫やんけ、
という説もある。しかし世の中うまくできているものでね

現在中国全土で鳥インフルエンザが大流行中。この病気は本来水鳥がもたらすものなので
ニワトリさんよりもアヒルさんのほうがやられる率が高い。というわけで現在中国各地で
アヒルの殺処分が絶賛進行中である。果たして大作戦を実行できるほどのアヒルさんが確
保できるのか？という問題があるのだ

というわけで２０年前に使ったアヒル大作戦は今回は使えない可能性が大だ。さあてそう
なるとどうなるか実に楽しみ。バッタの大群は夏までに中国に入るという予測が多いぜ