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7月に北海道・札幌から転勤で福井にやってきた。
自分は「全日本卵でとじていないご当地カツ丼愛好家」であり、福井県と言えば昔からソースカツ丼が一般的な県で、言わば聖地である。
ソースカツ丼が福井の名物と認知されるようになったのは、暖簾分け方式で福井県内各地に19店舗展開している「ヨーロッパ軒」の功績が大きいことは周知の事実である。
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事実、洋食店「ヨーロッパ軒」と、福井市が発祥の全国区の焼き鳥店「秋吉」は、よほどのひねくれ者でなければ福井県民はおしなべて皆大好きで、福井の誇りだと思っている。
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洋食店「ヨーロッパ軒」、福井県民は親しみを込めて略して「パ軒」と呼び、福井市にある総本店から暖簾分けした分店があちこちにあって、総本店は全ての分店をホームページに掲載しており、昭和14年(1939年)に初めての暖簾分けとして営業を始めた「敦賀(つるが)分店」を始め敦賀市内の5店舗も「敦賀○○店」として紹介している。
ところが、この「敦賀分店」のはずの店へ行ってみると「敦賀ヨーロッパ軒総本店」になっているばかりか、敦賀市内にある5店舗全てが「敦賀ヨーロッパ軒」という屋号を名乗っている。
さらに、福井県民は「ヨーロッパ軒」のソースカツ丼自体は大好きだが、人によって「俺は福井のパ軒」とか、「パ軒は断然敦賀じゃないと」など、福井派と敦賀派に真っ二つに分かれ論争になっているのだ。
「福井でも敦賀でも、パ軒ならどの店のソースカツ丼もおいしいですよ」と薦める福井県民はほぼ皆無で、ひと口に「パ軒のソースカツ丼」と言っても2系統あり、自分がどっち派なのか表明しないことには福井で「パ軒」を語る資格はないような状況である。
自分はこれまで「敦賀ヨーロッパ軒」では食べたことがなく、福井勤務になったからには双方食べてみなければならないとは思っていた。
11時半の約束で敦賀へ行く仕事が入った11月14日木曜日、これはもう昼飯は「敦賀ヨーロッパ軒本店」に行ってみるしかないだろう。
福井に転勤してきて、最初の週は1週間にカツ丼を3食も食べてしまい、そんなペースでトンカツばかり食べていてはカラダには良くないのは確実であり、翌週からはトンカツ類は1週間に2食までに制限することにしているが、この週はこれがあるから前週月曜日にトンカツが乗ったカレーを食べて以来10日間1食もトンカツは食べずに木曜まで過ごしてきたのだ。
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駐車場にクルマを停め館内に入ると、お店は2階なのだが1階の階段の上がり口に強烈な案内が。
福井市の「ヨーロッパ軒総本店」に対する敵対心満点である。
しかも、飲食店では異例の週休2日、月火定休とめちゃめちゃ強気の店である。
ともかく、福井の「パ軒」にはない興味を惹くメニューもあるが、まずは今回は普通の「カツ丼(990円)」を食べるしかないだろう、あとはミニサラダ・みそ汁付の「セット(220円増し)」で注文。
配膳された時点で、大盛りを頼んだわけではないのにフタなど閉まらないほどご飯が上まで盛られていることが分かる。
フタを開けると、トンカツ自体全然違う。
まず、トンカツが分厚いことと、衣が粗いことは一目で分かる。
早速食べてみると、ソースの味も明らかに「敦賀パ軒総本店」の方が甘く、酸味は少ない。
ソースはトンカツを盛る前にご飯にも掛けられているのは共通である。
確実にこっちのソースは甘く、自分は「敦賀パ軒総本店」の方が好みの味のように思う。
肉は少しスジがあり「福井パ軒」の上品さはないが、でっかくてワイルドなトンカツに甘いソースが旨いな。
ボリュームはあるが、おいしいからパクパク食べ進み、あっという間に最後のひと口に。
完食すればお腹も一杯になり、満足したのであった。
「敦賀パ軒」は初めて食べたが、どっちかと言えばどうやら自分は「敦賀派」のようである。
順番が逆になってしまったが、次は福井市の「ヨーロッバ軒総本店」へ行って食べ較べするつもりである。
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