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2019年10月21日13:14

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家庭の声質

骨に筋肉が繋がっている部分は、
しっかりくっ付くようにザラザラになっていたり、
大きな筋肉が付く場合は骨も大きく丈夫になっていたりする。

だから、骨を見れば、どんなふうに肉が付いていたかを再現することができる。
発掘された骨に、肉付けをしていく技術が近年進んでいる。

どこにどのような筋肉が発達しているから、
どんな動きが可能だったか分かる。
そういう動きをしたということが分かると、
どこでどのような生活をしていたか、という推測に繋がる。

そして、どんな声だったか、言語を持っていたか、
なんてことも推測されたりしている。



高校生の時に、同級生の家に電話した。
小学1年生からの付き合いだ。
3歳下の妹がいる。

学校の委員会の連絡網だった。
姉妹の二人とも、私と同じ委員だったので、
どちらかと話せれば良かった。

姉妹は声が似ていた。
少なくとも、電話では似ていた。

電話だと声が似る場合が有る。
もう少し正確に言うと、声の区別がしにくい場合が有る。
電話で伝わる周波数の範囲は、実はちょっと狭い。

しっかりと音色を伝えなければならないもの、
たとえば音楽CDに録音する周波数の範囲は、もっと広い。
電話は、そこまで音色にこだわらなくて良い。
言葉が伝われば良いから、狭めになっているのだ。
本題ではないのでこのくらいで。

電話ということのせいもあって、
私は、電話に出た相手が姉妹のどちらか区別が付かなかった。

相手はこう言った。
「どっちに用ですか?」
私は答えた。
「どっちでもいいんだけど、あなたはどっち?」
相手は答えた。
「私は母です。」

あああああ。
ししし失礼いたしました。
声が似ていたのでてっきりAちゃんかNちゃんかと思って。



先日、図書館で発声法の本を立ち読みしていた。
(まあ腰掛けて落ち着いて読めよ
いや、思いがけないことが書いてあったので、
思わず夢中になって読んでしまったのだ。

声が親に似るのは、
赤ん坊や子どもの頃、親の言葉をまねる時に、
声も無意識にまねているからだ。というのだ。

それは大いにありそうだ。

声の高さは文化的な要素が強いと思う。
日本は女性の声が高い文化だ。
高いのが女性らしい声、という通念がはびこっている。
そりゃあ声帯が男性より短いので高くは出るが、
それにしても、出せる低い声を良く出そう、という考え方はあまり無い。
性差を強く出すことを良しとしているのだろう。



家庭の中で、どんな声を聞いて、どんな声をまねして育つか、
ということは、人の声を形成する大きな要素になるのだろう。

お手本を外部に、つまり近所の人や親戚や学校の先生などに広げて行く、
その手前の最初の一歩は、親の声、ということになる。



そういうもんかいなあ。

そういえば、子どもの頃、録音した自分の声を初めて聞いた時はショックだった。
ふだん聞こえている自分の声とずいぶん違うと思った。

今思えば、兄の声にちょっと似ていた気がする。



子どもの頃、父の友人の家に預けられたことが有る。
そこの家の人は、子どもから親からじじばばまで、みんな声が大きかった。
無駄に溌剌としている。
うるさい。
そして私は、
「声が小さいな!もっと元気出して!」と言われた。
早く帰りたかった。

うむ。
やはり、声はご家庭の文化と言えるな。
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