コパアメリカ、やっぱり厳しかったな〜！

■コパアメリカ、やっぱり厳しかったな〜！

南米選手権、テクニックもフィジカルもレベルが半端じゃない。日本チームもベテランキーパーを入れたり、試合中のイメージの共有とか、オートマチックな連動とかもできかけてきて健闘したけど、コパアメリカでの１勝の壁がまだまだ厚かったですね。

勝ちきれなかったな〜。しかも、まだ予選の段階でこうなのだから、トーナメントの決勝リーグは、もっとチームメンバーが実践を重ねてフィットしてきて、もっとパフォーマンスを絞り出してくるでしょう。

アジア大陸のレベルも中東のリーグが盛り上がっていて上がったと思っていたけど、ナショナルチームになるとやはり厳しい状況でした。南米のチームは個人技重視というイメージがあったけど、明らかにシステムや戦略がハイブリッドして進化していました。

多くの選手を育成して、各国のクラブチームに供給している国が沢山あって、彼らが帰国してナショナルチームを構成して、試合を重ねて連動し始めるとチームとして機能し始めて、怖いチームに変身していきます。大陸別選手権の熱の入れようと、地域の特性やレベルの違いを思い知らされる結果でした。

自転車のロードレースの盛り上がりも、選手のレベルも大陸別にレベルはまちまちで、各国で大きなレースが開催されていますが、北米のロードレースや中東のロードレースはスポンサー規模は大きくて、海外チームを呼び寄せるまでになっていますが、期間が短く、山岳ステージも設定されることが少なく。サーキットレースの連続というイメージがあります。

オーストラリアやニュージーランドも英連邦ですから、プロチームも存在します。ロードレースやサーキットレース、ピスト競技もプロチームや選手を呼んで開催されています。オセアニアは１０００mTTとかチームパシュート、ロードTTのスペシャリストなど、スピード系の競技に強い選手を次々に排出しています。ヨーロッパのプロチームで活躍する選手の供給地域の１つです。

フランスとイタリアは多くのプロ選手を育成していますが、ジロでもツールでもステージ優勝数が低迷しています。昔からヒルクライムのスペシャリスト供給国のスペインやコロンビアの選手も、山岳セテージで目立たなくなっています。

レース形態が変化して、タイムトライアルに強い、オールラウンダーのエースをチームが徹底アシストする、戦略的な動きで、山岳区間までのアプローチでスピードを上げて、山岳スペシャリストの脚が削られて、山岳区間でオールラウンダーに差を付けにくく、目立った活躍がしにくくなっています。

あまり注目はされていないですけど、実はヨーロッパのプロロードレースや、世界選やオリンピックのロードレースで、キーパーソンになっているのが、カザフスタンとロシアのプロ選手です。勝負所でなぜか他チームのアシスト的な役割を果たしていることがあります。地味な動きだけど強さを感じます。

さて、日本のプロ選手はどうなっているんでしょう。２０２０年へ向けて強化は進んでいるのでしょうか。組織的にヨーロッパで走っている日本のチームは、ニッポとジュニアナショナルチーム。新城選手と初山選手、そしてピストのナショナルチームくらいですね。

ピストはケイリン、男女のポイントレースがワールドシリーズで優勝したり、表彰台の常連になって、有力と言われています。オリンピックイヤーになると突然伸びる選手がいるので油断なりませんが、東京でのメダルが期待できます。

ロードはどうでしょう。標高差がきついコースレイアウトは、日本人選手向きとは言えないと思います。レース当日に晴れれば富士山が背景にあって世界に配信されることになりますが、果たしてトップ集団に日本人選手が生き残れるのか。

富士スピードウェイのホームストレッチのゴールスプリントに加われるのでしょうか。日本代表選手になる可能性のある選手の脚質を考えると、かなりの勾配をこなして生き残り、ゴールスプリントとなると、そこに加わることも難しそうだし、ましてや表彰台ともなると、確率は相当低いと思います。

ステージレースで総合に関係のない選手の逃げの容認は日常のことで、平均時速３８kmでの逃げは、７分３０秒開いたとしても、平坦基調のコースの大集団にとって、追い込むスイッチが入れば時速５５kmくらいに上がりますから、１時間もかからずに吸収されます。ジロの１５０kmまでの日本人選手の逃げはそうして終わりました。

コースレイアウトの標高差の数値を見た時に、これは日本人選手向きではないなと感じました。本格的な山岳コースではないけど、アップダウンがあって、登坂力とスピードが必要なことは想像できます。各国のエースクラスのオールラウンダーでも対応に手を焼くでしょう。カザフとかロシア選手が鍵になりそうです。