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2018年09月22日17:30

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トランプ政権の新サイバー戦略

我が国の国民は戦争と言うと第二次世界大戦しか頭に出てこないようです。70年間も他国の庇護のもとで平和が続くと、最後の戦争が戦争だと思い込むらしいですね。

しかし人類の戦争はすでにミサイルの時代となり、宇宙とサイバー空間にも戦場は広がっております。
第二次世界大戦で、沖縄が恐ろしいほどの艦砲射撃を受けました。多くの犠牲者が出たのですが、その艦砲射撃がさらに進化したのがミサイルです。

沖縄戦では艦砲射撃を回避するために壕を掘り、それで回避しましたが、この壕に相当するのがMD(ミサイル・ディフェンス)です。
艦砲射撃とミサイルの違いはその射程距離です。壕でもミサイルは回避できますが、余程深く掘らないとやられてしまいます。東京の地下鉄の一部は豪の役に立つでしょうが、出口をやられればそのまま生き埋めです。ですからMDが必要になるわけです。

21世紀になって、宇宙とサイバー空間が戦域に加わります。まだ判りにくい戦域ですが、攻撃されたら国家の息の根が止まるということが現実となったからです。

宇宙の戦域と言っても、宇宙空間でドッグファイトをすると言うことではなくて、衛星写真の高精度化による軍事情報収集の精度が上がったと言う事です。
衛星による情報収集能力がまだ低い中共は、衛星爆破ミサイルなど国際法違反の兵器を開発し、仕方なくアメリカ側は衛星に防御用ミサイル(MD)搭載の検討が始まってはいるようですが・・。

そしてサイバー空間の問題です。サイバーとはサイバネティックからの派生語で、サイバネティックとは通信工学と制御工学を融合し、生理学、機械工学、システム工学を統一的に扱うことを意図して作られた学問体系のことです。
早い話がインターネットのことですが、電子マネーなどこれからの時代は通貨がネット空間で扱われるようになりますから、ここを破壊、または改竄することで敵の経済社会を混乱させることが出来ます。

現在はまだ機密情報の漏えいの方が大問題になっています。中共、北朝鮮、イラン、ロシアなどがアメリカの情報ハッキング、あるいは悪意ある集中アクセスなどで攻撃しているようです。
アメリカはインターネットの主提供者で、ラジオ、テレビに次ぐ一般情報技術として無料開放しました。
そしてこのサイバー空間の安全性を高めるために情報系の技術者を増やし、ハッキング行為の研究などをさせて対抗手段を設計するなど、その安全性確保を進めていましたが、アメリカを敵とするいくつかの国家がその技術者に金を出して引き抜き、対米サイバー戦争を仕掛けたことから、サイバー空間が戦域となってしまったようです。

技術はこのような技術者によってさまざまな国の技術者に拡散されております。インターネット空間を安全なものにしたいアメリカ。そして戦略としても今後の兵器にインターネットを組み込みたいアメリカは、安全保障上の問題として「サイバー攻撃には防御だけでなく攻撃も今後は行う」と宣言したのです。

発表したのはボルトン・アメリカ大統領補佐官で、9月20日のことでした。「国家サイバー戦略」と銘打ったトランプ政権の新しい政策で、「敵対勢力に対し、アメリカへのサイバー攻撃に踏み切れば高い代償を支払うことになることを印象づけることで相手の攻撃を抑止するためだ」とボルトン補佐官は述べております。

アメリカでは、今年3月に南部ジョージア州アトランタの市当局がサイバー攻撃を受け、オンラインでの公共料金の決済などが数カ月間にわたりできなくなったそうです。そしてこのような攻撃は過去にも何度も行われたとして、「アメリカと同盟国はサイバー空間で毎日脅威にさらされ続けている」と訴え、今後中共やロシア、北朝鮮、イランのサイバー活動に対する監視を特に強めることが発表されました。

これから11月6日までアメリカは中間選挙の期間となります。その選挙にネットを使った選挙干渉に警戒を強めることが目的のようですが、中共政府などによる機密情報の盗み取りなどにも対処するとか。

また、アメリカ国民の個人情報保護に向けた統一指針を提示する方針も含まれているそうです。
昨年の8月に「サイバー軍」を「太平洋軍」や「中央軍」と同格の統合軍に昇格させたトランプ大統領です。このサイバー攻撃の精鋭たちがそろっているのでしょう。

いまだに第二次世界大戦の戦争イメージしか出来ない我が国の「平和団体」や野党、そして敗戦国から立ち直れずに、ボケ切った情勢判断しか出来ない財務省や外務省の官僚、そしてその影響下に置かれた偏曲した新聞社やテレビ。

この方々にも、もう少し近代戦というものを勉強して欲しいものですね・・・
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