先日映画の感想日記を書いた「孤狼の血」 の著者・柚月裕子さんの、同作より約1年後に刊行された作品である。(「孤狼の血」は2015年、「慈雨」は2016年刊)
[ 16年前の幼女殺害と酷似した事件が発生。 かつて捜査にあたった刑事が、退職した身で現在の事件を追う。(本書の帯より) ]
『本の雑誌』 が選ぶ 【2016年度ベスト10】 の第1位に選ばれているし、柚月さんの作品はどんどん読んでいこうと思っているのでかなり前からネットの古書店のお気に入りに登録していたものの、なかなかお手頃価格にまで下がってくれなくて、今春にようやく入手できた。
最近、神戸へ行く用事があり、往復4時間ほどの電車の旅で一気読み。
序盤はそれほど惹き込まれなかったものの、中盤からは頁を繰るスピードがどんどん速くなり、終盤ではその手が止まらなくなった。
が、突然、急停止。
ラスト近く、鼻の奥がつんとして涙が溢れそうになったのだ。
嬉しいけれど困った誤算――。
電車内なので、好きなだけ泣く訳にはいかなくて。
花粉症でマスクをしていたため、何とかごまかしたけど。
上記ベスト10で1位になっただけのことはあった。
「孤狼の血」 ほど派手な物語ではないため映画化は難しいかもしれないが、テレビのスペシャルドラマなら可能性があるのでは。
期待して待ちたい。
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