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2017年11月06日00:07

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『ブレードランナー 2049』 (10月鑑賞)


 私がSF小説にハマったのは高校生から大学時代に掛けてのころ。P・K・ディックという毛色の変わった、当時まだ一般にはあまり知られていない作家の小説を初めて読んだのもその頃のこと。彼は自分が20世紀終盤を代表するSF作家として歴史に名を残すことになるのを知らないまま、売れっ子作家になる直前に急逝するが、私はぎりぎりリアルタイムに間に合ったのだ。ディックと手塚治虫は誕生日が1ヶ月違いの同い年。手塚の方が若干長生きするが、二人ともあれだけ21世紀の世界を「創造」したにも関わらず、実際にその目で見ることは叶わなかったのだ。

 ディックの代表作の1つ『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』が、紆余曲折の末リドリー・スコットによって『ブレードランナー』という「SE」映画(という新語を流行らそうとした)になった際、当初冷ややかな反応がSF界周りで多かったなかで、手塚治虫は確か「キネマ旬報」のだったかエッセイで鉄腕アトムとレプリカント、デッカードを「共演」させている。アトムもレプリカント(デッカードはさておき)も同じロボットなのだ。手塚は戦後いち早くロボット(人造人間)の叛乱をテーマにした『メトロポリス』も描いている。

 と、ここまで書いていて、この文章、意図せずして今回の続編のネタバレになりかねないことに気付く(^_^;)。

 
 昨今ここまで気持ちよく映像に浸っていられる作品はなかった。内容や映像、キャラクターに斬新さがあるわけでは決してないが、「映画のベストは基本100分」派の私でさえこれはあと1時間長くても問題なかった。
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