mixiユーザー(id:280973)

2017年09月30日22:12

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『プラネタリウム』


 久々に何処に着地するのか分からない作品を観た。耽美な霊能力者?姉妹がナチスの脅威が迫る大戦前夜の時代をいかに生き抜くかという話かと思ったら、彼女ら(特に妹)の能力に魅入られたフランスの映画製作者の悲劇が核となっていく。物語は虚構だが、登場人物たちにはモデルがいるらしい。霊能力、故人の霊を呼び出す能力を実証しそれを映像で記録しようとするのだが、その装置に放射線が使われていた為に妹が被曝するなんて、赤いシリーズかよ。

 新興ハリウッドに押され挽回を図ろうとするフランス映画界の様子など、興味深い。ナチスの侵攻を待たずしてフランスが排外主義、反ユダヤ主義に陥っていくさまを、この監督(フランスの女性監督であり、そのルーツはどうやら作中の製作者と関わりがありそう)は描きたかったのであろう。ただ、ちょっとヒロイン姉妹のドラマが深まらなかった(彼女らがアメリカ人だという設定もうまく働いていない)。
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