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2017年09月22日17:45

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第42回湯布院映画祭レポート(24) 「ポンチョに夜明けの風はらませて」シンポ

 
■26日(土)■ ≪シンポジウム 「ポンチョに夜明けの風はらませて」 20:30〜21:45 ≫

上映前、私同様、本作に期待していた友人に、「シンポで、取れたら最前列の席を確保しておきましょうか?」 と訊くと、「じゃあ、お願いします」 ということだったので、真ん中エリア最前列の右端の2席を一応取っておいたものの、少ししてやって来た友人が 「悪い、パスします」 と出て行ったため、この2席はどちらもクッションの効きが良くない椅子だったので、すぐ後ろ2列目通路脇のクッション良好席に移ったのでした。

ゲスト席は、司会(左側)と廣原監督の2人だけ。
些か寂しい感じになるのは隠せません。
まず、本作完成までの経緯をお話しいただいた後、脚本の執筆についてお訊きします。
原作ものをやるのも初めてだし、脚本の共作も初めて。 大学の先輩と一緒にやったのだそう。

キャスティングは、結構有名な男優が起用されています ―― 太賀、中村蒼、矢本悠馬、染谷将太。
高校生役ですが、実年齢はかなり上。
監督 「ナチュラルな高校生の映画を作るつもりではなかったので、年齢は関係なくキャスティングしました。 太賀くんとは前からやりたいと思ってましたし、中村蒼くんは 『東京難民』 を観て。 矢本くんは 『ちはやふる』 で。
 佐津川(愛美)さんは、誰かいないかと何人もの女優を検討し、ふと思いつきまして。 もう一人が、阿部純子さん。 お2人の役は、女優さんから怒られるのではないかと思われるような役だと心配していたのですが、2人ともノリノリでやってくれ、有り難かったです」

客席から挙手し、立ちあがって高田宏治氏がご発言。
辛口になる箇所もありましたが、親身になって監督にアドバイスを送っておられました。
氏は、湯布院をかなり気に入って下さっているようなので、来年以降、ゲストで呼ばれない時も、もしかして映画祭に参加してくれるかもしれません。
そんな予感を抱きました。 ・・・抱かされるぐらいの氏の熱弁でした(笑)。

もう少し詳しく記すと、褒める点もあるけれど、至らない点を幾つも挙げ、監督との遣り取りでは少なからず火花が散る感じさえしました。 普段のシンポでは無いような。
私が初参加しシンポに出るようになった2000年頃以降では薄れていた、” 昔のシンポはこういう感じが普通で、もっときつい応酬だって珍しくなかったんだろうな ” と思わされるヒリヒリした空気が流れていました。
高田氏は83歳、廣原監督は31歳、世代のズレはいかんともしがたく、噛み合わないのも仕方なかったでしょう。

ただ、高田氏の発言は、” もっと良くなるのに。 残念だな ” と思ってのもの。
だからの檄。
廣原監督も、反論。 骨のあるところを見せてくれたのでした。

高田 「本当に、もう、喋りっぱなしの3日間!(拍手) でもね、これだけのこと言ったから、(監督に)あなたのこと応援するわ(拍手)」
夕方行われた特集のシンポの続きでもあるかのように、客席で立ち上がったまま、恐らく50分ぐらいマイクを握り続けられたのでした。
いや、お若い! お元気!
当シンポをパスした友人(高田氏がお目当てゲストの一人)がこれを知ると、悔しがることでしょう。
高田 「今までゲストに甘かったんじゃない? ここの先生(観客のこと)たちは!(笑) あぁ、こんなこと言うと、もう来年から、私、呼んでもらえないわ」

高田氏は、「責任もって、どうすればシナリオが良くなるか考えるわ」 とまで。
今夜をきっかけに、高田氏から廣原監督への指導が始まり、監督の次作が、どうしてもシンポで発言したくてたまらないような傑作になってくれたなら・・・・!

「名作は皆、ラストが素晴らしい」 と高田氏。
本作についても、こういうラストにしたら、という案を示したりも。
孫に諭す感じの発言みたいに思えました。

時間です。
一般公開は、10月28日(土)から。


さ、パーティーだ。

 
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