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2017年08月11日22:42

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「ジョジョの奇妙な冒険」を観ました

負け戦・・・。
この企画を聞いた人が皆感じる言葉だと思います。
これまでも、無茶な漫画の実写企画は数ありましたが、忍者ハットリ君やこち亀レベルの厳しい、八甲田山のような企画が遂に実現しました。
しかも今回は香取君(元スマップメンバーで、一番つらい仕事を一手に引き受けたせいで、心の壊れてしまった気の毒な人)もいないのです。

三池監督は、依頼を決して断らない、出来は二の次でも、とにかく映画としてなんでも完成させてしまうという、社会人としては満点の人です。
見た目がヤクザなので、お客さんもネットとかでは「人生史上最悪の映画体験」「スタッフを呪い殺したい」「あまりの退屈さに2秒で退出しました」等と書き込んでいても、本人の前では「なんか、凄い良かったです!」と絶賛してしまうため、酷評知らず。
日本で一番忙しい監督には、毎日のように冗談レベルの無茶企画のオファーが殺到しています。

昨年観た「テラフォーマーズ」も酷かった・・・。
まさに公共事業。
なにかそれっぽいものが出来れば、それでいいんだ、という投げやりな気持ちだけが伝わる、中学校の卒業制作みたいな映画でした。

ジョジョもどうなっているのやら・・・。
ショック体験を期待して、廃病院に深夜に忍び込むような気持ちじゃ無かったとは言い切れません。
でもこれが、面白かったのが驚きです。

三池監督、今回はちゃんとやる気がありました。
この負け戦で、やれるだけやってやろうじゃないかという意気込みは十分に感じました。
確かに、見た目のデタラメなコスプレビジュアルは非常にマイナスになると思いますが、しばらくすると慣れます!
人間はそうやって過酷な世界を生きてきたのです。

その先は、原作がとても面白いのですから普通に楽しめます。
非常に良く出来たアニメ版も少し前に放映されていたが、実写ならではのビジュアルがなかなか面白かったし、長大な原作のまとめ方もなかなか上手かったと思います。
稀代のドS女優の一人、小松菜奈の存在感も良かった。
後編ではもっと無理やり活躍させて欲しいと思います。

原作のエピソードのうち、主人公と祖父、そして虹村兄弟と父親の関係を強調した作りも悪くなかったと思います。
荒木先生の作品では、人情的な話もサラッとドライに描きますが、この映画ではそこをじっくり描いています。
前半とは言え、一つの映画としてまとめるには、このやり方はとても上手かったと思います。

当然、荒木先生のビジュアルが根本にある漫画の、カッコ良さやオシャレな感じは台無しです。
でもこれは、実写化すれば必然の結果。
そこで、思い切って三池監督のお得意の「昭和不良感」を全開にして、自分のものにしています。
原作にある変態性が剥き出しになってしまいましたが、これも三池監督の好物ですからね。

世間では酷評している人も少なくなく、そういう声を聞くと少し心配になります。
もしかして、俺って発狂しているのかな?
悪い点を指摘されれば、まあ確かにその通り。
音楽もダサかった。
でも、楽しんで観ていた記憶には間違いありません。
それに、どうせもう後編も出来てるんでしょ。
負け戦でも、行くっきゃない!

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