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2015年02月20日22:17

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今月のセインティア翔ネタバレ

如何なる試練が待ち受けようとも、私たち聖闘少女がお守りいたします!
☆聖闘少女(セインティア)の学校が黄金聖闘士蟹座のデスマスクの襲撃にあい壊滅した…。

stage19 決戦前夜

沙織は美衣より報告を受けていた。
「アカデミーは壊滅状態ということです。エルダは現地での事後処理を済ませたのち、各地への伝達任務を引き続き行うとの報告がありました」
「…わかりました。念のため財団関係の施設すべてに警戒を強めるよう連絡してください」
「かしこまりました。あの…沙織様。お身体のほうは…もう大丈夫なのですか?」
「ええ。先日の襲撃の時は心配をかけてしまいましたね。でももう私の心配はいりません。ありがとう、美衣さん」
シャオリンと翔子も魔鈴より知らせを受けていた。
「アカデミーが…?」
「え…?ウソ…ですよね…?」
シャオリンががっくりと両膝をつく。
「みんな…、死んじゃった…なんて…」
「シャオリン…!」
「そんなっ…」
『ひどい…。聖域ってのはこんなやり方をするところなの!?』
そこに沙織と美衣が入ってきた。
「翔子さん…、気がついたのですね。みなさんにお話があります」
「沙織さん…」
沙織は話はじめた。
「おわかりのように聖域が本格的に動き出しました。今後もこちらの味方勢力に攻撃を仕掛けてくると思われます。今回のような犠牲をこれ以上出さないためにも…、決着を急がなくてはいけません。ですが今のあなたたちの実力では、聖域の聖闘士を相手にするのは難しいと判断しました」
「…!?」
「聖域との決戦の日まで、あなたたちには暇を出します」
「えっ…?」
「別邸を用意してありますので、しばらくの間はそこに身を隠していてください。いいですね」
「ちょ…ちょっと待って!じゃあ沙織さんのことを誰が守るの…!?」
「わたしの警護は必要ありません。誰に守られなくとも聖域に立ち向かえるくらいでなくては、この先聖闘士たちを従えることなどできないでしょう」
「……」
美衣が答えた。
「かしこまりました。すぐに準備をいたします。わたしどもが必要になった時はいつでもお呼びくださいませ」
「美衣さん!?」
「ただ翔子さんは修行の途中でもあります。マユラ殿はカティアを連れて消息を絶ってしまったので、わたしどもで自主鍛錬を行ってもよろしいでしょうか?」
「もちろんです。しかし聖闘士の修行は適切な指導役がいなければ成果を上げることは難しいと…。マユラの代わりにこの人が来てくれました」
魔鈴が進み出る。
「あなたたちはこの…鷲座の魔鈴に、しばらく指導を受けていただきます」
「え!?」
「あ…あなたが!?」
「フッ…いっておくけどわたしは、マユラ姐さんほど甘くないよ」
別邸についた美衣、シャオリン、翔子はさっそく魔鈴の指導を受けた。皮の胴着をつけた訓練着姿の魔鈴が言う。
「さあ、さっそく始めるよ。まずは三人同時にかかってきてごらん。わたしに拳を当てられた子から一対一の相手をしてやるよ」
「えっ…、三人同時に…!」
髪を後ろにまとめながら翔子が言う。
「早くしな。わたしはあまり気が長くないからね」
三人は魔鈴に向き合った。
『なんなの、この人。まるで隙がない…!』
「い…いきます!」
シャオリンと美衣が挑む。
だが二人は魔鈴に吹っ飛ばされた。
「ミ…美衣さん!シャオリン!」
「う…」
「うう…っ」
「優雅だけど隙だらけだね。敵はあんたたちのショーを見に来てるんじゃないんだよ。さあ…そっちの子は?」
『この人…強い!』
「う…っ。うおおーッ!」
翔子も拳を突き出そうとした。だが魔鈴は一瞬のうちに彼女の背後に回り込み、腕を捕まえた。
「あんたは…素人?バカ正直にまっすぐ撃って…、相手が的になってくれるわけないだろ」
『いつの間に…』
「力任せのまぐれが通じるのは雑魚だけだよ」
そして翔子も投げ飛ばされた。
「うっ!」
「マユラ姐さんに頼まれたから来てやったけど、あんたたち…やっぱりまったくお話にならないね。戦力外通知をもらったなら侍女らしく、お屋敷の掃除でもしていたほうがいいんじゃない?」
「う…ぐ…」
「くっ…」
「立てないならわたしは帰るよ。ほかにも用事があるからね」
翔子がが立ち上がる。
「待っ…て…」
「あきらめの悪い子がいるね」
「あなたの言うとおり…、わたし…素人なんです。まだ…なにもできないんです…。だから…あなたに帰られちゃ困るの!」
「!」
翔子は魔鈴に向かっていった。突き出された拳を魔鈴の掌が受け止める。
「くっ…」
「なかなかかわいい目をするじゃないか。あんた、名前は?」
「シ…翔子です」
「ああ…。あんたが翔子か。姐さんから話は聞いてるよ。挨拶くらいはしてやろうかしらね」
「!?」
『あれは…!』
魔鈴の右拳が光った。流星が翔子を打ち抜き、彼女は吹っ飛ばされた。
「う…。い…今の技…は…」
「流星拳。パンチを高速で繰り出すだけの基礎的な技だけれど、使い手の小宇宙によってその威力は無限に変化する…。あんたみたいな猪突猛進タイプにはピッタリかもね。さあ、皆立ちな。わたしを倒すつもりでかかってきてごらん。生き延びて…アテナのおそばで戦いたいならね!」
『アテナ様の…』
『沙織様のために…』
「ん…っ」
「く…っ」
「はい…っ」
『沙織さんのために!』
女神の装束をつけた沙織はニケの杖を手に破壊されたグラードコロッセオに立っていた。辰巳が言う。
「聖域の聖闘士の仕業です。反逆行為への見せしめか…あるいは警告ということでしょう。お嬢様…やはり危険です。聖闘少女(セインティア)を呼び戻し警護につかせたほうが…」
「いいのですよ、辰巳。心配は無用と言ったはずです」
「しかし…」
「…わたしは赤ん坊のころからずっと、「アテナだから」という理由で守られてきました。彼らの正義に支えられて立っていたのです。けれどわたしは…守られるのではなく共に戦う同志でいたい。そのためにはわたし自身が、誰よりも強くあらねばならないのです」
聖域。教皇の間。
教皇が集まった黄金聖闘士たちに檄を飛ばす。
「黄金聖闘士たちよ…きけ!聖域への反逆者を手引きし畏れ多くもアテナを騙る娘…。城戸沙織がまもなくこの聖域に乗り込んでくる事態となった!」
ミロ、デスマスク、アフロディーテ、シュラ、アルデバラン、カミュ、シャカ、アイオリアが勢ぞろいしている。
「今までも聖域の聖闘士をことごとく退けてきたこの娘…ただ者ではない。地上を脅かす邪なる者の手先か…あるいは化身やもしれぬ!聖闘士だけでなく何をこの聖域に引き連れてくるか分からん!よって今から聖域は厳戒態勢とする!よいな!神聖なる聖域を穢すものはことごとく消滅させよ!」
「はっ!」
ミロは天蠍宮から夜空を見上げた。
『聖域を不穏な空気が取り巻いている…。聖域への反逆者たちとの戦い…。秘かに噂される教皇への不信疑惑…。それだけではない。この胸騒ぎは…、一体…なんだ?』
☆ついに決戦の時、迫る!


作者コメント:コミックス4巻、2/20発売です。どうぞよろしくお願いします!


今月は巻頭カラー。扉絵は沙織さんと、カティア、美衣、翔子、シャオリン、エルダの五人のセインティア。
本編は魔鈴さんによる修業開始。時系列は魔鈴さんが青銅討伐の任を受ける前かな。魔鈴さんに勅命が下ったのは、怪しい動きをしている彼女の教皇への忠誠心を試す意味もあったのかな。
そして話は一気に十二宮編へ。セインティアがどう関わってくるのか…星矢たちが戦ってる間にエリスの残党とバトルするとか?楽しみです。

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