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2024年04月06日23:52

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4月3日 「恋の花咲く 伊豆の踊子」見る

今日は、川端康成の有名な短編小説を、五所平之助監督がメロドラマに映画化した名作を、全くサイレントで音が無い状態で、見ました。
原作のままの純文学の映画化では、会社の予算が出なかったから、かなり話を付け足して、無理なご都合主義的な展開にしてましたが。
例えば東京から伊豆まで遊びに来た学生の主人公が、偶然、先輩に会うぐらいなら、ドラマ展開としても許容範囲ですが。惚れた伊豆の踊子が、その先輩の父親が先輩と結婚させようとしてたという設定になると、さすがにありえないご都合主義的な偶然です。
話は、更に踊り子の兄がかつて持っていた山を、先輩の父親に売って、旅芸人として貧乏に生きていたら、その山から菌が発見されて、先輩の父親は裕福になっていたという設定なのですが。この後の人間描写が無茶苦茶でした。
この父親は、息子と、山を売ってもらった旅芸人の妹とを結婚させようとして、お金を貯めていた? でその妹が、主人公の学生のような、通りすがりの男と深い関係にならないようにスパイを一座に送り込んでいたという設定になってますが。
この脚色には、無理があります。
儲けた先輩の父親は、息子が踊り子に惚れてるから、密かに結婚させようとしている、とかの設定が無いと、勝手すぎますし。陰で踊り子の為に貯金してあげてる設定も、普通に事情を説明して、旅芸人の一座の兄か、伊豆の踊子自身に援助して教育を受けさせるべきです。
五所平之助が監督すると、かなりメロドラマな展開になってしまったので、傑作とは言えないですが。ただし日本映画の世紀の大女優、田中絹代は輝いてました。
純文学をメロドラマに脚色してましたが、映画としては良かったです。
良くは出来てないですが、名作を見たい方には良いと思います。
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